• ホーム
  • 芸能
  • 【真田丸】岡本健一「毛利勝永という強い武将がいたことを心に刻んでもらえたら」

【真田丸】岡本健一「毛利勝永という強い武将がいたことを心に刻んでもらえたら」

 NHKで放送中の大河ドラマ『真田丸』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)。主人公・真田幸村(堺雅人)や後藤又兵衛(哀川翔)らとともに「大坂の陣」を戦う武将、毛利勝永を演じているのは、俳優の岡本健一(47)。大河ドラマは『独眼竜政宗』(1987年)、『秀吉』(96年)以来、20年ぶり3度目の出演となる。

【写真】その他の写真を見る


 岡本「19歳の時に初舞台を踏んでから、年に2、3本のペースで舞台を中心に活動してきたのですが、2年前に初めて三谷幸喜さんが演出する舞台『抜け目のない未亡人』という18世紀イタリアの喜劇作家の戯曲を原作にしたコメディー作品に出演させていただきました。公演が始まってからのある日、本番前にコーヒーを飲んでひと息ついていたら、三谷さんから『大河ドラマに興味ありますか?』と聞かれたんです。『もちろん、あります』と答えました(笑)。そこで、『再来年、僕が書くんですけど、どうですか?』とおっしゃったので、『どんな役でもやります。待ってます』と即答しました。それから1年以上経ってから正式なオファーをいただけたので、うれしかったです」。

 毛利勝永は、豊臣家家臣・毛利勝信(かつのぶ)の嫡男。尾張に生まれ、父とともに豊臣秀吉に仕えた。10代から戦場を経験し、朝鮮出兵にも参加。関が原の戦いでは父とともに西軍で奮戦し、大坂の陣でも幸村に引けをとらない活躍をしたが、いまいち名前が知られていない人物でもある。それは、江戸時代から「惜しいかな後世、真田を云いて毛利を云わず」と言われているほど。そんな歴史が、この『真田丸』で変わるかもしれない。

 岡本「正直、僕もそんなに歴史に詳しくなくて。役をいただいてから資料や本を読みあさって、人物像を深めていきました。男気あふれる逸話もたくさんあって、本当に強い武将だったんだと思います。幸村よりも戦場で上げた手柄は上だったはず。ただ、名が残っていないというのは、名声を上げたい、財を成したい、権力をふるいたい、そういった欲があまりなかったのかな? と、思いました」。

 役者の演技を見てイメージを膨らませて真骨頂を発揮する三谷氏が、岡本に勝永を配役した真意は本人もわからないという。「三谷さんからは『真田幸村より強いと言われた最強のライバル毛利勝永。よろしくお願いします』という言葉だけでした。三谷さんの作品に出たのは『抜け目のない未亡人』だけでしたし、この時は大竹しのぶさんが演じる元女優に求婚する女たらしのフランス人映画監督の役だったので、勝永とは真逆(笑)。日常的にも、そんなに勇ましく振る舞っているわけではないし、むしろ、控えめに生きてきた方だと思うけど(笑)」。

 その控えめぶりが「惜しいかな〜」と言われた勝永とリンクするような気もするが…。

 岡本「僕が抱いたイメージの毛利勝永の人物像の中に、自分もこうありたいと思えるものはあります。命がけでも恐れずに戦に向かっていく勇気、多くを語らずに行動する姿勢、不言実行は見習いたい」。

 撮影に入る前には、大坂城や周辺の「大坂の陣」ゆかりの地を訪ね歩いたという。

 岡本「人気のないところ探して、いろいろ想像力を働かせて、頭の中でタイムスリップしてみました。東京から大阪まで新幹線を使ってしまいましたが、当時の人たちは歩いて行ったんですよね。いまとは生活習慣が違うとはいえ、足腰は相当強かったに違いない。大坂城も当時のものはもっと大きかったですし、大阪城公園の端から端まで歩いただけで疲れていたら、戦なんてできないと実感して、その後のトレーニングの励みにもなりました」。

 勝永、最後の戦いは「大坂夏の陣」。幸村が徳川家康の首をとる、あと一歩のところまで追い詰めたと言われているが、その裏には勝永の働きがあったからだと言われている。幸村が討ち死にした後も勝永は戦い続け、秀頼の介錯(かいしゃく)をした後、自分の息子とともに自害を果たしたと言われている。

 岡本「実在の人物を演じるときは、ご本人や家族、親類縁者に信じてもらえるよう肝に命じて、役を演じさせてもらえる感謝も忘れずに演じています。この物語をとおして、毛利勝永という人物を初めて知る人たちもたくさんいると思いますし、勝永という強い武将がいたことを心に刻んでもらえたらいいなと思います。でもね、戦ったり、人を斬ったりするのはやはり良くないですよ。できればこんな時代に生きたくないと思いました。いまの平和が、自分たちの子たちの世代にもその先にも続くように、自分のいまをしっかり生きようと思いました」。

 戦国時代の勇将を演じながら、未来の平和への願いを語っていたところに、人柄が表れているようだった。



関連写真

  • NHK大河ドラマ『真田丸』毛利勝永を演じる岡本健一(左)(C)NHK
  • 真田幸村とともに大坂の陣で活躍する毛利勝永(C)NHK
  • 大坂五人衆(左から)毛利勝永(岡本健一)、後藤又兵衛(哀川翔)、真田幸村(堺雅人)、長宗我部盛親(阿南健治)、明石全登(小林顕作)(C)NHK
  • NHK大河ドラマ『真田丸』第44回より。出城を築く幸村の前に秀頼が訪れる(C)NHK
  • NHK大河ドラマ『真田丸』第44回より。出城を築く幸村の前に秀頼が訪れる(C)NHK
  • NHK大河ドラマ『真田丸』第44回より。出城を築く幸村の前に秀頼が訪れる(C)NHK
  • NHK大河ドラマ『真田丸』第45回より。5黙々と鉄砲の手入れをしている勝永(C)NHK
  • NHK大河ドラマ『真田丸』第45回より。幸村から布陣が伝えられる(C)NHK
  • NHK大河ドラマ『真田丸』第43回より。幸村は自らの策を披露するが…(C)NHK
  • NHK大河ドラマ『真田丸』第42回より。大坂城、大広間に集った面々(C)NHK
  • NHK大河ドラマ『真田丸』第41回より。秀頼に招かれ、大坂城にやって来た勝永(C)NHK

オリコントピックス