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嵐・大野智、好調『世界一難しい恋』を牽引する絶妙な“大人子ども”感

 人気グループ・大野智が主演するドラマ『世界一難しい恋』(日本テレビ系)が、スタートから2〜3話とジワジワ視聴率を上げ、4日放送の第4話も平均視聴率12%台と好調。近年のドラマでは珍しく、『半沢直樹』(TBS系)同様“作品のおもしろさが評価を受けている”と評判になっている。そんな同ドラマの高評価の理由のひとつには、主演を務める大野の俳優としての技量による部分が大きいようだ。

◆“性格難あり男”を演じさせたら天下一品

 今回のドラマ『世界一難しい恋』は、大野にとっては日本テレビでは『怪物くん』(2010年)以来、主演では『死神くん』(テレビ朝日系/2014年)以来、久しぶりの連ドラになる。本人もラジオ番組などで語っていたが、これまでどちらかと言えばシリアスものが多かった大野にとっては、あまり得意ではないジャンルとも言える、初のラブコメ挑戦作品となる。

 大野が演じるのは、34歳独身の一流ホテル経営者・鮫島零治。高年収で容姿もなかなかだが、他人への評価が厳しく、自分には甘々の“性格難あり男”だ。そして一番のポイントは、「恋愛偏差値が中1レベル」ということ。ズバズバ物申す女性社員・美咲(波瑠)にひと目惚れすると、彼女の気を引こうと大わらわ。イジメたり、突き放したり、告白するための策略を巡らせたり……と右往左往する姿は、中1というよりは小学生のよう。加えて、メダカやキノコが好きという“オタク”的な一面も持つという、言ってみれば“大人こども”のような役どころなのだ。

「“大人こども”的な役柄は、大野さんの十八番でしょう。『歌のおにいさん』(テレビ朝日系)では、就職活動に失敗した元バンドマンが、なぜか子ども番組の歌のお兄さんとなって“こんなガキたちとやってられるか!”とブーブー不満を言う。『怪物くん』でも、怪物ランドのプリンスとしてワガママし放題。でも、何だかんだ言っても最終的にはがんばって、人間的に成長していくという意味では、初ラブコメとは言いながら、今回の『世界一難しい恋』の役どころも共通しています」(テレビ誌ライター)

◆確固たる演技力があるうえでのキャラクターを活かす芝居

 確かに大野のドラマの役どころは、常に文句を垂れていて、大人になり切れないでいるといった印象のものが多い。そうした「あ〜、もうやってられねえよ〜」的なセリフを大声で発しながらの演技は、どこかオーバーアクションにも見えるのだが、それがキャラクターを形作るうえでの重要な要素になっており、さらに大野の物静かで達観しているような雰囲気と相まって何ともハマっているのだ。

 オーバーアクションというと、いわゆる“ヘタウマ”な演技ともとらえられがちだが、「ヘタウマは“ヘタっぽく見えるオーバーな演技が上手い”という意味と、“ヘタレの演技が上手い”というふたつの意味があると思います」(前出ライター)と言うように、ヘタウマとは、基本的に確固たる演技力の土台があるうえでの、それぞれの作品のなかでキャラクターを活かす絶妙な芝居。もし、本当の“ヘタ”になってしまっていれば、それがおもしろい作品になることはないし、視聴者の評価がついてくることがないのは言うまでもない。

 優れた才能が集う嵐の中でも、歌も踊りも定評があるリーダー・大野だが、バラエティ番組ではいじられ役であり、メンバーのなかで前に出過ぎることはなく、マイペースな独自の立ち位置を崩さない。そうした大野の姿勢に好感を抱いているのは、嵐や大野ファンだけでなく、ドラマ視聴者にも多いことだろう。“初ラブコメ”である本ドラマの好調ぶりも、カッコよく見せることに微塵もこだわっていないであろう“顔芸”のおもしろさ、演技のよさがキャラクターに完全に重なって、大野の俳優としての技量が引き出されているからにほかならない。

 いわば大野の魅力がぎっしりと詰まった作品になっている『世界一難しい恋』。素なのか演技なのかをあえて見えにくくするのもひとつの演技だろう。どこかミステリアスな雰囲気を持つ大野が、俳優としての評価をより高めるドラマになっている。



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