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仙台在住の作家・伊坂幸太郎×中村義洋監督で『ポテチ』映画化「復興を後押ししたい」

 『アヒルと鴨のコインロッカー』『ゴールデンスランバー』などの原作者・伊坂幸太郎と中村義洋監督の鉄板コンビによる4作目『ポテチ』が、“常連”俳優・濱田岳主演で映画化されることが16日、わかった。「いままでの恩返しとして、現在の仙台の姿を通してみんなに勇気を与えて、復興の後押しをしたい」という思いから伊坂氏自ら中村監督に映画化を持ちかけた。8月下旬にクランクイン、9月中旬にクランクアップの予定で宮城・仙台オールロケを敢行。上映時間約60分の中編映画として2012年春に全国公開される。

俳優・濱田岳主演で伊坂幸太郎原作の『ポテチ』映画化、中村義洋監督チームが再結集

俳優・濱田岳主演で伊坂幸太郎原作の『ポテチ』映画化、中村義洋監督チームが再結集

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 伊坂氏が2007年に発表した原作「ポテチ」(新潮社刊『フィッシュストーリー』所収)は、仙台を舞台に、同じ年、同じ日、同じ病院で生まれた二人、プロ野球のスター選手と凡人が、家族や恋人を巻き込んで奇妙な繋がりをみせ、思わぬ事態へと転がりながら小さな奇跡を起こす物語。伊坂ワールドあふれる独特な切り口で、誰かを想って生きていくことの強さと喜びを描いた作品。

 「最近は、自分の小説が映画化されることに抵抗があった」という伊坂氏だが、「3月の大きな地震のあと、そういったこだわりが些末(さまつ)なことに感じられた瞬間がありました。不安な日々を過ごしている中、中村さんが映画化した『ポテチ』を観たかったなと、思ったりもしました」と心境の変化を語る。

 伊坂氏から映画化の相談を受け、「いいですね。やりましょう」と快諾した中村監督も「3.11以降、何度か救援物資の運搬などで東北に足を運ぶなかで、映画監督として元気を与える作品を送りたい、という気持ちが強くなっていたこと、そして過去の作品でお世話になった仙台という街にまだ御礼ができていなのでは、という想いもあり、『ポテチ』の映画化に取り掛かることに迷いはありませんでした」と話した。

 濱田は、中村監督の初めて伊坂氏の小説を映画化した『アヒルと鴨の〜』(2006年)に主演し、『フィッシュストーリー』(2009年)、『ゴールデンスランバー』(2011年)でも物語の鍵となる重要なキャラクターを演じた“常連”。濱田は「1分でも、1秒でも、あの日の事から離れて、心の底から楽しんでもらえる作品にしたいです。仙台という街は、作品でお世話になり、僕にとっては思い出深い場所。その仙台で、仙台の皆さんと一緒に良い作品を作り、またお祭りで一緒に楽しめたらと思います」とクランクインを待ち望んでいる。

 音楽は『フィッシュストーリー』『ゴールデンスランバー』で主題歌と劇中音楽を担当した斉藤和義が手がける。「仙台の“今”を監督がきっと素敵な画に撮ってくれると思います。それに負けないようがんばります」とコメントを寄せた。

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