ORICON STYLE

2011年01月14日
 激寒な日が続く今年の冬。こんなときは外でブルブル震えるよりも、あったかおこたに入ってまったりとドラマを楽しむのが一番。何を信じていいのかわからない時代、現状を打破するヒーローの渇望といった世情を反映するかのように、型破りな登場人物、真実を暴きだしていくストーリーが続々と登場。2011年の冬ドラマには“個性が際立つ力作”が揃ってます!

2011年冬ドラマのキーワードは“刑事(デカ)&先生”

『大切なことはすべて君が教えてくれた』(フジテレビ系)

 この冬の登場人物にはいくつかの共通点がある。ひとつは職業。一般的に「刑事(デカ)」と呼ばれる人々(捜査関係者)または「先生」と呼ばれる人々(学校関係者または医療関係者)が大半を占めており、その多くが「自分に対して正直であり、人に対してもまっすぐ」な性格を有している点だ。月曜日のラインナップには、これらのうち「先生」と呼ばれる存在が揃った。

 フジテレビ系の月曜9時枠では戸田恵梨香三浦春馬ダブル主演による学園ラブストーリー『大切なことはすべて君が教えてくれた』(1月17日スタート/月・9時〜)を放映。高校を舞台に“教師と生徒の愛”というテーマを象徴的に取り上げ、大人は本当に子供からの信頼を得るにふさわしいだけの行動をしているのか、子供たちは大人をもう一度信じてみてもいいのかを問いかけていく。これまでの“禁断の愛”にひとひねり加えたストーリーの展開に注目。結婚を目前に控えながらもひとつの出来事によって“愛を試される”ことに陥る教師のカップルを戸田と三浦が演じるが、前クールから2期続いてのドラマ主演を果たした戸田も、フジテレビ系ドラマ初主演の三浦も、教師役は初挑戦ということで、初々しさに満ちた映像も期待できそうだ。共演に武井咲中島健人ジャニーズJr.)、篠田麻里子AKB48)、内田有紀西村雅彦など。「この時代に信じるに足るものはあるのか?」をテーマに制作されたのは、ポルノグラフィティにとって初めての“月9”主題歌となる「EXIT」(3月2日発売)。常に印象的なフレーズと独特の肌触りを持つ彼らのサウンドが、月9の世界とどのようにフィットしてくるかも気になるところといえる。

 月曜のもう1人の「先生」は、『最上の命医』(テレビ東京系/1月10日スタート/月・10時〜)の主人公、斎藤工演じる天才小児外科医だ。子供の命を救うことは未来を創ることという信念のもと、“ハイリスク”と呼ばれる小児外科の世界に身を投じた主人公が、ビジネスライクな病院組織の壁に挑んでいく姿を描く感動作。前クールから始まったテレビ東京“月10”枠は、今回もヒューマンタッチで多くの涙を誘う。オープニングテーマはHI LOCKATION MARKETSの「ライフラリズム」(1月10日より配信中)。レミオロメンの「Your Song」(1月18日にCD+BOOKタイプで発売)がエンディングを飾る。

個性派”ドラマが勢揃いの火曜日

 火曜のドラマはひと言でいうと“個性派”。NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』で国民的女優への階段を駆け上がった松下奈緒を主演に迎えた『CONTROL〜犯罪心理捜査〜』(フジテレビ系/1月11日スタート/火・21時〜)は、心理学の面から事件を解いていくという新しいアプローチを見せる刑事ものだ。周囲にあきれられるほど熱くて男前な女刑事役を演じる松下に対して、超論理的で偏屈な心理学教授役に藤木直人。ともにこれまでのイメージとはかけ離れた役どころなのが興味深い。この“水と油”のような関係性にある2人がどのようにして凶悪な難事件を解決に導いていくのか、毎回ワクワクが止まらなそうだ。共演に横山裕関ジャニ∞)、勝村政信、泉谷しげるといった個性溢れる面々が並ぶ。さらに大きな話題が主題歌。年末の『NHK紅白歌合戦』で感動的な復活を遂げた桑田佳祐による「銀河の星屑」が起用された。待望のニューアルバム『MUSICMAN』(2月23日発売)に収録される話題必至の最新ナンバーをいち早く聴けるという点でも、このドラマをチェックしておく価値はある。旬な女優と大胆なアプローチ、そして桑田マジック。火曜の9時は楽しみが盛りだくさん。

