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2012年は劇場アニメの当たり年 幅広い観客層に訴求する力作ぞろい

 2012年は劇場アニメ作品の公開が目白押しだ。『BLOOD-C The Last Dark』、『FAIRY TAIL』、『TIGER&BUNNY』、『青の祓魔師』、『魔法少女まどか☆マギカ』など、人気テレビアニメの初映画化も相次ぐ一方、アニメーション作画やオリジナルストーリーで幅広い観客層に訴求する力作も。年内に公開される注目の劇場アニメ作品を紹介する。

沖浦啓之監督の『ももへの手紙』4月21日(土)公開 (C)2012『ももへの手紙』製作委員会

沖浦啓之監督の『ももへの手紙』4月21日(土)公開 (C)2012『ももへの手紙』製作委員会

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■『ベルセルク 黄金時代篇』3部作(原作:三浦建太郎、監督:窪岡俊之)

 連載20年以上の歴史を持つマンガ家・三浦建太郎のダークファンタジー超大作(既刊単行本36巻)を完全新作としてアニメ化する“サーガプロジェクト”の第1弾として、ファンの間で最も人気が高く、最もドラマチックな展開を見せる“黄金時代”が3部作で劇場公開される。2月4日公開の第1弾『ベルセルク 黄金時代篇I 覇王の卵』(窪岡俊之監督)は、原作に触れたことがない人にも物語の舞台設定や、主な登場人物の人となりに寄り添うことができる“優しい”仕上がりになっている。ダークな世界観は『〜黄金時代篇II ドルドレイ攻略』(6月23日公開)、『〜黄金時代篇III 降臨』(年内公開)へ進むに従って加速していく。

■『ももへの手紙』(原案・脚本・監督:沖浦啓之)

 『人狼 JIN-ROH』の沖浦監督が7年もの歳月をかけて完成させた作品。瀬戸内の小さな島で、主人公・ももに訪れる妖怪たちとの不思議な日々を描いたオリジナルストーリー。妖怪のユーモラスな言動や主人公の亡き父への後悔、母の抑制的な家族愛など言葉にしづらい感情の機微を、1枚ずつ丹念に描かれたレイアウトとアニメーション作画で表現。「日本が研鑽してきたリアル系アニメーション。そのクオリティの頂点に位置する作品」と高く評価され、『平成23年度第15回文化庁メディア芸術祭』で、アニメーション部門・優秀賞を受賞した。4月21日(土)公開。

■『虹色ほたる〜永遠の夏休み〜』(原作:川口 雅幸 監督:宇田鋼之介)

 原作は、川口雅幸氏の同名小説。当初、川口氏自身のホームページで連載され、多くの読者の感動を呼び、人気投票サイトで上位にランクインしたことで、出版化に至った。現在では、文庫版も含めて21万部を超えるベストセラーとなっている。一年前に交通事故で父親をなくした小学6年生のユウタは、夏休みに一人、父親とよくカブトムシを取りに来た 思い出の場所、山奥のダムへ昆虫採集に向かい、不思議な老人と出会う。突然の豪雨で足をすべらせ、意識を失うユウタ。 目を覚ますと、ダムに沈んだはずの村にいた。どうやら30年以上前の村にタイムスリップしてしまったらしい。 1ヶ月間、この時代に居続けなければならないことになったユウタの、かけがえのないもう一つの夏休みが始まる。誰の心の中にもある永遠の夏休み、あたたかな日本人の原風景と、人と人との絆、そして生き生きとした少年少女たちの姿をアニメーションならではの自然の描写と圧倒的な映像美で描き出していく。5月19日(土)公開。

■『おおかみこどもの雨と雪』(原作・脚本・監督:細田守)

 劇場アニメ『時をかける少女』(2006年)、『サマーウォーズ』(2009年)で国内外の高い評価を得た細田監督の最新作。19歳の主人公・花の“おおかみおとこ”との出会いから、恋愛、結婚、出産、子育て、その子どもたち“おおかみこども”の成長と自立までの13年間を描く。2012年7月公開予定。

■『ヱヴァンゲリヲン新劇場版 Q』(原作・脚本・総監督/庵野秀明)

 1990年代を代表するSFアニメ超大作『新世紀エヴァンゲリオン』を画面も物語も完全刷新した“新劇場版”シリーズの第3弾。巨大な人型決戦兵器に乗る少年少女と謎の“使徒”の戦いを通じて、人の心、人と人の関係を描き出し、多くの世代に感動をもたらし続けている。秋公開。元日に公式サイトで2013年に『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:?(4部作完結編)』が公開されることも発表された。

■『009 RE:CYBORG』(原作:石ノ森章太郎、脚本・監督:神山健治)

『攻殻機動隊 S.A.C. Solid State Society 3D』『東のエデン』などで知られる神山監督の最新作。石ノ森章太郎の代表作『サイボーグ009』を、現代的な解釈で再構築。9.11以降の世界情勢を参考に、散り散りになっていたゼロゼロナンバーサイボーグたちが再結集して、2013年の現代を舞台に全く新しい物語を生み出す。キャラクター表現もセルシェーディングと呼ばれる手法を利用し、従来通り手描きの2Dセルアニメーションのように見えて、実は手描きを一切使わずに、フル3DCGで制作。3D作品。秋公開。

■『サカサマのパテマ』(原作・脚本・監督:吉浦康裕)

 アンドロイドと人間の関係を丁寧に描き、幅広い支持を集めた『イヴの時間』シリーズの吉浦監督による完全オリジナルの新作。ストーリーなど詳細はほとんど未発表だが、同作のオフィシャルサイトに掲載されている吉浦監督のコメントによると、「女の子が男の子と、男の子が女の子と出会う物語です。凄く王道で、でも、凄く変な物語です」。年内公開。

関連写真

  • 沖浦啓之監督の『ももへの手紙』4月21日(土)公開 (C)2012『ももへの手紙』製作委員会
  • 映画『ベルセルク 黄金時代篇I 覇王の卵』2月4日(土)公開 (C)三浦建太郎(スタジオ我画)・白泉社/BERSERK FILM PARTNERS
  • 映画『虹色ほたる 〜永遠の夏休み〜』5月19日(土)公開 (C)川口雅幸/アルファポリス・東映アニメーション
  • 細田守監督の『おおかみこどもの雨と雪』7月公開予定 (C)2012「おおかみこども」製作委員会
  • 神山健治監督が新たに描く『009 RE:CYBORG』2012年秋公開予定 (C)Production I.G (C)石森プロ
  • 吉浦康裕監督のオリジナル新作『サカサマのパテマ』2012年公開予定 (C)Yasuhiro YOSHIURA/Sakasama Film Committee

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