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井伊家ゆかりの地を巡る旅(3)精進うなぎで夏バテ予防【記者コラム】

 NHKで放送中の大河ドラマ『おんな城主 直虎』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)は、戦国時代の静岡県浜松市が舞台。ご当地では、主人公の井伊直虎ゆかりの地や観光名所を巡る観光客で賑わっている。今回、1泊2日の日程で、『直虎』の聖地を巡る旅を敢行。その2日目は、浜松市街から車で1時間、「奥山」と呼ばれている地域にある【大本山方広寺】を訪れた。第4話で龍潭寺に出家した次郎法師(後の直虎/子役・新井美羽)が修行するシーンのロケが行われた寺で、エキストラとして本物の修行僧も出演した。

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■奥山家ゆかりの古刹に「鶴」「亀」「龍」

 方広寺を建立したのは、この地を拠点としていた奥山朝藤(ともふじ)とされ、600年以上の歴史を持つ。その朝藤から数えて四代目が奥山朝利の姫が、元は井伊直虎のいいなずけであった井伊直親に嫁ぎ、後の徳川四天王・井伊直政(幼名・虎松)を産んだ。

黒門と呼ばれる総門をくぐり、受付を済ませると向かい側の池に「龍」を発見。その奥には弁天堂があり、祀られているのはもちろん弁天様、その名も「出世弁財天」だった。本堂に向かう道は2つあり、舗装されて比較的緩やかな坂道の「らかん坂」と、舗装されていない「哲学の道」がある。「らかん坂」には五百羅漢や樹齢600年といわれる半僧杉などの見どころがあり、「哲学の道」にはパワースポットの「延命半僧杉」や龍神様を祀った椎河大龍王堂がある。

 『おんな城主 直虎』のキーパーソンの一人、龍雲丸(柳楽優弥)は史実にない架空のキャラクターなので、ゆかりの場所がこれといってないのだが、陽光を遮るように大木が生い茂った道を歩いていると、龍雲丸とその一味が材木の切り出しをしていそうな趣き。森林浴の効果か、とても清々しい気分だ。

 「らかん坂」はのぼりきったところで、「哲学の道」はやや険しい道を上って赤い橋を渡ると本堂だ。赤い橋には「亀背橋」と名前がついていた。大河ドラマの第1話で、鶴丸(後の小野政次/子役・小林颯)が体の弱い亀之丞(後の井伊直親/子役・藤本哉汰)をおぶっていたシーンを思い出し、テンションが上がった。

■ご利益ありそう 縁結びの大黒様に子授地蔵尊も

 本堂では、国重要文化財釈迦三尊像を参拝。釈迦如來を中心に、向かって右に文殊菩薩、左に普賢菩薩が並ぶ釈迦三尊像で、なんといっても金泥の彩色が美しい。お釈迦様が宝冠をいただいている姿も大変珍しいという。

 また、寺を護る鎮守さまとして半僧坊真殿奥に祀られているのが、奥山半僧坊大権現。世の人々の苦しみや災難を除く権現さまとして信仰を集めてきた。ご真体は秘仏で直接拝むことはできず、最近では2013年に15年に1回のご開帳が行われたばかり。半僧坊真殿には、縁結びや恋愛成就のご利益があるとされる大黒様も祀られており、その隣には子授地蔵尊も。奥山家の娘は、井伊家の領主となる直親の正室となり、後に徳川四天王の一人と呼ばれるまでに出世した直政を授かったのだから、縁結びも子授けもご利益ありそうだ。

 ちなみに、境内にある三重塔は、1923(大正12)年に広島・尾道出身の大阪の豪商・山口玄洞氏の寄進により再建されたものだが、元は直虎の治世を経済面で支えた瀬戸方久(ドラマではムロツヨシが演じる)が寄進したものだという。

