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陣内孝則、人生を豊かにする秘訣は「障害を冒険に変えること」

 俳優の陣内孝則が、人々の生活に欠かすことの出来ないお茶とお茶作りに奮闘する人々の生活を通して、本当の豊かな生活とは何かを問いかける『種まく旅人〜みのりの茶〜』(3月17日公開)で16年ぶりに映画主演を果たす。自身も映画監督の経験を持つ彼に映画の魅力、主演の重さや働くことの意義について話を聞いた。

16年ぶりの映画主演を果たした陣内孝則(ヘアメイク/田村小春(Marvee)、スタイリスト/直井政信)

16年ぶりの映画主演を果たした陣内孝則(ヘアメイク/田村小春(Marvee)、スタイリスト/直井政信)

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 久しぶりの映画主演について率直な気持ちを聞いてみると「映画自体には、これまでも沢山出させていただいていたので、周りから“16年ぶり”と言われて『へー、そうなんだ』って」と、撮影中はその事実に全く気づいていなかったようだ。「16年ぶりと聞くと、いろいろ働きかけてようやく主演を獲った、みたいな感じがしますけど、そういう世界じゃないですから」と実力が重視される映画界の厳しさを教えてくれた。「“主役を張る”というのは、興行成績を含めて映画を背負うということ。役を授かった有難さは感じますが、その重みが若い頃とは全然違います」と、作品に対する思いも責任もひとしおのようだ。

 陣内が演じるのは、農林水産省官房企画官でありながら役職を隠して農家を回り、手伝いをする謎の男・金ちゃん(大宮金次郎)。仕事で大きな挫折を経験し、現場の声を聴くことの大切さを知った彼は、東京から祖父の住む大分を訪れたことをキッカケに祖父の経営するお茶農園を手伝う事となったヒロイン・みのりに、農家の人たちの言葉を通して働くことの尊さを教えていく。

 陣内は、金ちゃんの「晴れるのもありがたい。雨が降るのもありがたい」というセリフに共感する部分があるという。「夫婦の在りようもそうですけど、逆境のときに生まれた絆は決して壊れないというか。仕事も同様に目の前の障害や困難が立ちはだかった時にそれをいかにゲームに変えることができるか、辛いことを喜びに変えられるかどうかによって、人生は大きく変わると思うんです」。簡単そうに語っているが、実現させるのは容易なものではない。

 そこで、陣内に働くこと、生きることについて聞いてみると「決して結果じゃないと思うんです。僕らの人生自体がプロセスなのだから、結果を当てにして生きるのではなく、その過程の中に喜びや醍醐味を見出していって欲しいですね」とアドバイスしてくれた。仕事については「お金のために働く、という人がいてもいいんじゃないですか」とアッサリ。その上で「仕事に対して何かしらのクリエイティビティ(創造する喜び)を見つけないとダメなんじゃないかな」とも。

 “人生の辛さを喜びに”その言葉の裏には、陣内自身の様々な経験が詰め込まれているような気がする。映画作りの魅力を人生の喜びと同じリエイティビティと表現する彼だからこそ、多様な役柄を演じ分けることができるのかもしれない。

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  • 16年ぶりの映画主演を果たした陣内孝則(ヘアメイク/田村小春(Marvee)、スタイリスト/直井政信)
  • (C)『種まく旅人〜みのりの茶〜』製作委員会

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