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日テレ、石巻日日新聞の記者たちの“3.11”をドラマ化

 昨年3月11日の東日本大震災発生後、壊滅的な津波被害に遭った宮城県・石巻の街で、手書きの壁新聞を発行、被災者に情報を提供し続けた石巻日日新聞の実話を日本テレビがドラマ化することが13日、わかった。『3.11その日、石巻で何が起きたのか〜6枚の壁新聞』(3月6日放送、後9:00〜10:48)は、水没した街に貼り出された手書きの壁新聞を巡る6日間の物語。石巻日日新聞の課長、平井美智子役で出演する女優の戸田恵子は「たくさんの女優さんがいる中、自分がこの話を頂いたことに、何らかの意味・意義があるのではないか、とも思います」と今作に復興への願いを込める。

 子供たちの絶大な支持を集める、やなせたかし原作のアニメ『それいけ!アンパンマン』で、アンパン役の声優を長年務める戸田は、震災直後から何度も被災地へ足を運び、継続して支援活動を行っている。今回のドラマ出演にあたり「自分に言い聞かせていることは、出来ることを、出来るだけやる、ということでした。このドラマの話を頂いた時、被災した新聞記者の皆さんが、その時出来ることを精一杯やる姿に、非常に共感しました。そして、このドラマに参加できたことを、本当にありがたいという気持ちでいます」と話している。

津波により、石巻日日新聞の社屋は水に浸かり、輪転機は水没、電気も途絶。石巻の街では、交通機関も遮断され、携帯電話もつながらない。孤立無援、完全に外界と隔絶された情報不足によってパニックが起きていた。「何が起きた?」「家族は?」「病院は?」「学校は?」「食料は?」 かろうじて入るワンセグのテレビやラジオからは、遠い大都会の様子や破壊された空港・鉄道、燃え上がる気仙沼の話が断片的に伝えられるのみ。そのような状況下で、石巻や周辺町村に暮らす読者のために同紙の記者たちは取材を続け、手書きの壁新聞を作って避難所に張り出した。

宮城県石巻市・石巻日日新聞社前にて『3.11その日、石巻で何が起きたのか〜6枚の壁新聞』に出演する戸田恵子と中村雅俊(C)日本テレビ

宮城県石巻市・石巻日日新聞社前にて『3.11その日、石巻で何が起きたのか〜6枚の壁新聞』に出演する戸田恵子と中村雅俊(C)日本テレビ

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手書き新聞を発行した石巻日日新聞社長、近江弘一役で出演する俳優・中村雅俊は「自分たちも被災しながら、その翌日からは記者としてやるべき使命を果たしていく。その姿にとても共感しました。今回その新聞社の社長を演じることで、皆さんに希望の光を届けられれば、と思います」とドラマ化する意義を語っている。

 なお、フェルトペンで書かれた壁新聞は6日間だけ発行され、現在は「ジャーナリズムの聖地」、アメリカ・ワシントンD.C.にある『報道博物館』(NEWSEUM)に永久展示されている。

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