■精進うなぎで夏バテ予防

 昼食はこの寺の精進料理と決めていた。精進料理は殺生を禁じた仏教がルーツで、基本的には肉や魚を使用せず、野菜や大豆が主な材料となるのだが、こちらではすりおろした山芋とレンコン、豆腐などを練って、うなぎの形に整えた蒲焼もどきが有名だ。海苔をうなぎの皮に見立てて使うなど、細部にもこだわり、秘伝のタレで仕上げてあって、とても美味。食事の前に「食事五観」を唱和したのも新鮮だった。自分自身の日々の行いを振り返り、食事に感謝し、今後の自分の成すべきことを胸に抱きながら、ありがたくいただいた。

 当日受付も可能だが、事前に予約(午前11時半〜午後2時の間で受付)をしておくことがおすすめ。メニューは季節の精進料理(2160円)と精進うな重(1296円)、完全予約で、二の膳付(3240円)も用意ができる。

 現在、大河ドラマのロケ地となったことを記念して、特別展と特別拝観も実施中。特別展(12月24日まで、前9:00〜後4:00)では、方広寺と深い関わりのある、井伊家・奥山家に関係した宝物を展示している。

 特別拝観(12月24日までの土・日・祝日限定 後1:00〜3:00)では、ロケが行われた禅堂(修行僧たちが坐禅修行に励む道場)と、1868(明治元)年の御遷都御東上の際、新居宿にて明治天皇が宿泊された建物を移築した明治天皇行在所、どちらも通常は完全非公開の聖域を初公開している。※拝観中止予定日:7月1日〜16日、8月5日〜13日、8月27日、10月15日。行事等で拝観中止となる場合もあり。

■大本山方広寺
拝観時間:前9:00〜後4:00
入山拝観料:大人400円、中学生以下200円、未就学児無料
特別拝観料:上記入山拝観料に加えて大人200円、中学生以下100円



関連写真

  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』のロケも行われた浜松市の方広寺。井伊直政の実母ゆかりの寺(C)ORICON NewS inc.
  • 縁結び大黒天(C)ORICON NewS inc.
  • 手前右がうなぎもどき。精進料理(C)ORICON NewS inc.
  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』のロケも行われた浜松市の方広寺。弁天堂の池の龍 (C)ORICON NewS inc.
  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』のロケも行われた浜松市の方広寺。その名も出世弁財天 (C)ORICON NewS inc.
  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』のロケも行われた浜松市の方広寺の山門
  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』のロケも行われた浜松市の方広寺の分かれ道
  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』のロケも行われた浜松市の方広寺。一つは舗装されたらかん坂
  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』のロケも行われた浜松市の方広寺。一つは哲学の道
  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』のロケも行われた浜松市の方広寺。パワースポットの延命半僧杉
  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』のロケも行われた浜松市の方広寺。樹齢600年といわれる半僧杉
  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』のロケも行われた浜松市の方広寺。樹齢600年といわれる半僧杉の根もと (C)ORICON NewS inc.
  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』のロケも行われた浜松市の方広寺。亀背橋 (C)ORICON NewS inc.
  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』のロケも行われた浜松市の方広寺の大本堂。間口32メートル、奥行き27メートル、東海屈指の建物 (C)ORICON NewS inc.
  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』のロケも行われた浜松市の方広寺の大本堂 (C)ORICON NewS inc.
  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』のロケも行われた浜松市の方広寺の本尊釈迦三尊 (C)ORICON NewS inc.
  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』のロケも行われた浜松市の方広寺の半僧坊真殿 (C)ORICON NewS inc.
  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』のロケも行われた浜松市の方広寺の半僧坊真殿にある大黒天 (C)ORICON NewS inc.
  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』のロケも行われた浜松市の方広寺の半僧坊真殿にある子授地蔵尊 (C)ORICON NewS inc.
  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』のロケも行われた浜松市の方広寺の季節の精進料理(写真は5月のもの) (C)ORICON NewS inc.
  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』のロケも行われた浜松市の方広寺のアイデア精進料理、うなぎ! (C)ORICON NewS inc.
  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』のロケも行われた浜松市の方広寺の三重塔 (C)ORICON NewS inc.
  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』のロケも行われた浜松市の方広寺

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