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インタビューの名手・阿川佐和子が語る“聞き手”の心得

 新年がスタートし、来週はいよいよ成人式。新社会人にとって、身につけておきたいスキルといえば「コミュニケーション力」ではないだろうか? 企業が新入社員に求める条件として必ず挙がる項目だが、話し上手、また聞き上手になることは簡単そうで意外と難しいもの。そこで、ORICON STYLEでは芸能界屈指の“聞き上手”阿川佐和子氏にインタビューを実施。現在放送中のトーク番組『サワコの朝』(毎週土曜 前7:30 MBS・TBS系)や連載対談『阿川佐和子のこの人に会いたい』(週刊文春)で見せる、ゲスト達の素顔を巧みに引き出す“阿川流”トークテクニックについて語ってもらった。

インタビューの名手として“聞き手の心得”を明かす阿川佐和子 (C)ORICON DD.inc

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 1993年にスタートした週刊文春の連載『阿川〜』では、実に900人を超える著名人と対談。だが当初は「オファーが来た時『私はインタビューがすっごい下手ですよ』って伝えたんです」と、意外なエピソードを明かす阿川氏。スタート時は「何が必要でどこを掘り下げれば良いのか?分からないことだらけで叱られてばかりでした」と振り返る。

 しかし、連載は今年で20年目を迎える人気企画となり、今や阿川氏のライフワークの1つとなった。その長寿の秘訣については「聞き手によって、あるいは語り手によって化学変化が起こるから“インタビューは生もの”って、いつも思います。だからこそ、絶対うまくいく方法や決め事なんてないんです」。

 では、さまざまな化学反応を引き起こす“良い聞き手”となるにはどうしたらよいのだろう?「それは『この人は本当に私の話を面白がって聴こうとしているんだ』という真摯な姿勢が相手に伝わることが、とても大事。例えばスポーツ選手に話を伺う時に、最低限のことは勉強していくけど、スポーツ記者さんほど詳しくはなれない。でも、その“分からない事も含めて、貴方のことに興味があるんです”という姿勢と態度と誠意を示すこと」と、心構えがいかに重要かを語る。

 また、聞き手に徹することで話すヒントが生まれるという。「どんなシチュエーションでも、自分が聞きたい内容ばかりに気を取られるのもダメかな。『これを聞こう、あれを話そう』って予定を立てて、話をしながら次の質問を考える。すると、相手の気持ちを掘り下げる“ポイントとなる言葉”を拾いそびれてしまうんです。事前に段取りや順繰りをある程度作るのは構わないけど、ある時はそれを全部飛ばしてもいいぐらいの思い切りを持って話を聞けば、必ず“面白い宝物”は落ちている」と、断言する。

 最後に実践できるテクニックについては、相づちの重要性や相手の語尾を拾った「オウム返し」などを挙げるも、「基本はとにかく一生懸命聞く。そして“しゃべると聞く”のバランスを保てるようにちゃんと周りを見ること。あなたに興味がある、話していることが面白いと思うという姿勢は、人の話を聞きたいと思うなら、基本原理なんじゃないかな」。

 阿川は今月20日に新刊『聞く力 心をひらく35のヒント』(文春新書)を発売。自ら「商売の手の内を明かすようで、出すのは不本意でした(笑)」とコメントするなど、ここでも“聞き手の心得”が明かされている。

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提供元:career

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