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カンバーバッチ主演『クーリエ』スパイの脱出前夜「白鳥の湖」が暗示するものとは?

 『シャーロック』や『ドクター・ストレンジ』で知られる英国映画界を代表する俳優のひとり、ベネディクト・カンバーバッチが主演する映画『クーリエ:最高機密の運び屋』(9月23日公開)より、冷戦スパイ映画ならではの脱出準備シーンの本編映像が解禁された。

劇中に登場するスパイツール:筆談ボード=映画『クーリエ:最高機密の運び屋』(9月23日公開)(C) 2020 IRONBARK, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

劇中に登場するスパイツール:筆談ボード=映画『クーリエ:最高機密の運び屋』(9月23日公開)(C) 2020 IRONBARK, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

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 米ソ冷戦下に、CIA(アメリカ中央情報局)とMI6(英国秘密情報部)からスパイとしてリクルートされたイギリス人セールスマンのグレヴィル・ウィン(ベネディクト・カンバーバッチ)。解禁された映像は、CIAのエミリー(レイチェル・ブロズナハン)がモスクワのアメリカ大使館でグレヴィル・ウィンと秘密裏に筆談で会話を交わすシーンからスタートする。二人っきりの一室でなぜ筆談なのか? それは大使館であっても盗聴されている可能性があるからだ。

 グレヴィル・ウィンが紙に「彼に伝えた」と素早く記すと、エミリー・ドノヴァンは静かに一箱のタバコを渡す。しかしタバコというのはソ連当局の目を欺くフェイク。中にはソ連からの脱出計画書が隠されているのだ。それを渡す相手である“彼”こそ、ソ連高官の一人であるオレグ・ペンコフスキー(メラーブ・ニニッゼ)。世界平和のために愛する祖国を裏切り、命を懸けてアメリカにソ連の核爆弾情報を暴露した密告者でもある。ペンコフスキーの身に危険が迫ったことを察知したウィンたちは、一家を亡命させることにするのだが…。

 脱出計画を進める緊迫シーンと並行して描かれるのは、ウィンとペンコフスキーが脱出前夜に観劇するバレエ。このシーンに関してドミニク・クック監督は「実際にウィンがペンコフスキーにボリショイ・バレエに連れていってもらったという記録が残っているんです。演目を“白鳥の湖”にしたのは、何か恐ろしい結末が待っているんじゃないかということを感じさせる演目なので、選びました」とインタビューで語っている。

 美しくも切ないカンパニーたちによる演目が、スパイ活動を通して一人の人間として心を通わせるようになったウィンとペンコフスキーの心中を浮かび上がらせ、二人を待つ波瀾を予感させるような効果を生んでいる。舞台演出家としても名を馳せる監督だからこそ表現可能だった贅沢な名シークエンスだ。

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  1. 1. ベネディクト・カンバーバッチ主演のスパイ映画『クーリエ:最高機密の運び屋』
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