女性漫才コンビ「海原さおり・しおり」の海原しおり（本名・網谷しおり）さんが3日午前8時33分に、脳腫瘍のため、入院先の大阪府豊中市内の病院で亡くなった。58歳だった。相方のさおりは所属事務所を通じて、「正直今は気持ちの整理がつきません。本人は舞台復帰を一番望んでおりまして本当に残念でなりません。ただ相方に『今までありがとう』しか、今は言葉がみつかりません」とコメントしている。

　通夜は1月5日午後7時から、告別式は1月6日午前11時より大阪府箕面市の箕面聖苑で執り行われる。喪主は、長男の網谷一馬さんが務める。

　しおりさんは、1955（昭和30）年1月26日生まれ、鹿児島県甑島（こしきじま）出身。1978（昭和53）年、「花の110番しおり・ひろこ」でコンビ結成。翌年、海原小浜に入門し「海原さおり・しおり」に改名。『第1回ABC落語漫才新人コンクール　審査員奨励賞』（1980年）、『第11回NHK上方漫才コンテスト　優秀賞』（1980年）、『第16回OBC上方漫才大賞　新人奨励賞』（1981年）を受賞。本格派のしゃべくり漫才で人気を集め、タレントとしても活躍した。

　2012年7月、大阪・なんばグランド花月での通常公演を終えた際、めまいのような症状を訴え、兵庫県内の病院に入院。早期の脳腫瘍だと診断され、同年8月29日に脳腫瘍の手術を受けた。その後、定期的に通院し、舞台復帰を目指していたが、昨年12月下旬に体調を崩し、再入院。今年1月2日に容体が急変し、帰らぬ人となった。