ORICON STYLE

2010年01月27日
マリア SPECIAL INTERVIEW
別れと出会いの葛藤の中で“次のステージへ”
ポジティブな自分が背中を押す歌

――もどかしい気持ちがいっぱい詰まっていますね。やらなきゃいけないことと、やりたいことの狭間で悩んでいるような。
【マリア】 リリースの時期的にも卒業シーズンだし、4月にはまた新しいことをスタートするというイメージがあったので、別れと出会いの間の葛藤をテーマにしました。仲のいい友だちと別れたくないし、思い出がたくさん詰まっている街を離れたくないけれど、“次のステージに進むんだ”というもうひとりのポジティブな自分が背中を押すような歌にしたかったんですよ。

――曲自体も、切なさもあるけど、さみしかったり悲しかったりするだけの曲じゃないですからね。
【マリア】 そうですね。サビは、思い出から抜け出せないちょっとネガティブなイメージがあるんですけど、大サビで“それでも迷わずに行け”って言っています。いつまでも同じ場所にとどまっているわけにはいかないから、自分を奮い立たせる感じですね。

――それはマリアさん自身の経験ですか?
【マリア】 私の場合は、ずっと仲よしの友だちがいて、お互いに歌っていて“ずっと一緒にやっていこうね”って話していたんです。でも大人になるにつれて、2人が夢見る未来図が違ってきて、お互いの未来のために、別々の道を歩いていかなきゃいけないんだってことで別れたんですね。すごくさみしかったけど“今は仕事をがんばって、またどこかで会える日が来るといいね”ってお互いに思えたんですよ。そのときを思い出しながら書きました。

――夢を語れる友だちがいるって素敵ですね。
【マリア】 はい。別々の道を歩んでいますけど、彼女も歌をやっているし、今でもお互いに目標を語り合える友だちです。

PVの女子高生は“あの頃の私”

――PVも歌と連動していますよね。高校生の女の子と、歌っているマリアさんが出てきますけど、女子高生はマリアさんにとって“あの頃の私”なのかな?
【マリア】 そうなんです。私も学生のときに別れと出会いがあったし、撮影のときも、あの頃のことを思い出しながら歌いましたね。歌詞に<最終電車見送った>って出てきますけど、今回は“駅”がけっこうテーマになっていたりするんですよ。PVの中でも最後は駅で歌っていますしね。

――高校生役の女の子、迫真の演技ですよね。
【マリア】 完成して観てみると、イメージを超えていたので感動しましたねぇ。あの女の子に負けないように、私も切ない表情を!と思ってがんばりました(笑)。

――PVのストーリーとしては、遠距離恋愛かな?とも感じられたんですけど。
【マリア】 卒業によって好きな人と同じ学校じゃいられなくなってしまうんですよね。その彼を探しているというシチュエーションで、電車も行っちゃった……っていう切ないストーリーなんです。

――切ないですね……。「忘れたくなくて」というタイトルにしたところには、どんな想いがありましたか?
【マリア】 すべての思い出も気持ちも忘れたくないという想いと、やっぱり葛藤している感じを出しました。

――それはマリアさんの初心に還るようなところもあるんですか?
【マリア】 それはありますね。思い出は遠くなると忘れがちになりますよね。みんなでよく小さい頃の思い出話をしていると、私、覚えてないことがけっこう多いんですよ。そういうときって、ちょっと切なくなったりして(笑)。思い出はいつまでも心に残っていてほしいなぁと思うんです。

――ところで歌のストーリーとなった友だちは、この歌のことを知っているの?
【マリア】 雑誌の私のインタビューを読んで、気づいたみたいです。で、メールが来たんですよ。“今日インタビュー読んだよ”って。それに対して“この曲あなたのことを書いたんだよ”って返信をしたら、“読んで気づいた。照れくさいけどジ〜ンときた”って返事がきました(笑)。

――いいなぁ。
【マリア】 今の私たちは、この歌の先に存在した未来にいるのかな?って思えますね。

――カップリングの「虹に願いを」は、コミカルな音が印象的ですね。
【マリア】 行進したくなるような曲を作ろうよ!って話が出たので、お遊びな感じの音を入れて、メルヘンな曲を作ってみました。

――でも歌詞を見ると、切実なメルヘンですね。
【マリア】 そうなんですよ。実はすごく切なくて、曲とのギャップがまた聴きどころなんですよ。童話って実は怖い話だったり、裏があったりするじゃないですか。そういう、ただ幸せではない曲にしたかったんです。

自分のすべてをさらけ出した恋の歌も

――そして、2月24日には待望の1stアルバムが出ますね。シンプルな音の中で、マリアさんの声の力を感じるアルバムだなと思いました。シングルではあまり見えてなかった女性の部分がよく見えるというか。マリアさんをより深いところまで知ることができるアルバムじゃないかなと。
【マリア】 シングルでは恋愛の歌がなかったんですよ。自分が切り拓いてきた道や人生をテーマにしていたので。よく“恋愛の曲は書かないの?”って言われるんですけど、全然そんなことなくて、逆に恋の歌のほうが書きやすかったりするんですよね。アルバムには、私のすべてをさらけ出した恋の歌が入っています(照笑)。

――このアルバムで“マリア第1章完結”ってことなんでしょうか。
【マリア】 そうでうね。今まで生きてきた中で、曲にできるすべてを出し切れたかなって思うので、ひとつの集大成だと思います。でも、『WILL』というタイトルに“決意”であったり“未来に向かって”という意味を込めたので、1stアルバム完成がゴールではなく、ここからがスタートだなと思っています。

(文:三沢千晶)
Release

忘れたくなくて【初回限定盤】
マリア
発売日:2010/01/27 [シングル] 価格:\1,300(税込)
NAYUTAWAVE RECORDS 品番:UPCH-89068

忘れたくなくて【通常盤】
マリア
発売日:2010/01/27 [シングル] 価格:\1,300(税込)
NAYUTAWAVE RECORDS 品番:UPCH-89068

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Profile

1987年1月29日生まれ。東京出身。
スウェーデンと日本のクォーター。両親は音楽家。父がピアノの弾き語りバーを経営し、そのバーで小さいころからビリー・ジョエルなどをよく歌っていた。高校卒業後、路上ライブなどを経て本格的にアーティストを目指し、2007年に音楽塾ヴォイスに入塾。シンガー・ソングライターとしての道を歩みだす。
2009年5月20日、シングル「Getaway」をリリースしデビュー。
2009年7月15日、シングル「Goin’ My Way」をリリース。
2009年10月28日、シングル「D.I.T.」をリリース。
2010年1月27日、シングル「忘れたくなくて」をリリース。
2010年02月24日、1stアルバム『WILL』をリリース。

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PV「かみさまでもえらべない。」