女優・沢尻エリカが4年半ぶりに出演する携帯電話専用放送局「BeeTV」の新作ドラマ『L et M（エルとエム）わたしがあなたを愛する理由、そのほかの物語』（2月1日スタート、毎週月曜更新）。メガホンをとった寒竹ゆり監督は「いろんな人に観てほしい。観た上でダメだと思われるのなら、それは作り手側の責任。エリカは私が求めた芝居を演じきってくれたし、カメラの前でキラキラ輝ける女優さんはそういるもんじゃない」と腹をくくっている。

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　良きにつけ悪しきにつけ女優業から遠ざかっていた期間の言動が引き合いに出されてしまうのは否めない。寒竹監督もオファーを受けた時のことを「この4年半の間にいろいろなことがあったエリカに興味があったというのが偽らざる気持ち。視聴者のさまざまな先入観から逃れられないことも、彼女は覚悟の上で復帰しようとしている。だからこそ、その瞬間に立ち会いたいと思いました」。 　

　寒竹監督は、親しみを込めて沢尻のことを「エリカ」と呼ぶ。「今回の仕事で初めて会いましたが、“エリカ！”って感じなんですよね。サバサバした性格で、バカもやれるし、すごくいい人でしたよ」。

　今回の作品は、対照的な2人の女性を主人公にした2つの物語が同時進行しながら、徐々に絡み合い交錯していく展開を携帯でいつでも観る事が出来る、新感覚のエンターテイメント・ラブストーリー。2つのストーリーが同時に1話（5〜7分）ずつ、週1回配信され、全12話×2編で完結する。仕事をバリバリこなし、きれいでカッコいいが、恋愛に関しては純情で奥手な女性、絵瑠（L）。かたや、純粋で明るく可愛らしいが、恋愛に関しては積極的で小悪魔タイプの女性、絵夢（M）。沢尻は自身初となる1人2役をどう演じ分けたのか。

　沢尻は、4年半のブランクをまったく感じさせなかったそうで、「圧倒的に映像の世界に愛されているんだなぁ、と思いました」と寒竹監督。「きれいな女優さんはたくさんいるけれど、エリカは表情や仕草がすごく絵になる。感性でやっている部分もあるし、作っているところもあると思うけど、観ていて面白い。画面の中に彼女がいるだけで、ワクワクしました。この作品を通して思ったのは、数十年後の彼女も観てみたい。未来に期待したくなる感じ」と絶賛する。

　寒竹監督自身も若手の女性クリエーターとして注目される存在だ。岩井俊二監督に師事し、映画やコマーシャルフィルム等の監督助手を務めたのち、佐藤健、上野樹里らのDVD作品を手がけ、佐々木希主演の映画『天使の恋』で長編の監督デビュー。2011年公開のAKB48のドキュメンタリー映画も手がけた。次代を担う若手スターたちとの仕事を重ねて感じることは「時代の“顔”になるような人たちには、それなりの理由がちゃんとあるということ。エリカが女優としてスクリーンに戻って来ることができたのも、そこには必ずそうなるべく理由が存在しています」と力強く語っていた。

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