ドラマ&映画 カテゴリ
ORICON NEWS

阿部寛主演で『幸福の黄色いハンカチ』ドラマ化〜山田洋次自ら監修・脚本

 高倉健主演で公開された不朽の名作『幸福の黄色いハンカチ』が、この秋に現代版として俳優・阿部寛主演のスペシャルドラマとして、日本テレビ系で放送されることが25日、わかった。数々のドラマ、映画主演を経験した阿部だが、今回ばかりは「最初は戸惑いを感じました」と、オリジナルの偉大さに気後れした様子。だが「支え合っていくこの作品の温かさを、人々に伝えられれば」と意気込む。さらに映画でメガホンをとった日本映画界の巨匠・山田洋次監督自ら、監修・脚本を担当。作品の背景を2011年に置き換え、阿部版“黄色いハンカチ”を送り出す。

現代版『幸福の黄色いハンカチ』を演じる(左から)主演の阿部寛、堀北真希、濱田岳

現代版『幸福の黄色いハンカチ』を演じる(左から)主演の阿部寛、堀北真希、濱田岳

写真ページを見る

 1977年に公開された映画版は、『第1回 日本アカデミー賞』の最優秀主演男優賞をはじめ主要部門を独占し、さらに国内のさまざまな映画賞を総なめにした名作。ヒロインを演じた桃井かおりも高く評価され、さらに同作で映画デビューを飾った武田鉄矢もこれを機に役者として開眼するなど、昭和の映画史を代表する1作。1982年には菅原文太主演でドラマ化され、その際にも山田監督は設定や脚本に協力するなど思い入れの強い作品だ。

 映画公開から30年以上の時間を経てリメイクとなった今作の舞台は、もちろん北海道。網走刑務所から出所した男・島勇作と、バイトの面接を放り出し時間を無駄に過ごす若者・花田欽也、そして2人に街を案内する食堂の娘・小川朱美が繰り広げるロードムービー。作品のテーマは現代版でも“希望”であり、自分を信じる強さや人を思いやる優しさが描かれていく。

 日本の映画界を代表する俳優である高倉のヒット作に挑む阿部。公開当時は社会現象にもなり、幅広い年齢層に支持される作品だからこそ、大きなプレッシャーを感じているようだ。だが「今こんな時代だからこそ、心になんらかの傷を持った人間たちが、それぞれを思いやり、支え合っていくこの作品の温かさを、人々に伝えられれば」と、力強く語っている。

 また桃井が演じたヒロイン・朱美には堀北真希が決定。「北海道の風を感じてこの土地に生まれ育った人になりきりたいと思います。この作品に私なりのメッセージを込められるようがんばりたい」と、想いを込める。そして武田が演じた現代の若者を象徴するキャラクター・花田欽也には、若手俳優・濱田岳が登板。過去に『3年B組金八先生』(TBS系)で生徒を演じた濱田は“恩師”の俳優人生を決定付けた作品を受け継ぐにあたり「光栄です。すばらしい共演者の方々とご一緒できてとてもうれしいです」喜びをかみしめている。

 すでに7月下旬から北海道にてクランクインしており、出演者には主人公・島勇作の帰りを待つ妻・光枝役に夏川結衣、そして荻野目慶子遠藤憲一中村玉緒草笛光子らが決定している。新たな時代背景、新たなキャストで復活となった同作。時代は移り変わっても、“希望の象徴”としてはためく無数の黄色いハンカチが、暖かい涙を誘うこととなりそうだ。

オリコントピックス

あなたにおすすめの記事

メニューを閉じる

 を検索