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神山監督、石巻での新作『009』お披露目に感無量

 “萬画家”・石ノ森章太郎氏の代表作『サイボーグ009』を原作にした新作アニメ映画『009 RE:CYBORG』(10月27日公開)のワールドプレミアイベントが13日、宮城県石巻市のワーナー・マイカル・シネマズ新石巻で行われ、神山健治監督が舞台あいさつに登壇した。神山監督は「震災直後に別の作品の上映で仙台や石巻を訪れた際、大変な時期なのに歓迎してもらい逆に励まされました。その時からお披露目は石巻でと決めていました」と感無量。満席の会場からは温かい拍手が沸き起こっていた。

レッドカーペットとサイボーグスーツ風Tシャツの子どもたちに迎えられた『009 RE:CYBORG』の神山健治監督 (C)ORICON DD inc.

レッドカーペットとサイボーグスーツ風Tシャツの子どもたちに迎えられた『009 RE:CYBORG』の神山健治監督 (C)ORICON DD inc.

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 原作は石ノ森氏が1964年7月から『週刊少年キング』(少年画報社)で連載をスタートさせて以来、ライフワークのように描き続けてきた、それぞれ特殊能力を持つ9人のサイボーグ戦士の物語。完結編にあたる作品の発表前に石ノ森氏が死去したため、作者自身による漫画作品は未完に終わっていた。

 映画では、神山監督が脚本も手がけた完全オリジナルストーリーで現代が舞台。各キャラクターデザインも石ノ森氏のものとはだいぶ変わっている点について、神山監督は「今回、日本ではまだあまり例がない、見た目は従来の手描きアニメーションと同じですが、すべてCGで制作しました。石ノ森先生のもともとのイメージをなるべく壊さないようにしつつ、CGで作った背景美術とキャラクターがなじむように等身を上げたり、現代的なデザインにしました」と説明した。

 イベントには、1979年のテレビアニメ『サイボーグ009』のオープニングテーマ「誰がために」を歌う成田賢が、33年ぶりのセルフカバー・バージョンを初披露し、変わらぬ歌声で会場を盛り上げた。また、サイボーグスーツをモチーフにしたオリジナルTシャツと黄色のマフラーを巻いた9人の子供たちも登壇し、神山監督、成田、石井朋彦プロデューサーの3人に花束を贈って、作品の完成を祝った。

 300人超の観客で満席になった会場では、神山監督作品ファンの30代男性とその息子や、石巻で被災し仮設住宅に暮らしている60代の夫婦、『009』が未完だったことに興味を持ったという地元の高校生など、年齢層も興味の持ち方もさまざまだったが、上映後は最新アニメーション技術を駆使した3D立体視映像を称賛する声が多く聞かれた。

関連写真

  • レッドカーペットとサイボーグスーツ風Tシャツの子どもたちに迎えられた『009 RE:CYBORG』の神山健治監督 (C)ORICON DD inc.
  • 石巻でのワールドプレミアで舞台あいさつする神山監督 (C)ORICON DD inc.
  • テレビアニメ『サイボーグ009』のオープニングテーマ「誰がために−2012 ver.−」を熱唱した成田賢 (C)ORICON DD inc.
  • 原作者・石ノ森章太郎氏ゆかりの宮城県石巻市でワールドプレミアイベントを行った映画『009 RE:CYBORG』の神山健治監督(中央)、成田賢(左)、石井朋彦プロデューサー(右) (C)ORICON DD inc.
  • 原作者・石ノ森章太郎氏ゆかりの宮城県石巻市でワールドプレミアイベントを行った映画『009 RE:CYBORG』の神山健治監督(中央)、成田賢(左)、石井朋彦プロデューサー(右) (C)ORICON DD inc.
  • ワールドプレミアイベント前に東日本大震災で大きな被害を受け、復旧作業中の「石ノ森萬画館」を訪ねた神山健治監督 (C)ORICON DD inc.
  • ワールドプレミアイベント前に東日本大震災で大きな被害を受け、復旧作業中の「石ノ森萬画館」を訪ねた神山健治監督 (C)ORICON DD inc.

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