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宮藤官九郎、初の“社会派ドラマ”に手応え「新鮮」 得意技も封印し役者で勝負

 俳優・岡田将生松坂桃李柳楽優弥が悩めるアラサー男子3人組を演じる日本テレビ系連続ドラマ『ゆとりですがなにか』(毎週日曜 後10:30)が、17日よりスタートする。“ゆとり世代”をテーマにした同作では、岡田演じる一般的なサラリーマンの坂間正和、松坂演じる小学校教師の山路一豊、柳楽演じる住所不定・客引きの道上まりぶという、職業も性格もバラバラだけど同じ1987年生まれの29歳“ゆとり第一世代”の3人が、恋や仕事や友情に四苦八苦する物語を展開する。

 今回、脚本を手掛けるのはNHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』(2013年)など数多くの代表作を持つ、宮藤官九郎(45)。コメディー作品を得意とする宮藤だが、「僕にしては珍しく、コメディーではないと最初から言い聞かせて書いている。コメディー要素はあったとしても今回はあくまで“社会ドラマ”です」と定義付けしている。

 そもそもゆとり世代とは、2002年に行われた教育改正により完全週休2日制、授業内容、時間数削減、絶対評価導入という“ゆとり教育”を受けた世代のこと。正和たち1987年生まれは、『ゆとり第一世代』として括られるが、大学三年生ではリーマン・ショックで就職氷河期に直撃し、入社1年目には東日本大震災を経験。ドラマではそんな3人が優勝劣敗の競争社会でもがく様が描かれる。

 演出は『Mother』(2010)、『Woman』(2013)など社会派ドラマの名手である水田伸生監督。宮藤とは映画『舞妓Haaaan!!!』(2007)や『謝罪の王様』(2013)でもタッグを組んでいるが、視聴者として、これらのドラマを楽しんでいたという宮藤は「なぜ僕とは、ああいう『Mother』みたいなものをやらないのかなと思っていて(笑)。僕もそういうのやってみたいけど、自分ではなにも思いつかないなと時間だけが過ぎていた」と振り返る。

 「その頃、うちの劇団に新人が入ってきたり、若い助監督さんと接する機会が多くなって、自然と『ゆとり』『ゆとり世代』という言葉が耳に入ってくるようになった。『自分、ゆとりなんで』と言われると一方的にシャッターを降ろされたような感じがして、もっと掘り下げたいと思うようになりました。そういう切り口で若者がなにを考えているかをドラマにしたら面白いんじゃないか」と着想を得たという。

 自身には会社務めの経験がなかったため、実際に“ゆとり世代”に話を聞いてストーリー作りに反映させた。「なんとなく、彼らがなにを考えているか、上の世代をどう見ているかを実際に会って聞いてみたんです。いわゆる“ゆとり世代”は普段こんなことを思ってるんじゃないか…を書いています」という宮藤。

 手応えを聞くと「すべてが手探りなので新鮮」なのだという。「うまくいかないっていうのが現代の若者のジレンマだと思ったので、ドラマ自体もうまくいかない方がしっくりくる。スッキリさせないであえてモヤモヤしたままの回が、このドラマに限っては、あっていいと思う。あと、あえてこれまでのような構成のギミックや伏線などを一切禁じ手にしています。今ノってるいい役者さんが芝居だけで勝負する作品と思ったら、こういう感じになりました」。得意技を“封印”した宮藤の新境地となる今作に期待が高まる。



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