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歌手の俳優デビュー、成功者の共通点とは?

  • 俳優としても成功なるかが注目されるflumpool・山村隆太 (C)ORICON NewS inc.

    俳優としても成功なるかが注目されるflumpool・山村隆太 (C)ORICON NewS inc.

 1月23日の月曜9時から放送されるドラマ『突然ですが、明日結婚します』(フジテレビ系)に人気バンドflumpoolのボーカル・山村隆太が出演することが発表され、大きな話題となっている。山村は今回、俳優初挑戦にしていきなり“月9”の準主役級に抜擢されたわけだが、歌手と俳優を両立させる芸能人は、ディーン・フジオカや福山雅治、ジャニーズの面々などを含め、これまでにも数多く存在してきた。しかしアーティストが俳優として成功を収めることは、俳優が歌手デビューするよりもはるかに難しい。アーティストと俳優業の両立に成功してきた人たちには、どのような共通点があるのだろうか?

“俳優の歌手デビュー”よりもリスクが高い“歌手の俳優デビュー”

 よく調べるとCDを出していたという俳優はわりと多い。最近でも『レンタル救世主』(日本テレビ系)で主演した俳優の沢村一樹が、ドラマの主題歌をJUJUと歌って役名義で“CDデビュー”したが、抜群の歌唱力を見せつけた…というわけでもないのだが、批判の声が上がってネットで炎上したという話もない。

 俳優の歌手デビューについては、特に名優ともなれば、かつては歓迎されていた。石原裕次郎さんや高倉健さん、勝新太郎さんのような昭和を代表する大スターはもちろん、里見浩太郎などの時代劇スター、水谷豊や中村雅俊などの人気俳優が、主演映画やドラマの主題歌を歌うことは決して珍しくなかった。実際に皆、歌唱力も長けていたのだが、たとえ俳優が歌を歌って失敗したところで、それも“愛嬌”として捉えられていた。

 だが逆に、アーティストのドラマデビューは作品全体に影響を及ぼす。演技力を批判されれば作品自体だけではなく、制作側への評価にもつながることから、リスクの高さから考えると、俳優の歌手デビューの比ではないと言える。

歌手の俳優デビュー イメージ継続型とインパクト重視型の2通りあり

 とは言え、アーティストでありながら俳優デビューしている人たちが、どの時代にも一定数いるのもまた事実だ。主演級の活躍を見せている星野源や福山雅治などがいれば、バイプレイヤーとして数多くの作品に出演するピエール瀧、浜野謙太、吉川晃司などもいる。

 また、すっかり俳優業が定着している石橋凌(元ARB)、武田鉄矢(海援隊、ソロ)、岡田浩暉(To Be Continued、無期限活動休止中)など、いろいろなポジションに“アーティスト俳優”が存在しているのだ。

 福山はイケメン、星野は草食系といったように、基本的にアーティスト活動しているときのイメージとブレない路線で成功している。つまりアーティストと俳優の間に違和感がない。2人に関して言えば、人気が出たのはどちらのジャンルが先かというのもあいまいだし、特にアーティスト業と俳優業を区別する必要もない。一方、バイプレイヤーとして活躍するピエールや浜野などは、そもそも独自に持っている個性的なインパクトの強さが重宝されている。

 昨年末に放送された深夜ドラマ『俺のセンセイ』(フジテレビ系)では、エレファントカシマシのボーカル・宮本浩次が初のドラマ主演を務めたが、これも宮本持ち前のインパクト(味)が期待されての起用だと思われる。映画『トイレのピエタ』の主演で俳優デビューを飾ったRADWIMPSの野田洋次郎は、バンド活動のイメージの延長線上にある役どころをうまく演じていた。

 また、昨年末に放送された深夜ドラマ『俺のセンセイ』(フジテレビ系)では、エレファントカシマシのボーカル・宮本浩次が初のドラマ主演を務めたが、これも宮本持ち前のインパクト(味)が期待されての起用だと思われる。映画『トイレのピエタ』の主演で俳優デビューを飾ったRADWIMPSの野田洋次郎は、バンド活動のイメージの延長線上にある役どころをうまく演じていた。

俳優としての成功に欠かせないアーティストならではの“存在感”

 下世話な言い方をすれば、旬の歌手や“知る人ぞ知る”的なアーティストを俳優に起用するのは、知名度・人気度・話題性がある=ある程度数字が見込めるという算段がある。そしてもちろん、アーティストが放つ圧倒的な存在感・オーラが一番の魅力だ。ピエールにしても、当初は「あの不真面目極まりない電気グルーヴのピエール瀧が、何をマジメに演技してるんだ?」とファンの間でささやかれてたが、今や超売れっ子俳優となって、まったく違和感がない。アーティストでありながら、早くから役者活動もこなしていた吉川にしても、ここのところの活躍は年齢相応の“男の色気”を買われているからだろう。

 アーティストから俳優業へ挑戦するにあたって、最大の武器になるのはやはり役者以前に本人の人間としての存在感、インパクト、魅力ということか。今回、月9に挑戦する山村隆太のように、今後もアーティスト→俳優という路線は絶えないだろうが、本業の音楽以上にどれだけ演技でファンを魅了することができるのか。リスクがともなうものの、それができればアーティストとしてもいっそうの飛躍を遂げることができるだろう。

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