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今井雅之が特攻隊描いた作品で米の映画賞受賞「日本の映画界にとって大きな一歩」

 俳優の今井雅之のライフワークとも言われている舞台作品『THE WINDS OF GOD〜零のかなたへ〜』を、アメリカ向けに今井自身が原作・脚本・監督・主演を務め製作した同名映画が、グレイトレイクス・インディペンデント・フィルム・フェスティバル(アメリカ)で、外国映画賞の最優秀賞を受賞したことが28日(日)、わかった。特攻隊を題材とした作品がアメリカの映画祭で表彰されたことについて今井は「日本の映画界にとっても、ものすごく大きな一歩」とFAXでコメントを寄せた。

今井雅之[08年5月撮影] 

今井雅之[08年5月撮影] 

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 今年で7回目となる米・ペンシルバニアで行われているグレイトレイクス・インディペンデント・フィルムフェスティバル。今年からは、外国映画賞が新設され、今井雅之が原作・脚本・監督・主演を務めアメリカ向けに全編英語で製作した『THE WINDS OF GOD〜零のかなたへ〜』が最優秀賞を獲得した。

 今井はマスコミ宛に送ったファックスで、戦争や特攻隊を題材とした作品がアメリカの映画祭で表彰されたことについて「僕個人的にも、日本の映画界にとっても、ものすごく大きな一歩」とコメント、「夢を諦めないことが大切」と受賞の喜びを寄せた。

 同作は、神風特攻隊の若き隊員と現代からタイムスリップして運命を翻弄された漫才コンビの姿を通して、命の重み、平和のありがたさをを描いた作品。舞台は1988年の初演から今年で20周年目を迎え、現在、舞台版が全国20か所で公演中。

今井雅之からのコメント

●映画製作について
「自分が元々、この作品を全編英語で作ってアメリカに持っていこうと思ったきっかけは、9・11NY同時多発テロが起こった翌日に、米の有名各紙の紙面に踊った『カミカゼ・アタック』という文字に、テロと神風特攻隊はまったく違うと、思ったこと。また日本語を使われたことに対して、一日本人として怒りを覚えたことに、そのエネルギーが映画製作へと導きました。

もしもあのテロが神風と言うなら、それを百歩譲ったとしても、人類史上、民間人を巻き込んだ最大のテロは広島・長崎の原爆投下ではないかという気持ちを込めて、アメリカ人に見て欲しいと製作しました。その結果、いろんな経緯があって、昨年はアメリカ9都市での公開ができ、またMoMA(NY近代美術館)でのプレミアム試写会もできたわけですが、実際は、やはり興行的にはキツかったです」

●受賞について
「戦争や特攻隊の題材を日本人のキャストで、それも英語で撮って、それがアメリカの映画祭で賞を頂けるということは、僕個人にとっても日本の映画界にとっても、ものすごく大きな一歩だと思う。撮影中は日本の映画会社の関係者にそうとうキツイことも言われてくじけそうになったが、自分を信じてやってきて本当によかったと思います。夢を諦めないことが本当に大切だと実感しました」

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