長渕剛が、4枚組全58曲を収録したベスト『Tsuyoshi Nagabuchi All Time Best 2014 傷つき打ちのめされても、長渕剛。』を7月2日に発売する。本作は自らが監修し、37年間のキャリアを網羅する内容となった。発売に際し、改めて長渕剛の魅力を探るべく、アンケート調査を実施した。そこからは女性ファンも魅了する歌詞の力が見えてくる。
■男性からの熱烈な支持、ビジュアルと楽曲のギャップも魅力に
長渕剛は、「巡恋歌」、「順子」、「乾杯」、「とんぼ」、そして近年では、2011年年末に放送された『第62回NHK紅白歌合戦』で、東日本大震災で被災した宮城県・石巻市立門脇小学校からの中継で熱唱し、話題となった「ひとつ」など、ファンに愛され続ける名曲の数々を世に送り出す一方で、04 年8 月に鹿児島・桜島に7 万5000人を集めたオールナイトライブに代表されるように、ギター1 本で、数万人のファンを魅了するエネルギッシュなライブパフォーマンスでも話題を集めてきた。
長きにわたり、第一線で活躍してきた長渕。7月2日発売のオールタイムベスト発売を機に、「アーティスト・長渕剛」と「歌」の両面から、なぜ彼は多くの人々に支持されるのか、その「共感」ポイントについて、コアファン(30代〜 50代)を対象に、アンケート調査を行った(※予備調査で、長渕剛を「とても好き」、「好き」と答えた30歳以上の男女を対象に実施)。
まず、特筆すべきは女性ファンの比率だ。本調査では、ファン層の男女比は男性50.6%、女性49.4%とほぼ半数という結果となった。
アンケートから読み解ける傾向としては、女性ファンは「男っぽさ」、「エネルギッシュ」といったポイントのほかに、「見た目のワイルドさとは想像のつかない歌詞の繊細さ」(50代/三重県)に代表されるようにビジュアルと楽曲のギャップにも惹かれているようだ。
加えて、複数回答のあった、「男の人が憧れる存在だから」(30代/岡山県)という意見も注目される。
長渕は、フォークシンガーとして70年代後半にデビューし、「巡恋歌」、「順子」などの、繊細な歌詞やメロディーが、男女を問わず支持を集めた。その後、88年にTBS系で放送されたドラマ『とんぼ』での主演を機に、アウトローな主人公を立て続けに演じたことで、ドラマのイメー
ジと相まって、男性ファンが急増。ライブ会場でもほぼ男性が埋め尽くすような時期が続いた。この頃、男性が長渕を熱烈に支持する姿が、かえって、女性層の興味関心を得ていくこととなったようだ。
さらに、女性ファン獲得のきっかけのひとつとなったのが、03年5月発売のシングル「しあわせになろうよ」。シンプルな言葉で綴られたラブソングで、ベストアルバム収録曲から、「共感できる」楽曲を調べたアンケートでも(表2)、上位10 作のうち、同楽曲だけが、女性のシェアが男性を上回る結果となった。男性ファンの熱量と、先述した「ギャップ」の要素に、楽曲の魅力が加わり、現在の女性ファン層の形成に繋がったようだ。
■人生に様々な場面に寄り添う歌詞の力
また、長渕の楽曲は「乾杯」に代表されるように、聴くだけでなく、節目に「歌われる」ことで、リスナーの想い出に刻まれるケースが多い。今回のアンケートでも、上位10曲のほとんどがそれに当てはまり、卒業式や結婚式、友人とのカラオケなどで、実際に歌った(または歌って
もらった)思い出を語る回答が多数見られた。
楽曲に対する共感ポイントの男女差はあるが、共通点もある。それは、喜怒哀楽をストレートに歌う「歌詞」だ。「切なさ」、「虚しさ」、「励まし」、「懐かしさ」、「悔しさ」、「高揚感」など多様な共感要素は、人生の様々な場面に長渕の数々の楽曲が寄り添っていたことを物語っている。“オールタイムベスト”とは、長渕剛だけでなく、ファンの人生をも網羅しているのだ。
【調査概要】
■調査期間:5月14日〜5月20日
■調査対象者:875人(男性:443人、女性:432人)
※予備設問で、長渕剛を「とても好き」または「好き」と答えた30?50歳の男女
■調査地域:全国
■調査方法:インターネット調査
