俳優・堺雅人主演で10月スタートするNHKのBS時代劇『塚原卜伝』（つかはら ぼくでん）の会見が17日、横浜・緑山スタジオで行われ、栗山千明、京野ことみら新たな出演者が発表された。共演者と役衣装で出席した堺は「卜伝には、幕末の剣豪のような立身出世のためや願いを叶えるための剣ではなく、鎮めたり、祈ったりする太刀を使うのかなというイメージがある」と説き「鹿島が育てた祈りの剣を見て」とアピールした。

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　戦国時代に剣の聖地・鹿島に生まれ、幼少より鹿島中古流の太刀を学び、生涯数多の真剣勝負や合戦に臨んで一度も負傷しなかったという伝説の剣豪・塚原卜伝。同作では、その卜伝の今まで映像化されてこなかった青年期を中心にその人物に迫る。

　殺陣のシーンは見所の1つになるが、堺は「祈りの儀式のような振りがある。決まった形を繰り返し覚えて、形にはめ込んでいきたい」と意気込んだ。また、今回の東日本大震災で鹿島も被害に遭ったことを踏まえ「下克上の世の中で、清らかな道を剣で拓いていく。難しい命題を問われていると思うけど、希望を持って祈るという気持ちが、見てる方に響くものがあると思う」と復興への想いも明かした。

　堺演じる卜伝の妹・真尋を演じる栗山は「兄を思うピュアな妹役。私にピュアな部分がどこにあるかなと探りながら演じたい」と意欲を見せ、卜伝に恋心を寄せる鹿乃役の京野は「宮本武蔵だとかという男臭さとかはなく、今まで知ってた（時代劇の）話ではない。卜伝の優しさや信念を見てほしい」と見所を語っていた。

　この日発表されたキャストは、そのほか、平岳大（山崎左門役）、永島敏行（松本備前守役）、中村錦之助（吉川覚賢役）、朝加真由美（藤枝役）、ジャッキー・ウー（牧元鬼役）、風間杜夫（平賀丹後役）、江波杏子（物忌・龍子役）、中尾彬（伊勢宗端役）。BS時代劇『塚原卜伝』はBSプレミアムにて10月2日（日）午後6時45分より放送（全7回）。