カバーアルバム2作が好セールスを見せているMay J.。テレビ番組の出演や、映画『アナと雪の女王』主題歌のヒットもあり、新規ファンが増えている。オリジナル曲のヒットを次の課題とし、「世代を越えて愛される楽曲ヒットを目指す」と語るMay J.に、心境を聞いた。
■オリジナルヒットのカギは、キャラクター認知と「共感」
映画『アナと雪の女王』の社会現象的ヒットと連動するように、May J.のカバーアルバム2作がロングセールスを続けている。7〜9月に展開したツアーも、これまでのライブとは違う客層が目立ったという。
「初めてライブに来た人は? と聞くとほとんどの方が手を挙げます。小さいお子さんやお年寄りの方など、ご家族連れも多かったですね」(May J./以下同)
「Let It Go」で一気に知られるようになった彼女だが、今年でデビュー8年目と“下積み”は長い。「洋楽R&Bに親しんで育ち、宇多田ヒカルさんのように、日本語詞R&Bで勝負したかった」とデビュー当時を振り返る。ライブはクラブを中心に行い、R&Bを好む若者層にアプローチしてきた。しかし、「好きな音楽ができている満足感はあっても、限られた人にしか届いていない」ことへのジレンマがあったという。
苦戦が続いたなか、バラエティ番組のカラオケ対決企画への出演が大きな転機となる。12年6月放送の初出演回から、歌唱力を武器に連戦連勝。そして「アナ雪」現象がまさに盛り上がる14年5月放送回で、連勝が26でストップ。しかも敗退を決めた対決曲が「Let It Go」だったというドラマチックな展開も見せた。
カバー盤の制作も、同番組の視聴者からTwitterなどに届いた熱烈なメッセージに応えたものだという。
「カラオケの得点でいい結果を出したことや、ハーフという見た目のせいか、完璧な人間だと誤解されやすいのですが、本当は不完全な面だらけなんですよ」
音楽ファンの中には、そのアーティストの背景や人間性に惹かれてファンになるという人も多いだろう。ただわかりやすい完璧さは、リスナーから共感されにくいというデメリットもはらんでいる。
「アナ雪」でさらに認知が広がってからは、オファーがあればバラエティ番組にも積極的に出演し、惜しみなく歌声を披露している。8月放送のドキュメンタリー番組『情熱大陸』(MBS)では、長年の苦労や努力家といった側面が明かされた。寝る間も惜しんで努力や準備をこなす姿にスタッフも影響を受け、彼女の活動をもっと盛り上げなければと気を引き締めたという。
「私の曲は前向きなメッセージを歌ったものが多いのですが、不完全な1人の人間が歌うからこそ伝わると思うんです。ですから、私の素顔を見てもらえるバラエティ番組に呼んでいただくのは、歌を伝えていく私にとってはとても意味のあることなんです」
10月8日には約2年ぶりのオリジナルAl『Imperfection』をリリース。「R&Bはしばらく封印」と語るその内容は、これまでの作品のようなエッジの効いたサウンドから一変した、生音にこだわり、「世代を越えて愛される、普遍的なメロディー」を追求するジャンルレスな楽曲が並ぶ。
歌声はすでに浸透している。次の課題は、May J.という人間性をもっと知ってもらい、共感を抱いた人をコアファンへと繋げていくことだろう。今、彼女は最大の転機であり、チャンスを迎えている。
(ORIGINAL CONFIDENCE 14年9月15日号掲載)
May J.が10月8日に発売する新アルバム『Imperfection』。タイトルは、「不完全」という意味で、自身の思いを表現の糧としつつも、現状に満足せず高みを目指す努力家な一面も表現した
■オリジナルヒットのカギは、キャラクター認知と「共感」
映画『アナと雪の女王』の社会現象的ヒットと連動するように、May J.のカバーアルバム2作がロングセールスを続けている。7〜9月に展開したツアーも、これまでのライブとは違う客層が目立ったという。
「Let It Go」で一気に知られるようになった彼女だが、今年でデビュー8年目と“下積み”は長い。「洋楽R&Bに親しんで育ち、宇多田ヒカルさんのように、日本語詞R&Bで勝負したかった」とデビュー当時を振り返る。ライブはクラブを中心に行い、R&Bを好む若者層にアプローチしてきた。しかし、「好きな音楽ができている満足感はあっても、限られた人にしか届いていない」ことへのジレンマがあったという。
苦戦が続いたなか、バラエティ番組のカラオケ対決企画への出演が大きな転機となる。12年6月放送の初出演回から、歌唱力を武器に連戦連勝。そして「アナ雪」現象がまさに盛り上がる14年5月放送回で、連勝が26でストップ。しかも敗退を決めた対決曲が「Let It Go」だったというドラマチックな展開も見せた。
カバー盤の制作も、同番組の視聴者からTwitterなどに届いた熱烈なメッセージに応えたものだという。
「カラオケの得点でいい結果を出したことや、ハーフという見た目のせいか、完璧な人間だと誤解されやすいのですが、本当は不完全な面だらけなんですよ」
音楽ファンの中には、そのアーティストの背景や人間性に惹かれてファンになるという人も多いだろう。ただわかりやすい完璧さは、リスナーから共感されにくいというデメリットもはらんでいる。
「アナ雪」でさらに認知が広がってからは、オファーがあればバラエティ番組にも積極的に出演し、惜しみなく歌声を披露している。8月放送のドキュメンタリー番組『情熱大陸』(MBS)では、長年の苦労や努力家といった側面が明かされた。寝る間も惜しんで努力や準備をこなす姿にスタッフも影響を受け、彼女の活動をもっと盛り上げなければと気を引き締めたという。
「私の曲は前向きなメッセージを歌ったものが多いのですが、不完全な1人の人間が歌うからこそ伝わると思うんです。ですから、私の素顔を見てもらえるバラエティ番組に呼んでいただくのは、歌を伝えていく私にとってはとても意味のあることなんです」
10月8日には約2年ぶりのオリジナルAl『Imperfection』をリリース。「R&Bはしばらく封印」と語るその内容は、これまでの作品のようなエッジの効いたサウンドから一変した、生音にこだわり、「世代を越えて愛される、普遍的なメロディー」を追求するジャンルレスな楽曲が並ぶ。
歌声はすでに浸透している。次の課題は、May J.という人間性をもっと知ってもらい、共感を抱いた人をコアファンへと繋げていくことだろう。今、彼女は最大の転機であり、チャンスを迎えている。
(ORIGINAL CONFIDENCE 14年9月15日号掲載)
2014/09/14




