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「念願だった映画までの経緯も含めて、バラバラだったこれまでのシングルをひとつにまとめて聴きやすくしてみました」 吸引力の強い西川のボーカルから繰り出されるT.M.R.の楽曲は、常に大胆なドラマティック性と強い巻き込み力を併せ持っているが、『戦国BASARA』シリーズではそこに激しくて刹那な“闘”という要素がプラスされている第1弾目のシングル「crosswise」から劇場版主題歌「FLAGS」、そして最新曲の「UTAGE」まで網羅された今作はまさにその“闘”の集大成。それは15周年目を迎えた今もなお高みに向かって走り続ける、T.M.R.自身の姿を凝縮した世界観といえるかもしれない。 「何作も一緒にやってくると楽になるかというと全然そうではなくて。むしろハードルが上がって常に自己ベストを更新していく感覚で、どれだけやっても緊張感があります。毎回、これで終わってもやむなしぐらいの気持ちでやっています」 そんな言葉どおり『戦国BASARA』シリーズの楽曲にはすべてある種のギリギリ感と高揚感があるんだが、本人いわく他のT.M.R.の楽曲やコラボ曲との違いは“闘争本能”だという。 「元来、T.M.R.では男の切なさとか情けなさっていうものを自分なりに表現してきたんですね。でもBASARAにおいては元々がゲームだったりもするので、そういうT.M.R.本来の要素に“闘争本能”という要素を加えてカスタムしていく。そうすることで全体が底上げされて、根っこの部分を広げている感じがします」 また、今までのT.M.R.×BASARAの世界観に加え、今回パッケージと新曲のタイトルになっている「宴」=『UTAGE』には祭り、そして感謝という要素を加えたという。 『戦国BASARA』を牽引してきたキャラクターが伊達政宗ということもあって、今回ゲームのオープニングでも青森のねぶたに似せた神輿が練り動くという場面があって。そこから躍動感を持って他のキャラクターも盛り上げるみたいなところもあるんだけど、そういうエンターテインメントな部分を作品に盛り込んでいって地元の方にも喜んでいただけたらなと。あと本来、宴や祭りは土地の神様に対する感謝の気持ちを伝えるものなので、僕なりの解釈で支えてくれた皆さんへの感謝を楽曲やパッケージを通して伝えていければなと思ったんですよ」 『戦国BASARA』に出てくる戦国武将も自分達アーティストも結局は周りに担がれている立場であり、担ぎたいと思われる存在であり続けなければいけないという西川。そのためには説得力のある生きざまをさらす捨て身の美学が必要だという。 「今年やっているツアーでT.M.R.として初めて何もない野ざらしみたいなステージで、演出もなく楽曲だけで見せていく極限状態のライブをやりまして(笑)。そうなるともう届けられるものはぶっちゃけ生きざましかない。言い換えれば真摯に正直に音楽をやっていくしかないわけで。今後、僕自身がどんな風になっていくかわからないけど、これからもそこだけはブレずにいければなって思いましたね」 飾らずありのままの自分で在り続けること。『宴-UTAGE-』には紆余曲折を経てたどり着いた今のT.M.R.の生きざまと、人間が本来持っている剥き出しの闘争本能を駆り立てる強烈なエネルギーが確かに詰まっている。 (文:若松正子)
1970年9月19日生まれ。滋賀県出身。A型。 P R
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