映画『二十四の瞳』など数々のヒット作を生み出した昭和の名監督・木下惠介の生誕100年を記念し、映画『クレヨンしんちゃん』シリーズなどで知られるアニメ監督・原恵一が木下作品『はじまりのみち』を製作することが27日、わかった。木下監督が戦時下で経験した実話を基にした作品で、アニメ作家として活躍してきた原にとって初の実写映画に挑戦となる。
名匠・木下惠介監督の生誕100年の節目を記念し、映画会社の松竹では「木下惠介生誕100年プロジェクト」の中核をなす取り組みとして、同記念映画の製作が決定。劇中では戦中、木下が脳溢血で倒れた母を疎開させるためにリヤカーに乗せて山越えをした、という実話のエピソードを軸に展開。さらに、血気盛んな映画青年として軍部に睨まれ、松竹に辞表を出し、一時監督業を離れるきっかけとなった『陸軍』の製作時のエピソードを回想形式で盛り込んでいく。
メガホンを執る原監督は、これまで『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』や『カラフル』などを手掛け、アニメーション監督として国内外で高い評価を獲得。敬愛する木下作品での実写化挑戦に「実写の監督経験はないので、ためらいましたが、こんなメモリアル企画に次はないと思い、受けさせていただきました」と経緯を明かした。
作品の舞台は昭和20年(1945年)の6月末ごろ。日本が無条件降伏をする直前に、戦争に疲弊し、ひもじさに耐えた時代を切り出す。原監督は舗装もされていない険しい山道を、リヤカーを押して母親を運ぶ監督の心情に思いを馳せ「運命や時代に翻弄されながらも正しくあろうとする人々、このエピソードが後の木下作品の一端を体現しているようにも思えます」と分析。
「木下作品を観ないともったいないと心底思います。かといって、この作品を、巨匠の若い頃の美談にもしたくありません。ある若者の挫折と再生の物語として描くことが、この先に作られることになる木下作品への興味となる」と、取り組みへの意気込みを語った。映画『はじまりのみち』は11月よりクランクイン、2013年2月に完成予定。同年初夏の公開を目指す。
名匠・木下惠介監督の生誕100年の節目を記念し、映画会社の松竹では「木下惠介生誕100年プロジェクト」の中核をなす取り組みとして、同記念映画の製作が決定。劇中では戦中、木下が脳溢血で倒れた母を疎開させるためにリヤカーに乗せて山越えをした、という実話のエピソードを軸に展開。さらに、血気盛んな映画青年として軍部に睨まれ、松竹に辞表を出し、一時監督業を離れるきっかけとなった『陸軍』の製作時のエピソードを回想形式で盛り込んでいく。
メガホンを執る原監督は、これまで『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』や『カラフル』などを手掛け、アニメーション監督として国内外で高い評価を獲得。敬愛する木下作品での実写化挑戦に「実写の監督経験はないので、ためらいましたが、こんなメモリアル企画に次はないと思い、受けさせていただきました」と経緯を明かした。
作品の舞台は昭和20年(1945年)の6月末ごろ。日本が無条件降伏をする直前に、戦争に疲弊し、ひもじさに耐えた時代を切り出す。原監督は舗装もされていない険しい山道を、リヤカーを押して母親を運ぶ監督の心情に思いを馳せ「運命や時代に翻弄されながらも正しくあろうとする人々、このエピソードが後の木下作品の一端を体現しているようにも思えます」と分析。
「木下作品を観ないともったいないと心底思います。かといって、この作品を、巨匠の若い頃の美談にもしたくありません。ある若者の挫折と再生の物語として描くことが、この先に作られることになる木下作品への興味となる」と、取り組みへの意気込みを語った。映画『はじまりのみち』は11月よりクランクイン、2013年2月に完成予定。同年初夏の公開を目指す。
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2012/09/28