■調査機関:オリコンDサイエンス オリコン・モニターリサーチ
(ORIGINAL CONFIDENCE 14年6月30日号掲載)
■男性からの熱烈な支持、ビジュアルと楽曲のギャップも魅力に
長渕剛は、「巡恋歌」、「順子」、「乾杯」、「とんぼ」、そして近年では、2011年年末に放送された『第62回NHK紅白歌合戦』で、東日本大震災で被災した宮城県・石巻市立門脇小学校からの中継で熱唱し、話題となった「ひとつ」など、ファンに愛され続ける名曲の数々を世に送り出す一方で、04 年8 月に鹿児島・桜島に7 万5000人を集めたオールナイトライブに代表されるように、ギター1 本で、数万人のファンを魅了するエネルギッシュなライブパフォーマンスでも話題を集めてきた。
長きにわたり、第一線で活躍してきた長渕。7月2日発売のオールタイムベスト発売を機に、「アーティスト・長渕剛」と「歌」の両面から、なぜ彼は多くの人々に支持されるのか、その「共感」ポイントについて、コアファン(30代〜 50代)を対象に、アンケート調査を行った(※予備調査で、長渕剛を「とても好き」、「好き」と答えた30歳以上の男女を対象に実施)。
まず、特筆すべきは女性ファンの比率だ。本調査では、ファン層の男女比は男性50.6%、女性49.4%とほぼ半数という結果となった。
アンケートから読み解ける傾向としては、女性ファンは「男っぽさ」、「エネルギッシュ」といったポイントのほかに、「見た目のワイルドさとは想像のつかない歌詞の繊細さ」(50代/三重県)に代表されるようにビジュアルと楽曲のギャップにも惹かれているようだ。
加えて、複数回答のあった、「男の人が憧れる存在だから」(30代/岡山県)という意見も注目される。
長渕は、フォークシンガーとして70年代後半にデビューし、「巡恋歌」、「順子」などの、繊細な歌詞やメロディーが、男女を問わず支持を集めた。その後、88年にTBS系で放送されたドラマ『とんぼ』での主演を機に、アウトローな主人公を立て続けに演じたことで、ドラマのイメー
ジと相まって、男性ファンが急増。ライブ会場でもほぼ男性が埋め尽くすような時期が続いた。この頃、男性が長渕を熱烈に支持する姿が、かえって、女性層の興味関心を得ていくこととなったようだ。
さらに、女性ファン獲得のきっかけのひとつとなったのが、03年5月発売のシングル「しあわせになろうよ」。シンプルな言葉で綴られたラブソングで、ベストアルバム収録曲から、「共感できる」楽曲を調べたアンケートでも(表2)、上位10 作のうち、同楽曲だけが、女性のシェアが男性を上回る結果となった。男性ファンの熱量と、先述した「ギャップ」の要素に、楽曲の魅力が加わり、現在の女性ファン層の形成に繋がったようだ。
■人生に様々な場面に寄り添う歌詞の力
また、長渕の楽曲は「乾杯」に代表されるように、聴くだけでなく、節目に「歌われる」ことで、リスナーの想い出に刻まれるケースが多い。今回のアンケートでも、上位10曲のほとんどがそれに当てはまり、卒業式や結婚式、友人とのカラオケなどで、実際に歌った(または歌って
もらった)思い出を語る回答が多数見られた。
楽曲に対する共感ポイントの男女差はあるが、共通点もある。それは、喜怒哀楽をストレートに歌う「歌詞」だ。「切なさ」、「虚しさ」、「励まし」、「懐かしさ」、「悔しさ」、「高揚感」など多様な共感要素は、人生の様々な場面に長渕の数々の楽曲が寄り添っていたことを物語っている。“オールタイムベスト”とは、長渕剛だけでなく、ファンの人生をも網羅しているのだ。
【調査概要】
■調査期間:5月14日〜5月20日
■調査対象者:875人(男性:443人、女性:432人)
※予備設問で、長渕剛を「とても好き」または「好き」と答えた30?50歳の男女
■調査地域:全国
■調査方法:インターネット調査
■調査機関:オリコンDサイエンス オリコン・モニターリサーチ
(ORIGINAL CONFIDENCE 14年6月30日号掲載)
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2014/06/25