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“入川さん遺作”試写会で共演者が涙 映画『ビターコーヒーライフ』完成披露

 延命治療を拒否し、昨年12月24日に直腸がんで亡くなった俳優・入川保則さん(享年72)の遺作となる主演映画『ビターコーヒーライフ』(横山浩之監督)の完成披露試写会が18日、都内で行われた。長男の鈴木正則さんは「本来ならここに父が立っていればよかったけど、どこかで見ていると思う。映画があったからこそ12月まで生きてたと思う」と感謝。入川さんの娘役で共演した山本ひかるは「かっこいいお父さんの姿を見て欲しい」と涙ながらに語った。

(左から)赤塚真人、山本ひかる、鈴木正則、中孝介、牛尾田恭代 (C)ORICON DD inc.

(左から)赤塚真人、山本ひかる、鈴木正則、中孝介、牛尾田恭代 (C)ORICON DD inc.

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 昨年3月8日に余命が8月までと宣告されながらも、9月に同作品を撮り終え、最後まで役者人生を全うした入川さんの渾身作が、没後約1ヶ月を経て完成。横山監督は「入川さんと何もない状態から台本を作った。音楽を付けたり、あそこのカットどうしましょうとか、入川さんの思いとともに完成させられなかったのが心残り。本当は一緒に見たかった」と惜しみながらも、「入川さんご自身の生きてた人生のオマージュでもある」と作品に胸を張った。

 元警視庁捜査一課刑事の経歴を持つ喫茶店マスター・森川哲朗(入川さん)が、末期がんで自分の死期を悟り、20年前の殺人事件で逮捕した犯人と、その犯人から引取って育てた養女を引き合わせようと奔走する親子の愛を描いたストーリー。養女を演じた山本は「入川さんの遺作になると聞き、責任を感じて、うまくいなかいシーンがあったけど、入川さんが『大丈夫だよ』って励ましてくれた」と思い返して涙。共演の國元なつきも「生を全うしている人って、こんなにキラキラしているんだと思った」と泣きながらエピソードを明かした。

 入川さんの遺影を手に、正則さんは「最後まで病室にお酒を持ち込んでたし、お酒が大好きな父でした。あっという間に眠るように逝きました」と最期の入川さんの様子を明かし、「素晴らしい映画が作れて、本人も幸せだと思う。ありがとうございました」と頭を下げた。

 舞台あいさつでは、歌手の中孝介が主題歌「遺書の書き方」を披露。試写会にはそのほか、共演の赤塚真人、牛尾田恭代、石田信之、江藤潤も登壇した。『銭形平次』『水戸黄門』などドラマや舞台で名脇役として活躍した入川さんの遺作となる映画『ビターコーヒーライフ』は、5月12日(土)より公開。

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  • (左から)赤塚真人、山本ひかる、鈴木正則、中孝介、牛尾田恭代 (C)ORICON DD inc.
  • 入川さんの娘役で共演した山本は涙ぐみながら思いを語った (C)ORICON DD inc.
  • (左から)横山浩之監督、國元なつき、赤塚真人、山本ひかる、鈴木正則、中孝介、牛尾田恭代、石田信之、江藤潤 (C)ORICON DD inc.
  • 入川さんの長男・鈴木正則 (C)ORICON DD inc.
  • 故・入川保則さんの遺作『ビターコーヒーライフ』の完成披露試写会に出席した山本ひかる (C)ORICON DD inc.
  • 故・入川保則さんの遺作『ビターコーヒーライフ』の完成披露試写会に出席した中孝介 (C)ORICON DD inc.
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