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カメレオン女優・菅野美穂の順応力 母親になりさらにパワーアップ

 次期NHK朝の連続テレビ小説『べっぴんさん』の記者会見において、女優・菅野美穂が発した「黙れ、小童(こわっぱ)!」発言が話題になっている。これは大河ドラマ『真田丸』(NHK)の主演を務める夫・堺雅人が、菅野の朝ドラ出演を激励しているかとの質問に答える際(プライベートの質問はNGだった)、『真田丸』で西村雅彦演じる武将が堺雅人の兄役である大泉洋を恫喝する名セリフをパロった形で返したのだが、これが“神対応”、“空気を読む力がバツグン”などと、絶賛された。菅野はこれまでも、女優としてはどんな役もこなす天才肌でありながら、バラエティ、イベントなどで空気を読んだ発言をするなど、反射神経の高さ、場を見極めた高い対応力も持つオールラウンドぶりを発揮している。さらなる新たなステージへと向かおうとしている菅野の魅力に迫ってみたい。

■衝撃を与えたヘアヌード 清純派からの脱却

 菅野はもともと1992年の中学3年生時に、テレビ朝日のバラエティ番組『桜っ子クラブ』内のユニット「さくら組」でデビューした“アイドル”(同ユニットには井上晴美中谷美紀も在籍)だった。以降、「ビクター・甲子園ポスター」を飾ったり、水着グラビアなどで活躍したが、1993年に『ツインズ教師』(テレビ朝日系)で女優デビューすると、1995年には朝ドラ『走らんか!』(NHK総合)で準主役に抜擢(主役は中江有里)。1996年に『イグアナの娘』(テレビ朝日系)で“下はセーラー服だけど顔はイグアナ(と母には見える)”という難役を熱演すると一躍若手演技派女優として名を挙げ、以後『君の手がささやいている』シリーズ(同)、『愛をください』(フジテレビ系)、そして『大奥』(同)で主演を張って、大物女優の仲間入りを果たすのである。

「菅野さんは、女優業以外でも活躍してきました。『愛をください』では劇中の歌手名でCDを出して、50万枚を売り上げるヒットを飛ばしたり、いきなりヘアヌード写真集を発表して騒動になったり、一方でバラエティ番組にも多く出演して、極楽とんぼ加藤浩次さんをして『女優が番宣でバラエティに出ると気取っている人が多いが、菅野さんは芸人より頑張る』と言わしめたほど、高い好感度を獲得します。基本的に“天然ボケ”なんですが、視聴者から身近なキャラとして親しまれているのは、数多くのCMに出演していることからもわかります。でも映画『富江』では、男たちを虜にして、独占欲に取り憑かれた男たちに殺されるも、首ひとつになって生き残る…という“貞子”も真っ青な怪奇キャラを熱演してました。あれは本当に怖くて、狂気すら感じさせる演技でしたね」(ドラマ制作会社スタッフ)

■紆余曲折を経ての今だからこそ身に着いた立ち居振る舞い

 一見、女優としては順風満帆にも見えるが、アイドルを経験していたり、それまでの清純派イメージを自ら脱却するかのようにいきなりヘアヌード写真集に挑んだりと、実は紆余曲折を経て今の地位がある苦労人だからこそ、バラエティやイベントなどで自分に求められている役割を理解した立ち居振る舞いにつながっているのだろう。大物女優らしいオーラはあるが、大物然とはしない。そこが彼女の好感度の高さにつながっているのだ。そんな愛すべき親しみやすいキャラクターと、振り幅の広い演技派女優としての顔を両立させ、“大物女優”として活躍していた菅野も2013年、当時最も“旬”の俳優だった堺雅人と結婚し、昨年は第一子を出産。女優業をセーブしているようにも見えたが、“母”としての顔も加わり、好感度も確実にアップしてきたようだ。

「やはり女優としての菅野さんは、バラエティ番組にも対応できる明るい“地”がある一方で、先の『富江』のようなホラーものや『大奥』で演じたプライドの高い女傑、『ギルティ 悪魔と契約した女』(フジテレビ系)で見せた復讐のためには平気で殺人を犯す悪女キャラなど、その場その場で与えられた役どころになりきれる演技力、いわば確実に“空気を読む力”を持っていることが大きな魅力なんだと思います」(前出・スタッフ)

 そして次期NHKの朝ドラでは、ついに主人公の“母親”役と“語り”も演じるという菅野美穂。現実の生活でも母である菅野にとっては、その役自体も現実とリンクして“空気を読んでいる”とすら言える。今期放送中のドラマ『お迎えデス。』の1話でも妊婦役を演じたが、今後は、母親女優としても才能を開花させていくはず。菅野が“大物女優”から“国民的女優”と呼ばれる日も近いだろう。



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