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第3回したまちコメディ映画祭あす開幕 総合プロデューサー・いとうせいこうに聞く

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 11日に78歳で急死した俳優でトロンボーン奏者の谷啓さん。16日より東京・上野、浅草で始まる『第3回したまちコメディ映画祭』では、谷さんに「コメディ栄誉賞」を授与し、クレージーキャッツ特集を今回の核として、プログラムを作っていただけに、谷さんの訃報はあまりにも突然だった。同映画祭の総合プロデューサーを務めるクリエーターのいとうせいこうに話を聞いた。

『第3回したまちコメディ映画祭』総合プロデューサーのいとうせいこう (C)ORICON DD inc. 

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 「コメディ栄誉賞」は、“笑い”で多くの人々に喜びを与え続ける人を表彰する賞で、同映画祭の象徴でもある。第1回は小沢昭一、第2回はコント55号の萩本欽一、坂上二郎が受賞している。

 今回、谷さんを表彰することになった理由についていとうは、「今年で結成55周年を迎えるクレージーキャッツのメンバーとして、また、コメディアンや俳優としても幅広く活躍された。クレージーキャッツという存在は、映画と音楽を結びつけた人たち。なおかつ、歴史に残るギャグで多くの人々を魅了している谷さんに授与させて頂くことにしました」。

 映画祭のテーマも、おのずと笑いと音楽にまとまった。クレージー映画の上映だけでなく、クレージーキャッツのリスペクトライブも敢行する。

 「みんなで映画を観ると楽しいね…から派生して、映画の中の音楽が好きになったり、アフレコしている声優が気になったり、そんな映画にまつわるいろんなことが楽しめる映画祭になったら、きっと面白い。あの映画祭はいつも面白いことしていると思われてこそ、また来年も行こうにつながる。来年は行ってみよう、企画を持ち込んでみようという人たちも加わってくれたら、どんどん面白いことになっていくわけで。僕がやりたいのはそういうお祭りなんです」。

 しかし、映画祭の開幕を間近に控えて飛び込んできた、谷さんの訃報。いとうは「ショックです。9日後(20日が授賞式)にコメディ栄誉賞を差し上げようとしていた矢先でした。間に合わなかったという慚愧の念と、恥ずかしがり屋で有名な谷さんが照れて隠れてしまったような感覚とがあります。心よりお悔やみ申し上げます」とコメントを寄せ、哀悼の意を表した。谷さんへの「コメディ栄誉賞」授賞式は予定通り開催され、御子息の渡部泰裕さんが代わりに登壇し授与される。

 そのほかのプログラムには、『国家代表!?』(2009年、韓国映画)のジャパンプレミアをはじめ、世界各国から集めたコメディ映画7作品を特別招待作品として上映。イギリスの代表的なコメディユニットであるモンティ・パイソンの結成40周年記念コメディ・オペラ映画『Not the Messiah: He’s a Very Naughty Boy』(2009年)の上映や各種トークショー、同映画祭の発起人でもあり、4月に亡くなった井上ひさしさんの追悼企画もある。

 期間中は、上野・浅草に点在する会場への移動に便利なシャトルバス『パンダバス』が無料で利用できる。浅草の住民でもあるいとうは、「お目当ての映画やイベントの前後に、時間の余裕を持って来て、食事をしたり、ぶらぶら歩きしながら余韻を楽しむのもいい。下町という場所柄、滞在を楽しむ映画祭でもあるんです」とアピールしていた。

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  • 『第3回したまちコメディ映画祭』総合プロデューサーのいとうせいこう (C)ORICON DD inc. 
  • 『第3回したまちコメディ映画祭』総合プロデューサーのいとうせいこう (C)ORICON DD inc. 
  • 『第3回したまちコメディ映画祭』でコメディ栄誉賞を受賞する谷啓さん 

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