シンガー・ソングライターのchayが、1月29日にシングル「I am」を発売。男女6人が“シェアハウス”に住み、共同生活する様子を追うフジテレビ系青春密着リアリティ番組『テラスハウス』で話題の“まいまい”ことchayが、ORICON STYLEの取材に応じた。番組でのエピソードが元でツイッターやブログの炎上、共演者からの批判など、バッシング渦中の心境、その経験から生まれた“リアルな歌”について聞いた。

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　chayは、2012年10月24日にシングル「はじめての気持ち」でメジャーデビュー。CMソングや番組テーマソングなどに抜擢され、デビュー前より注目を集めていた。順風満帆なスタートを切ったように思えたが、「1年過ぎても次のリリースが決まらず、まさに崖っぷち状態だったんですね。そんなときに『テラスハウス』を観て、たくさんの人に自分の歌を聴いてもらうためにはこれしかない！と思った」と番組オーディションを受けた。

　『テラスハウス』への出演を果たし、順調かにみえたが、「自分の狭い視野、狭い人間関係のなかで何気なくやっていたことや言っていたことが、周りから見ると“天然”とか“KY（空気がよめない人）”に見られる。しかも、それがこんなに大勢の人に影響を与えてしまうんだなっていうのは驚きでした」とツイッターやブログが炎上。自身の予想を超える反響に、「世の中の人すべてから嫌われている感覚になってしまってました」と心を痛め、共同生活を送るメンバーとも距離ができ、「それがメンバーにも悪い形で出てしまって“家族会議”になってしまった」と振り返る。

　その“家族会議”では、「行動と言動が矛盾してる」など、共演者からも批判を受けたが、「今後も仲良くしていくためにみんな勇気を振り絞ってあそこまで言ったんだろうなと、今はすごくわかります」と言う。「コンプレックスが強くて、嫌われたらどうしようって思っちゃう性格なので、言いたいことがあっても濁してしまうクセがあって。でも、自分を守るために距離を置いていただけ。それを優しさだと勘違いしていたのが自分でも恥ずかしいです。だからメンバーからも“嘘っぽい”って言葉が出てきて、それに対して説明もしたかったけど、そのとき（家族会議）は正直な気持ちが言えなくて。でも気づいたことはいっぱいあった」と“家族会議”後の心境を新曲「I am」に綴った。

　「今までは自分の弱さとか恥ずかしい部分を歌にするのが苦手で、歌詞を書くときも物語調にしたり誰かのフィルターを通して書いていた」と言うchayだが新曲「I am」では、リアルな心情を歌っており、「シンガー・ソングライターとして、自分を主人公にしたものを書きたいとずっと思っていたので、この曲はまさに本望。自分を赤裸々に出せた第一歩です」と目を輝かせた。

　さまざまな経験を経て、最近では番組内でも明るくおちゃめな本来の姿を少しずつ出せるようになって来たchayは、「正直、番組に出なければ良かったと思った時期もあったけど、出る前とは比べものにならないほどファンも増えて、今となっては財産」と笑顔をみせる。「今は“まいまい”として知ってくれてる人が9割ぐらいでそれも嬉しいけど、“まいまい”と曲にリンクしてさらに“chay”に変換してもらえたら。そうなったときは晴れて『テラスハウス』を卒業できるかなと思っています」と意気込む。