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山崎育三郎、実力派俳優ながらも“おもしろキャラ”で脚光

 ここ最近、エンタテインメントシーンで山崎育三郎を目にすることが増えている。昨年、元モーニング娘。の安倍なつみと結婚したことで世間を騒がせたが、その前後で連続ドラマなどへの出演が重なり実力派俳優としての知名度がグンとアップしているのだ。その一方、『しゃべくり007』(日本テレビ系)『王様のブランチ』(TBS系)などバラエティ出演も続き、歌って踊れる“おもしろキャラ”がお茶の間に浸透してきている。

バラエティブレイク中の山崎育三郎(C)ORICON NewS inc.

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◆ミュージカルシーンで圧倒的な人気を得ていた実力派俳優

 山崎といえば、12歳で初めて舞台に立って以来、俳優としてのキャリアを築いてきている。2007年に『レ・ミゼラブル』のマリウス役を演じたのがきっかけで『ミス・サイゴン』『嵐が丘』などの大作舞台やミュージカルに出演してきた。

 俳優としての実績を積み上げ、ミュージカル界で根強いファンを獲得していくなか、音大で培った確かな歌声を活かしてCDデビュー。2013年には、イケメンミュージカル俳優として人気の井上芳雄、浦井健治とユニット・StarSでCDリリース。熱心なファンが多いミュージカルシーンでその名を響かせ、日本武道館でコンサートを開催するまでの人気を得ていた。

 そうしたなか、2014年に所属事務所を移籍し、2015年の夏に放送されたドラマ『THE LAST COP/ラストコップ』(日本テレビ系)では唐沢寿明や窪田正孝と共演を果たした。山崎が演じたのは飛行機の爆弾テロを企てる凶悪犯で、唐沢相手に堂々とした演技を見せた。見た目が爽やかなイケメンであり、凶悪犯などインパクトのある役も好演しながら、山崎への世間の知名度はいまひとつブレイクスルーしていない。そこへきて一気にお茶の間にその名が知れ渡ったのが、2011年にミュージカル『嵐が丘』で共演した安倍なつみとの結婚である。

◆事務所移籍からドラマ、バラエティで活躍

 山崎は、結婚する直前の2015年秋の大ヒットドラマ『下町ロケット』(TBS系)でキーマンを演じていた。前半の“ロケット編”では佃製作所を裏切るエンジニアを、そして後半の“ガウディ計画編”では佃製作所を退職した後に心を改め、子どもたちの命を救うために医科大学の助手として佃製作所を頼るという難しい役で抜群の演技力を発揮。最初は嫌な奴に見えるような陰険な表情も多かったが、後半で見せた優しい表情にキュンときた女性も多いだろう。

 実力派キャスト陣のなかでも際立つ存在感を放ち、繊細で深みのある演技力に注目が集まったところで“なっちの夫”になったのだ。そして2016年、山崎の名前が世間に一気に浸透するなか、今期2本のドラマにレギュラー出演。『お義父さんと呼ばせて』(フジテレビ系)では意中の女性に猛アタックをするが空回りしまくりのハイテンションな青年を、『悪党たちは千里を走る』(TBS系)では妻の尻に敷かれている恐妻家役を好演している。

 どちらも昨年演じた役とは全くタイプが異なるキャラクターだが、『悪党は〜』での主演のムロツヨシと毎回見せるコミカルな掛け合いはネットでも好評。新たなファンも獲得しそうな予感。俳優キャリアは長いがドラマなどメディア露出が少なかったぶん、特定の役のイメージがついていないところもポイント。今後もキーマンとなる重要な役どころからトリッキーなキャラクター、ライトな脇役まで幅広くこなせる役者として需要が高まっていきそうだ。

 俳優としての実力は申し分なく、“なっちの夫”追い風を受けて活躍の場が広がるなか、バラエティではミュージカル仕込の“歌って踊ってひと言”が持ちネタのように扱われ始め、そのキャラクターがじわじわと人気を得てきている。『しゃべくり007』では、即興ミュージカルであのホリケンと自ら絡み、下ネタすれすれの返しで笑いを取るなど、ハートの強さも見せていた。この先のバラエティシーンでの活躍が大いに期待される。

 話題沸騰中のディーン・フジオカとは立ち位置が異なるが、山崎もブレイク最前線にいるひとりであることは間違いない。
(文:奥村百恵)

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