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真剣に“バカバカしい”を考える!! トコナツ歩兵団とは?【後編】

 “ニッポンを楽しく!”をコンセプトに活躍する気鋭のクリエイター集団・トコナツ歩兵団。一風変わった遊び心溢れる観光PRや地域活性の方法論がどのようにクリエイトされたのか? ORICON STYLEではトコナツ歩兵団・団長の渡部祐介氏にインタビューを敢行。先週の前編に続き、【後編】となる今回は、若手クリエイター必読のプランニングのノウハウ、さらに2020年の東京五輪を見据えた渡部氏の展望を聞いた。

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■しっかりロジックを立てれば“バカな企画”だって通る!

――数年前と今では規制も厳しい印象を受けます。“バカなこと”がやりづらいといいますか。そこはプランナー、クリエイターの方のジレンマもあると思うんですよ。
【渡部祐介 団長】確かにその傾向は年々強くなってますよね。“自主規制”という名目で自らにストッパーをかけてしまっていることもあります。ただ、やっぱり“やっていいこと”と“悪いこと”の選別はキッチリと持っておかないといけません。僕も若いころは、ただ面白いからという名目だけでNG用語を使ってしまったりして、凄く怒られたこともあるんです。でも、そのときは「なんでだよ」ってふて腐れてたんですけど(笑)。

――やっぱり、ギリギリのラインは守らないといけない(笑)。
【渡部団長】はい(笑)。きちんとした理論に基づいた企画ならば、仮にクレームが来てもしっかりとこちらの意図を説明して納得してもらえますから。

――自分の中でロジックや意図をしっかり立てていれば返せるということですね。
【渡部団長】その通りです。特に行政と仕事をする場合は議会や市民の方々へ説明できないといけないので。

――おそらく、優秀なクリエイターほどいかに規制の網をかいくぐってユーモアあふれる企画を出しているんでしょうね。決して守りに入らず“ギリギリ”を狙うといいますか(笑)。
【渡部団長】そうだと思います。これは、どの業界にも共通しますけど、優秀な人はやっぱり攻めてますよ。でも、冷静な部分もしっかり持ち併せているんです。

■僕に出来ることは“オモロイこと”を通して福島の魅力を伝えること

――あと、トコナツ歩兵団はスパリゾートハワイアンズも含めて福島県いわき市との関わりが深く、観光PRに向けた企画を積極的に打ち出しています。それは“3.11”を機に特別な思いが生まれたんですか?
【渡部団長】そうですね。そこはやっぱり切り離せないです。例えば、イベントで福島の温室で育てたトマトを配ったんですけど、やはり「大丈夫なの?」って拒否反応をされることもあるのが現状なんです。福島は今後も放射能の問題からは離れられない。その離れられない運命にさらされた時、僕らはオモロイことを通していわき市を伝えるしかできないんですよ。

――あえてそこは“悲しみ”や“憐み”で表現しない。
【渡部団長】はい。もちろん、地元の方には辛い現実が沢山ありますけど、そこに僕がお手伝い出来ることがあるとすれば、“オモロイこと”というフィルターを通していわき市の魅力を伝えていくことなんじゃないかなって。

――もともと持っている福島県いわき市の明るい県民性を前面に出すということですね。
【渡部団長】その通りです。ですから、いわき市やハワイアンズの仕事に関しては、ちょっと熱くなってしまいます。なぜなら、僕にはこれ位しか出来ることがないから。自分の無力さを知りつつ、じゃあ自分が出来ることを精一杯やろう!って。

■プランニングは“筋トレ”と一緒!

――最近では、様々な企業から講演オファーが届いていて、各企業の若手社員にプランナーのイロハを教える機会も多いようですね?
【渡部団長】そうですね。いろいろな企業にお邪魔させて頂くようになったんですけど、各企業で同じ20代の方でも思考は全く異なりますね。堅い企業に属している人は、言われたことをやるのは凄く得意だけど、「何かを考えてみて」と言うと途端に黙ってしまうこともあります。ですから、僕が講演でやっていることは、企業ごとにあるカラーを一度取り払ってフラットな思考になる場を提供するよう心がけています。

――これまでの経験則から基づいて、プランニングで一番重要なことは何だと思います。
【渡部団長】誰より多く企画を出すことです。プランニングは“筋トレ”と一緒なので、疎かにしていると、たちまち企画が出てこなくなってしまう。ですから、“よーいドン”で常にアイディアを出すためには考えておく筋力をつけておく必要があるんです。

――今の若い世代の方は、生まれたときからWEBに順応してきたような世代です。時には私たちが想像も出来ないような企画が生まれる可能性を秘めてますよね。
【渡部団長】仰る通りですね。僕が創造することが出来ないようなことも今の若い子たちは出来る可能性って沢山秘めているんですよ。例えば、僕はパソコンの一画面を見ながら全体を見渡すことが出来ないんです。だから、自分の頭の中を整理するためには、まず大きい紙を用意してそこに書き出していくしかない。

――分かります(笑)。
【渡部団長】つまり、視覚化して頭の中に入れないと全体像が把握できないんですね。でも、今の若い子って、PCの画面上を見ながら全体像を把握できる。つまりそれは僕の思考回路とは明らかに違うワケですよね。だから、考えもしなかった企画が飛び出してくる可能性は大いにある。凄く楽しみですよね。

――あとは、しがらみさえ取っ払って、いかに自由な発想が出来るか。
【渡部団長】そうですね!……でも、カッコ良いこと言いましたけど、やっぱり若い子にはまだまだ負けないって気持ちの方が強いですけどね。しっかりプランニングの筋トレをしてますから! 皆、直球で勝負してくるから、変化球勝負なら負けないよって(笑)。

■東京五輪にどう関わるか? もしくは真逆を行くか?

――今後のトコナツ歩兵団としての展望を聞かせてください。
【渡部団長】当面の展望としては、2020年の東京五輪にトコナツ歩兵団がいかに関われるか? もしくは皆が東京オリンピックに行ってるところを真逆の方向に突っ走るか? ここが重要になってくるんじゃないかなって思います。

――深く関わるもよし。もしくは富士急ハイランドのプランナー時代のように“対ディズニー”として真逆の展開をするかということです(笑)。
【渡部団長】そうですね(笑)。ただ、五輪に向けた現状の動きを見ても、様々なイベントがあるはずなのに、誰も手を挙げてない状況に違和感を覚えます。ですから、そこはあえて挙手したい。あとは五輪後の“落ち込み”をいかにチャンスに変えるか? 落ち込むのは目に見えているし、歴史が証明しています。そこをいかに立居振る舞えるかはもの凄く重要ですし楽しみですね。あとは、トコナツ歩兵団の名前に相応しい、南国関係の仕事もたくさんやっていきたいですね。「全然、トコナツ感ないじゃないか!」ってツッコまれるのも嫌なので(笑)。

【トコナツ歩兵団・団長 渡部祐介プロフィール】
青山学院大学 経営学部卒業。1997年富士急行株式会社に入社。2009年までアトラクションプランナーとして富士急ハイランド等の数多くの大ヒットアトラクションを世に送り出す。09年に楽天株式会社入社。楽天トラベルの観光プロデューサーとして行政の観光PRに携わる。その傍ら11年にクリエイター集団『トコナツ歩兵団』を結成。13年9月にトコナツ歩兵団の活動に専念するために独立。



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