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　女優の宮崎あおいが10日、大阪・西心斎橋のライブハウス『FANJ　twice』で催された映画『ソラニン』（三木孝浩監督）のトークイベントに共演の俳優・高良健吾、桐谷健太と3人で登壇。観客から「子供の頃の夢」を聞かれた宮崎は「ずっとエキストラをしていて、気付いたらこの仕事しかしておらず、いつの間にか1番やりたい事にもなっていました」と答え、さらに「高校生の頃、ガソリンスタンドでバイトをしてみたかった」とかつて抱いていた“ささやかな”夢を告白した。

　同イベントでは、本編でほとんど使われなかった幻のライブシーンの映像も初公開され、観客は大興奮。宮崎も撮影時を思い出して「嬉しくなると同時に、あのステージに立っている自分をうらやましく思いました」と感慨深げに話した。

　上映されたのは、宮崎扮する芽衣子が劇中バンド・ROTTI（ロッチ）のメンバーとして初めてライブに挑戦するシーンのメイキング映像。ライブの最後に歌う「ソラニン」のひとつ前の曲「ささやかな」をフル演奏している映像で、本編ではほとんど使用されていない幻の映像だ。

　元々、三木監督は「ささやかな」の後奏の部分からカメラを回し、「ソラニン」の演奏でクライマックスを駆け抜ける考えだった。ところが、宮崎は1度聴いただけで同曲を気に入り、「ギターで全部ひけるようになりたいと思ってしまった」。宮崎が練習していることを知ったドラマー・ビリー役の桐谷、ベーシスト・加藤役の近藤洋一（サンボマスター）も追随し、メンバーそろって「1曲丸ごと演奏させて」と監督に懇願したという。桐谷は「『ソラニン』を演奏するためには、『ささやかな』のリアルな汗が必要だった」と振り返った。

　撮影現場で宮崎たちのステージを目の当たりにした高良は、「苦しんだり悩んだり、生き続けることのほうがキツイけれど、そういう人たちは輝いているということが出ていたと思いました」と感動を新たにしていた。

　同作は、浅野いにおの人気コミックの実写映画化。自由を求めて会社を辞めた芽衣子とフリーターをしながらバンドを続ける種田。2人の恋愛を軸に、若者たちの心の葛藤、将来への不安や焦りをあぶり出し、希望を見つけて成長していく姿を描く青春映画。4月3日（土）より全国公開。

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