俳優の松田龍平が、阿部サダヲ主演の映画『殿、利息でござる!』(来年5月14日公開)で、『長州ファイブ』(06年)以来10年ぶりに時代劇映画に出演することが9日、わかった。藩の財政を預かる出入司をつとめる役人・萱場杢(かやば・もく)役で、冷酷無比な切れ者を演じる。中村義洋監督は、自身の監督作『アヒルと鴨のコインロッカー』(06年)以来となる松田について、「僕の想像をはるかに超える、ゾッとするまでの冷淡さを見せてくれて、これはもう本当に、最高の褒め言葉として、得体が知れない俳優になったなぁと、舌を巻かせていただきました」と感嘆している。 同作は、磯田道史氏の『無私の日本人』(文春文庫刊)の一編「穀田屋十三郎」を映画化。今から240年ほど前の江戸中期、仙台藩吉岡宿。年貢の取り立てや労役で困窮する宿場町を守るため、知恵と工夫と決死の覚悟で立ち上がり、ついに地域を立て直した住人たちがいた―。実在した穀田屋十三郎(こくたや・じゅうざぶろう)ら庶民9人が、藩にまとまった金を貸し、毎年の利子を全住民に配る「宿場救済計画」を立て奔走する。
2015/11/10
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