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堺雅人、医師免許持たない“医師”に

 俳優の堺雅人が、今冬放送のSPドラマ『ニセ医者と呼ばれて 沖縄・最後の医介輔』(読売テレビ・日本テレビ系)で、医師免許を持たない代用医師“医介輔(いかいほ)”役を演じることが11日、わかった。戦後沖縄で激減した医師の代わりに地域医療に携わった医介輔という聞きなれない職業に堺は、「本や映像、ドラマを含め初めて紹介されるといってもいい題材なので、責任を感じるというか。なるべく正しい形でお伝えできれば……という気持ちでした」と使命感を燃やした。

医師免許持たない“医師”役に挑戦する堺雅人 (C)読売テレビ 

医師免許持たない“医師”役に挑戦する堺雅人 (C)読売テレビ 

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 同作は1959年のアメリカ統治下にある沖縄を舞台に、沖縄最後の医介輔と呼ばれた2008年に87歳で引退した実在の人物・宮里善昌さんをモデルに描くヒューマンドラマ。“あなたは、戦後の沖縄に、医師免許を持たない「医師」がいたことを知っていますか?”をキャッチコピーに、医介輔と患者が培った絆や信頼関係を軸として戦後の沖縄の現実を訴える。

 このほど沖縄で収録を行った堺。もともと医介輔という存在を知らなかったという堺は、同作の企画を聞いた際、「自分自身もいろいろ勉強したいなという気持ち」が芽生えたといい、演じるにつれて「実際には医者じゃないのに医者のふりをして医者のような気持ちになっていく俳優と、制度上ぽっかり空いた医者と民間人の中間人である医介輔という存在は、少し重なっているところがあるかもしれない」と自身の見解を明かす。

 2008年10月6日の引退まで最後の医介輔として、戦後の沖縄の地域医療を約60年にわたって支え続けてきた宮里さんは「ここまでやってこられたのは、やはり患者さんがいたからです。患者さんが治った姿を見るときが一番嬉しかった」と振り返る。また堺演じる宮前良明の妻・ハナを演じる寺島しのぶは「傷を癒すとか、外科的なものだけじゃなくて、この先生は患者さんの心を開いてあげたり、いろいろなことやってあげていたのかなと想像しています」と語っていた。

 医介輔は、第二次世界大戦が終戦を迎えた頃に沖縄の医師の数が戦前の3分の1、わずか64名まで激減したことからアメリカが創立した制度。条件付きで医師による医療が行き届かない地域での医療行為が認められ、1951年に126名の医介輔が誕生。その後1972年の沖縄本土復帰の際にも僻地医療の問題は改善されておらず、それまでどおりに医介輔による個人開業、患者の治療が保障されてきた。

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  • 医師免許持たない“医師”役に挑戦する堺雅人 (C)読売テレビ 
  • 堺雅人と寺島しのぶの“夫婦”役で2ショット(C)読売テレビ 

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