歌手の和田アキ子が31日、『第63回NHK紅白歌合戦』で“友人”二人を歌で追悼した。紅白で司会も務めたことのある森光子さんと中村勘三郎さんへの追悼歌としてNHKからリクエストされた「愛、とどきますか」を歌いあげた。

　和田はリハーサル前には「二人だけのために歌うわけじゃない。被災地の方々、私の亡き母といった皆さんに向けて歌う」と話していたが、いざ、リハで映像が流れるや号泣。2日目も「やばいっすよ、これ。森っちも、哲ちゃん（勘三郎さん）だけではなく、（立川）談志さんとか、（安岡）力也もそう…。きのう泣いたから大丈夫かと思ったけど」と涙をこらえきれなかった。

　「気仙沼の人からお手紙もらって、勇気もらったり、楽しみにしてますって書いてもらった。被災地の人に歌を届けたいし、勇気や元気を与えられるように頑張る。本番は泣きたくない。自分が泣いちゃ駄目だね」と自らを鼓舞。この日の本番ではうっすらと涙をためながらも最後まで歌声を響かせた。

　審査員を務めた中村勘九郎は「森先生も父も本当に愛に満ち溢れた人でしたから、僕もそうなれるように頑張ります」と感慨深げに語っていた。

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