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『あまちゃん』から“杏ちゃん”へ、大阪の“おばちゃん”の半生記「新鮮で素敵」

 『あまちゃん』が終わって、9月30日より新しい“朝ドラ”が始まる。NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』(月〜土 前8:00 総合ほか)のヒロイン、卯野め以子を演じるのはモデルで女優の。前作『あまちゃん』は、ヒロインが海女になったり、アイドルになったりする現代の話だったが、『ごちそうさん』は「食べることは生きること」をテーマに、ヒロインは大正・昭和の激動の時代を夫一筋にたくましく生き抜いていく。脚本の森下佳子氏曰く「そのへんにいる大阪のおばちゃん」の半生を描くことになるという。

9月30日から新しい連続テレビ小説『ごちそうさん』がスタート! 主演は杏(C)NHK

9月30日から新しい連続テレビ小説『ごちそうさん』がスタート! 主演は杏(C)NHK

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 東京の洋食屋の娘に生まれ、子どもの頃から誰よりも食いしん坊だっため以子は、女学生となっても頭の中は食べ物のことばかり。そんなめ以子を「何の魅力もない人間」と痛烈に批判するのは、大阪から東京の大学に通うため、め以子の家に下宿生としてやってきた西門悠太郎(東出昌大)だった。彼は街を創るという「夢」を持った理系男子で、め以子は自分にはこれと言った「夢」も「将来の展望」もないことに気付かされ、がく然とするのだった。

 杏は、森下氏に「め以子は将来、何にもならないんですか?」とたずねたことがあったという。その答えが、「そのへんにいる大阪のおばちゃん」。それを聞いた杏は「すごく新鮮で強くてシンプルで素敵だと思いました」と、ますます作品への期待が膨らんだという。

 「何かにならなきゃいけない、何かを成し遂げなきゃいけないということはなくて。何かを成し遂げた人も多くの“そうではない人たち”に支えられている。そういう普遍的で普通のことが、日本の原風景のようなものが、この作品では大事にされているのかなって思います」(杏)。

 大正ロマン華やかなりし東京や、「大大阪時代」と呼ばれた大正から昭和初期にかけての大阪の風俗、美味しそうな料理の数々も同ドラマの見どころだが、め以子と悠太郎のラブストーリーにも期待したい。

 め以子に対して最初は辛辣(しんらつ)な悠太郎だが、お互い“食べ物”をきっかけに惹かれ合い、認め合い…。め以子は東京から悠太郎の実家のある大阪へ嫁ぐことを決意。それまでの「食べたい」という思いが「食べさせたい!」という思いに変化したとき、妻として、嫁として、母として、彼女の本領が発揮されていく。

 杏は「め以子と悠太郎、二人に共通しているのは、自分のためではなく、相手のため、周りのために行動するところ。自分の好きな人が幸せだったら、自分もきっと幸せだろうと思えるところが素敵。め以子が真っ直ぐに人を思ったり、心配したりして、愚直なまでに猪突猛進していくところは、すべてを真似は出来ませんが、見習いたいと思っています」と役に心を寄せる。

 脚本の森下氏は「食べることは生きること。食べさせることは愛すること」と端的に言った。杏も「家族のためにご飯をつくって食べさせる母の強さを見つめていきたい」と話す。劇中では、め以子の母・イク(財前直見)、悠太郎の母・静(宮崎美子)、もちろんめ以子も含め、タイプの異なる“母親”が描かれていく。

 「母親を指す『ママ』は世界共通らしいのですが、日本語では『まんま』といったらご飯のことになりますよね。多くの赤ん坊が最初に発する言葉がそう聞こえるからですが、母を呼んでいると思うのか、食べ物を欲していると思うのか、そこに日本独特の感覚があるような気もするんです」。

 放送前だけに、朝ドラヒロインの「実感はまだない」という杏。「日本だけではなく、世界中でNHKの朝ドラや大河ドラマ放送されていることを考えると、その影響力、責任は感じています。一生に一度の大きなお役目だと思って、最後まで頑張りたいと思います」と話していた。

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