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映画『日輪の遺産』完成…八千草薫「否応なしに戦争を思い出した」

 作家・浅田次郎の原点とされる同名小説を映画化した『日輪の遺産』の完成報告会見が19日、都内で行われた。女優・八千草薫(80)は劇中の少女たちと同年代で終戦を迎え「思い入れが強すぎて、否応なしに戦争のことを思い出さずにはいられなかった」。劇中で登場する“マッカーサーの財宝”が「本当に見つかったら、今被災してる人たちがどんなに潤えるかな、助かるかなって思ったり…」とかみ締めるように語った。

映画『日輪の遺産』の完成報告会見に出席した八千草薫 

映画『日輪の遺産』の完成報告会見に出席した八千草薫 

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 同作は、終戦間近の昭和20年。軍のトップからの密令として、山下将軍が奪取した900億円(現在の貨幣価値で約200兆円)もの“財宝の隠匿”という任務にけなげに励む、帝国陸軍の真柴少佐(堺雅人)、小泉中尉(福士誠治)、望月曹長(中村獅童)、学徒勤労動員として集められた20人の少女たちの非情な運命を描く。

 戦中の時代を懸命に生き抜く勤労動員として呼集された20人の女学生を演じた現代の少女たちのキャスティングに、佐々部清監督(53)は「あのときの昭和の匂いのする子たちと会わせてくれと頼んだ」と満足げ。堺も「食事をする機会があって、もんぺを履いていた子たちが急に21世紀にやってきまして。もしかしてこの映画で一番化けていたのは彼女たちかもしれないと思った」と撮影を振り返った。

 浅田は「小説家として足踏みしていたときに、編集者から『好きなものを好きなように書いてごらん』と言われて書いたのがこれ。18年経ってこんなに素晴らしい映画にしていただいてありがたい」と感慨深げだった。

 会見にはほかに福士が出席。映画『日輪の遺産』は8月27日(土)より全国で公開。

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  • 映画『日輪の遺産』の完成報告会見に出席した八千草薫 
  • 映画『日輪の遺産』の完成報告会見に出席した(左から)佐々部清監督、原作者の浅田次郎、堺雅人、福士誠治、八千草薫 
  • 映画『日輪の遺産』の完成報告会見に出席した堺雅人 
  • 映画『日輪の遺産』の完成報告会見に出席した福士誠治 
  • 映画『日輪の遺産』の完成報告会見に出席した原作者の浅田次郎 
  • 映画『日輪の遺産』の完成報告会見に出席した佐々部清監督 
  • 映画『日輪の遺産』の完成報告会見で戦争への思いを語る八千草薫 
  • 映画『日輪の遺産』の完成報告会見に出席した(左から)佐々部清監督、原作者の浅田次郎、堺雅人、福士誠治、八千草薫 

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