 続く10時からは仲間由紀恵主演のサスペンスドラマ『美しい隣人』(フジテレビ系/1月11日スタート/火・10時〜)がオンエアされる。タイトルからもわかるように、ある家庭の隣に、ひとりの奥ゆかしく魅力的な女性が引っ越してきたことから始まる様々な“異変”が描かれていく。ミステリアスな美女の登場により、それまで幸せに包まれていた美人妻の平穏な日常が、徐々に崩れていくスリリングな展開は、視聴者の目を決してテレビから外させることがないはずだ。しかもこの“ミステリアス”な女性を演じるのが仲間という点も異色。過去の例に習うなら“被害者”側に配されてきたであろう彼女の新境地ともいえる演技に注目したい。一方、幸せを崩されていく主婦役に壇れい。その夫役に渡部篤郎高知東生草笛光子ら豪華共演陣の存在が、どのように謎を深めていくことにつながっていくのか、気になるところだ。主題歌は東方神起の再始動第1弾となる「Why?(Keep Your Head Down)」(1月26日発売)に決定。こちらもストーリー・音楽と話題には事欠かない。

 他のドラマに先がけて1月4日から放送がスタートしているのが、NHKの“ドラマ10”『フェイク 京都美術事件絵巻』(火・10時〜)。美術品の価値について天才的な目利きを持つ主人公の大学非常勤講師が、警察とともに美術品がらみの事件を解き明かしていくミステリー。主人公に財前直見、パートナーとなる敏腕女刑事に南野陽子が扮し、美術品の真贋を通して、美術にまつわる人間模様の様々な機微を1話完結で描く。共演に佐野史郎寺田農藤村志保。全6話。

 ここまでの登場人物も十分に個性的だったが、それ以上に個性が傑出しているのが深夜に放送となる2本。直木賞作家・大沢在昌によるピカピカの新作をドラマ化した『カルテット』(TBS系/1月18日スタート/火・10時55分〜)は、あるきっかけから警察組織の活動を手伝うこととなった若者3人が、犯罪集団へ潜入し捜査・摘発を行うなかで、互いを信じ成長していくストリート系クライムアクション。福田沙紀松下優也のダブル主演で制作されるのだが、福田の演じるキャラクターは、金髪ヘアで全身にタトゥーとピアスをまとっているというド派手なビジュアルを持つ。ストーリーのハードボイルドさに加えての強烈なキャラクター作りから生まれる今までにない福田沙紀像は必見。一方の松下はこれがドラマ初出演でいきなりの主演&主題歌も(「Paradise」2月2日発売)務める。R&Bシンガーとしての地位を確立している彼の新たな一面が見られるという点でも、この時間帯には“初”がいっぱい詰まっている。

 火曜日は、まだまだ眠れない夜は続く。瀧波ユカリ原作の人気4コマ漫画を実写化した『臨死!! 江古田ちゃん』(日本テレビ/1月11日スタート/火・1時29分〜)は、家では全裸がポリシーという、シュールで人間くさい毎日を送るフリーター・江古田ちゃんが主人公。この大変な役を鳥居みゆきが演じる。果たしてどんなシュールな世界が生み出されていくのだろうか。主題歌の「江古田ちゃんの歌」は原作者の瀧波ユカリの作詞、これを江古田ちゃん、つまり鳥居が歌う。

話題性満点のキャスティングで繰り広げる学園ドラマ

 究極の型破り「先生」が水曜日に降臨する。それが日本テレビ系でスタートする『美咲ナンバーワン!!』(1月12日スタート/水・10時〜)だ。六本木のナンバーワンキャバクラ嬢がある日突然高校教師に転職、熱血教師となって落ちこぼればかりの特別クラスを担任したら……という破天荒な設定のこの作品は、『ビッグコミックスピリッツ』に連載されていた藤崎聖人の人気漫画の実写化。元キャバクラ嬢の美咲役に香里奈、受け持つクラスの生徒役に藤ヶ谷太輔Kis-My-Ft2)、北山宏光Kis-My-Ft2)、大政絢、さらに『第21回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』のグランプリ受賞者・市川知宏や『キャンパスター★H50withメンズノンノ』でグランプリに輝いた大野拓朗などを配した話題性満点のキャスティングだ。JAMOSAによるパワフルで躍動感あふれる主題歌「何かひとつ feat. JAY'ED & 若旦那」(2月23日発売)とともに、新しい教師像が誕生しそうだ。

(文:田井裕規)
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