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清掃ではなく“おもてなし” ディズニー初の「おそうじ」から考えるビジネス書

 リピート率95%以上といわれるアミューズメントパーク・東京ディズニーリゾート。その支持の理由には「ライブエンターテインメントの素晴らしさ」や「アトラクションの面白さ」だけでなく、館内の「清潔さ」も注目されている。1日に発売されたビジネス書『「お客様の幸せ」のためにディズニーはまず「おそうじ」を考えた』(小学館)は、同パークで“カストーディアル(清掃スタッフ)”育成のトップとしてとして働いてきた安孫子薫氏が、清掃のためではなく徹底して“ゲストの安全のため”に行われる「おそうじ」を、実際のエピソードを交え解説。驚異的なリピーター獲得率の秘訣に迫る。

『「お客様の幸せ」のためにディズニーはまず「おそうじ」を考えた』(著・安孫子 薫)

『「お客様の幸せ」のためにディズニーはまず「おそうじ」を考えた』(著・安孫子 薫)

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 カストーディアルの究極の目的は「ゲストへのおもてなし、ハピネス(幸福)の提供」。同パークの清潔の基準は“そこで赤ちゃんがハイハイできるか”にあり、その徹底した清掃から生まれた美観がゲストの心に“満足度”を上回る“幸福感”として刻まれるのだという。

 同書では東京ディズニーランド(TDL)の開園前から運営会社であるオリエンタルランドに勤務してきた安孫子氏が清潔さこそホスピタリティーの原点という話に始まり、おそうじはビジネスか、教育か? さらに最終章「人を育て、売上げを伸ばす“おそうじ”」では、業績アップに直結する美観の価値と、成長する企業などを分析していく。

 そんな安孫子氏は、今も忘れられないカストーディアル時代のエピソードとして、TDL開園1年前の1982年3月から5月の米国での研修時代を挙げる。「私自身“仕事としての清掃”に対する偏見を持って臨みました」と意外な言葉のあとに、「仕事に対する彼らの情熱的で自信と誇りに満ちた態度、生き生きとした振る舞いに触れ、私が思い描いていた偏見は吹き飛びました」と、衝撃の出会いを振り返る。

 初の「おそうじ」を通じてのビジネス書を発表した安孫子氏だが、同書について「内容はビジネス書でありながら、もう一方で『ディズニーパークをテーマにした“ノンフィクション”作品』としての読み方があります」と、その側面に触れる。「ディズニーパークという華やかな舞台がどのような考え方で、しかもどのようなことが行われ、成り立っているのか理解できる」と、自信をのぞかせる。

 また読者となる経営陣に対して、指南書ともなる同書を読んだ後にアドバイスとして“やってはいけない事”を尋ねると「こちらはただ一つ。『我が社はディズニーではないから……』といってあきらめること。ディズニーにはお客様を幸せにし、リピートにつながるエッセンスが沢山あります」と、決してあきらめず多くのことを学んで欲しいとエールを送っている。

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