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文学・ノンフィクションが復調、27ヶ月ぶりの前年比増

 村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』の発売が書籍市場を盛り上げることとなり、文学・ノンフィクションの売上が大幅に好転している。4月度のBOOK月間ランキングでは、TOP10のうち、実に6作がランクインしている。好調の背景には村上作品に加えて、本屋大賞などの影響もあるようだ。

■村上作品&本屋大賞が同ジャンルの活況に貢献

 4月度の書籍市場の総売上額は895.9億円、対前年同月比98.8%と厳しい市場動向となったものの、BOOK部門に関しては、月間売上588.4億円(前年同月比100.2%)と1月に引き続き、本年2度目の前年同月比増となった。BOOK部門の好調を支えたのが「文学・ノンフィクション」ジャンルだ。11年1月を最後に、長らく前年同月比増となることがなかったが、当月では130.1%と大幅に増加する結果となった。

 貢献タイトルは、村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』。ただし、同作だけに留まらず、本屋大賞を受賞した百田尚樹『海賊と呼ばれた男』(上・下)や、東野圭吾『夢幻花』など、6作品がTOP10入りするなど、「文学・ノンフィクション」ジャンル全体が盛り上がっている点も注目される。そもそも、TOP10内に複数の文芸作品がランクインするのは最近では珍しく、本年でも4月のみだ。

 『色彩を持たない〜』が4月12日に発売され、書店に多くのファンを呼び寄せたのは確かだが、そこに、4月9日発表の本屋大賞や、『舟を編む』の実写映画が4月13日に公開されることなど、話題が重なったことで、ジャンル全体の盛り上がりを生むことに繋がったようだ。

 また前回、同ジャンルが対前年同月実績を超えた10年12月前後は、齋藤智裕『KAGEROU』、柴田トヨ『くじけないで』といった、比較的ライトな層を取り込んだ作品がヒットしていたのに対し、今回は、村上や百田、東野など、熱烈なファンを持つ作家の発売が重なった点も、今回の好結果を生んだ背景にはありそうだ。

 なお、『色彩を持たない〜』が、全3巻のうち1、2巻が同時発売された前作『1Q84』に比べ、今回は1巻完結であり、単品購入だけではなく、他の人気作品との複数購入も促した可能性は高い。

 実際、先述したように、4月は百田、東野のほか、岸惠子『わりなき恋』も月間TOP10入りしたのに対して、09年5月末の『1Q84 BOOK 1・2』の発売を受けた同年6月のBOOKランキングで、「文学・ノンフィクション」作品のTOP10入りは、ライトノベル版『映画 ROOKIES−卒業−』((著)浜崎達也/(映画脚本)いずみ吉紘/(原作・イラスト)森田まさのり)と、『ぼく、オタリーマン。4』(よしたに)の2作品のみだった。

 なお、TVドラマも好調な『空飛ぶ広報室』(有川浩)や映画プロデューサー川村元気『世界から猫が消えたなら』もTOP50に入っており、今後も同ジャンルの活況は続きそうだ。(オリジナル コンフィデンスより)



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