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松坂桃李インタビュー『これまで閉じていた引き出しを開けるような感覚』

売れっ子脚本家の古沢良太氏によるオリジナル脚本の映画『エイプリルフールズ』で松坂桃李が演じたのは、SEX依存症の天才外科医・牧野亘。松坂史上まれに見る、最悪に女性にだらしなく、行動もぺらっぺらなチャラ男について、「共感できる」と笑顔で語る松坂!? 本音はいかに?

<<動画インタビュー>> 昨年からずっとウソをついていたこととは?

笑わせようとすると絶対にスベる

――まずは古沢良太さんのオリジナル脚本をお読みになった感想から教えてください。
松坂いやぁ、笑ってしまいましたね(笑)。脚本を読んで大笑いするなんて、あんまりないんですけど、とにかく掛け合いがおもしろくて! あっという間に読み終えました。観てくださった方をワーッと大笑いさせるコメディ路線のまま突っ走るのかと思いきや、最後はホロッとさせる。映画のなかに登場する7つの嘘が、いつの間にか愛のある、いいエピソードに変わっていくんですよね。入り口と出口で印象がガラっと変わる、見事な脚本だと思いました。

――今回演じられた牧野先生ですが、初登場のベッドシーン(!)から、これまでにないハイな役どころに驚きました。お芝居をするうえで、笑いは意識されていたのですか?
松坂意図して人を笑わせることができる人って、相当頭のいい人だと思うんです。僕にはそんな才能はないので、笑わせようとすると絶対にスベるなって(笑)。無理矢理テンションを高めるというのでもなく、牧野として、そのシチュエーションを純粋に楽しませていただきます! というスタンスでした。

――コメディパートから、シリアスな事件あり、かわいいラブや感動的なドラマもありと、めくるめくストーリーは、予想もできない結末へ! 物語の流れから逆算して、芝居のリズムを考えるといった知的な作業も求められたのでは?
松坂牧野を覆っていた嘘のメッキがはがされて、丸裸になってからの心の変遷については、ある程度、自分のなかでポイントを決めておかないと(芝居が)空中分解してしまう恐れがあると思ったので、そこは気をつけましたね。勢いだけでワーッとやってしまうと、収拾がつかなくなるので。

役から新しい考え方を教わった

――牧野のキャラクターについては、どう捉えましたか?
松坂彼は非常に弱い人間なんですね。臆病な部分を人に見られたくないという気持ちが強すぎるゆえに、嘘をつく。その嘘を隠すために、また嘘を……と嘘の連鎖を引きずって、最終的には嘘という蓋で自分をガチガチに閉じてしまって、嘘の鎧を着た状態になっていた。いきすぎてしまっている部分はあるけれど、牧野の気持ちはわかるなぁと思いました。誰しも自分の弱い部分を見られたくなくて、嘘を抱えて生きている部分ってあると思うから。そんな彼の弱さをしっかりと腹に据えつつ、周囲には見せないように意識しながら演じていました。

 正直、最初に脚本を読んだときは“なんか共感できねーな”ってところもありました。でも、やっていくなかで“なるほど、女に手を出しちゃうのは、彼にとってはある種の精神安定剤なわけだから、仕方ないのかな”とスッキリできるポイントがあったんです。そこからは“ま、いっか!”と(笑)。そういう意味では今回、役から新しい考え方を教わりましたね。

――石川淳一監督率いるドラマ『リーガルハイ』制作チームの、現場の空気感はいかがでしたか?
松坂いたずら心を持った大人たち、そんな印象ですかね(笑)。レストランのシーンは、撮影前に丸一日かけてリハーサルを行ったのですが、監督の狙いや演出意図について説明のない状態で「まずは好きにやってみてください」ってところからスタートしたんです。それぞれがアイディアを出し合い、お芝居を作り上げていく感じは、舞台のライブ感にも似ていました。役者陣の遊びにも、スタッフのみなさんが「いいね!」って活かそうとしてくれて。今までわりと感情を押さえた役が多かったこともあるんですけど、今回はギアを壊して現場に入ってきていいよ! という状況だったので“じゃあこんなこともやってみていいかな?”“これくらいやっちゃっても大丈夫だよね!?”って、これまで開けてなかった引き出しを、ガガガガガッーと開けるような感覚で、非常に楽しかったです。

――完成作をどうご覧になりましたか?
松坂ネタバレになるのであまり言えないんですけど、僕と戸田恵梨香さん演じるあゆみとの関係性が後半、変化する瞬間は、僕のなかでも“いいな”って思いましたね。自分と似た匂いのするあゆみを、初めはちょっと避けていたところもありましたが、撮影現場で戸田さんを見ていると、本当に愛おしくて。あんなにめちゃくちゃなんですけどね(笑)。なんか守りたくなるような気持ちになったんです。それは脚本だけでは読み取れなかった部分というか、現場に落ちているヒントというのかな。この映画はコメディでありつつ、ものすごくリラックスして観られるラブストーリーだと思います。ポップコーンとか食べながら、周りを気にせずに大笑いして、気軽に楽しんでもらえたらうれしいですね。
(文:石村加奈/撮り下ろし写真:鈴木一なり)

エイプリルフールズ

 舞台は、東京らしき大都会。2015年4月1日エイプリルフール。1年に1度だけ嘘をついていい日。なにげなくついた嘘がウソを呼び、あちらこちらで大騒動が勃発! 嘘の中に隠されていた真実とは……。

監督:石川淳一
出演:戸田恵梨香 松坂桃李 ユースケ・サンタマリア 小澤征悦 菜々緒 戸次重幸
宍戸美和公 大和田伸也 寺島進 高橋努 浜辺美波 山口紗弥加 滝藤賢一/千葉真一/高嶋政伸 りりィ 岡田将生 生瀬勝久 小池栄子 千葉雅子 窪田正孝 矢野聖人 浦上晟周
木南晴夏 古田新太 富司純子 里見浩太朗
2015年4月1日(水)全国東宝系にてロードショー
(C) 2015 フジテレビジョン
【公式サイト】(外部サイト)

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