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岩井秀人&みひろが明かす“キス我慢選手権”アドリブの舞台裏

 バラエティ番組『ゴッドタン』(テレビ東京系)の人気コーナーを映画化した『ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE』(公開中)。台本がなくセリフはすべてアドリブの主人公(劇団ひとり)とともに、絶妙な即興劇を繰り広げて笑いと感動を巻き起こす、共演の岩井秀人みひろが、その特異な撮影現場の舞台裏を明かした。

『ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE』舞台裏トークで爆笑するみひろと岩井秀人

『ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE』舞台裏トークで爆笑するみひろと岩井秀人

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 『キス我慢選手権』とは、劇団ひとりがキスを迫る美女の誘惑に耐えられるかを試されるバラエティ・ドキュメンタリー企画。2005年に番組内のいちコーナーとしてスタートし、大人気を博したことから、スペシャル番組を経て今回の映画化へとつながった。毎回、劇団ひとりのその場のアドリブによって物語が進行する、まったく予想ができない展開が繰り広げられるドラマだ。

 劇団ひとりは、撮影現場でカメラの前に立つまでその日のロケ内容を知らされず、突然収録が始まる形になる。もちろん台本もない。しかし、そのほかのキャストには事前に台本が渡され、ディレクター扮する“仮想劇団ひとり”を相手に入念なリハーサルが行われている。とくに物語の重要な役割を担う岩井とみひろに関しては、各シーンごとに劇団ひとりのさまざまなリアクションを想定した10パターンほどの台本があり、それをすべて読み込んでリハーサルに臨むことになる。

 それだけの準備をしても、撮影では「こちらのセリフにのってこなかったり、まだ美女を助けに行かないでほしいところで、物語に入り込んで突っ走っちゃったり(笑)。想定していないことがほとんどです」(岩井)。膨大な台本を覚えて、進行パターンをシミュレーションしたうえに、本番では予想外の展開に対応する反射神経がつねに求められる。劇団ひとりの気の向くままのセリフやその場で突き進む方向に共演者らはアドリブで対応し、撮影ポイントが変わることも多々あり撮影スタッフはカメラを担いで走り回る。オールスタッフ、ひとときたりとも気が抜けない緊張感の張りつめた現場のようだ。

 そんな、いったんカメラがまわりだしたらカットがかからない、すべて完全リアルタイムで進行している撮影だが、現場が異なる物語設定の後半部分では、撮影開始後も仮想劇団ひとりを相手にキャストのリハーサルが行われていた。佐久間宣行監督から、物語の流れの変化などが随時連絡が入れられ、細かい場面設定や演技の修正を入れながら劇団ひとりの到着までに入念なリハーサルが繰り返される。

 キャスト、スタッフのだれもが本気で全力を出しきって、その場で起こるドキュメントを笑いに昇華させようとする熱い想いからは、“バラエティ番組企画の映画”という言葉のイメージとは真逆のストイックさがひしひしと感じとれる。岩井は撮影を終えたときのことを「全部がリミットオーバー。だからこそ終わったときのよろこびも大きいんですけど」と笑顔をみせる。

 台本がありながらも実際の撮影ではほとんど即興で芝居をしなければならない出演者たち。神経をすり減らしながらの撮影で渾身の演技を披露したみひろは、今回の映画でも重要な“ラストシーン”で沸き起こった特別な感情をこっそり明かしてくれた。「(劇団ひとりが)葵つかさちゃんにキスしちゃう!私にこないって気がして、そこからものすごくがんばっちゃいました。『私にして』って本気で思って必死でした(笑)」(みひろ)。一方、岩井も今だから言える本音を「(自分の役の最後は)完全にアドリブです。あとのことは考えず、好きに言いっぱなしでいいやと(笑)。そのほかは、もうどれが台本でどれがアドリブだか覚えていません。ベッドシーンは、美女の胸を揉むとは台本に書いていなかったんですけど……それもアドリブです(笑)」と語った。

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