――グランドキャニオン、行ったことあるんだ?
【谷村】 ないんです(笑)。ないんですけど、私、歌っているときはいろんなことを想像するタイプなんです。この歌の主人公は、今まで簡単に男性に振り向いてもらえていたと思うんですね。でも、今回の男性は振り向いてくれないし、自分に対する態度も素っ気ないので、戸惑ってるんですよ。歌詞の中ではヤキモキしていて、“世界を敵にしても彼がいい!”っていうくらい情熱的になってますよね。それって、“自分を野生に還らせてくれる男の子に出会ったのかな?”って私は想像したんですよ。そう考えたときに、グランドキャニオンが浮かんできて。
――地球規模ですね〜。
【谷村】 強いだけじゃなくて、やわらかい部分もあるから、女の子の複雑な気持ちをイメージしてフェイクしたりしましたね。
――素直な歌詞ですよね。
【谷村】 “愛しさをどうしよう?”って歌詞がありますけど、普通そんなこと言わないですよね(笑)。でも言っちゃうくらいに困惑してるんだな〜って。こういう恋をしてみたいなと思いますね!
――恋のドキドキ感って特別ですよね。
【谷村】 そうですよね。そういうドキドキ感から、ミュージックビデオもスパイというシチュエーションを考えたんですよ。
――赤いエナメルのジャンプスーツ、カッコいいよね。
【谷村】 そうですか?(照)普段の女子大生の私と、かけ離れた私を表現したかったので、2通りの私が出てくるんです。
――あのスパイは、何をしようとしてるの?
【谷村】 あの子は、ダイヤを盗もうとしてるんですよ。そういうスリリングなドキドキと恋のドキドキをかけてみました。私、ダイヤとかキラキラしてるものが大好きなんです。
――もしかして、映像に出てくるのは本物のダイヤの指輪?
【谷村】 本物なんですよ。最後、指にはめて笑っているシーンがあるんですけど、本当にうれしくて笑っていますからね。何度、このまま帰ろうかと思ったか。ヤバイかったです(笑)。
――女の子って宝石にクラクラしちゃいますよね。
【谷村】 絶対にしますよ!女の子はキラキラに弱いですよね〜。なんでクリスマスのイルミネーションがいいかというと、女の子がドキドキするからだと思うんです。
――言われてみると、男性がうっとりしてるところは、あまり見たことないですね(笑)。
【谷村】 (笑)ですよね。衣装も本当にキラキラしてるし、ヘッドホンもキラキラだし、女の子の好きなものというのが今回のコンセプトだったんです。
――2曲目の「Noisy」、ロックなトラックがカッコいいですね。
【谷村】 これはトラックも歌詞も強いですね〜。
――女友達は、時としてウルサイぞ!と。
【谷村】 あははっ。「Crazy For You」は、他の人に何を言われても“彼が好きなの?”って感じですけど「Noisy」は“黙って!”みたいな(笑)。みんなのアドバイスがノイジーで、聞くワケないじゃん!っていう強さ。また全然違う女の子ですよね。
――<喧喧諤諤>なんていうステキな言葉が(笑)。しかも“勝手なことを言い合って話がまとまらない”という言葉の意味も歌にピッタリだしね。
【谷村】 ふふっ。もともとの英詞が“Can can Back back”だったんですよ。それを作詞をしていただいたshungoさんが、上手にそのまま日本語にしてくれました。
――3曲目の「No Music, No Goodies」は、奈南ちゃんの生き方そのものですね。
【谷村】 曲を聴いたときに、これは“こういうストーリーにしたい”って思ったんです。それで作家さんと相談して作っていったんで、歌詞もタイトルも私の思っているとおりなんです。音楽なしでは何も始まらないし、何もいいことないよってことですね。
――詞のままなんだろうな〜って感じましたよ。特に“スタイルもセンスも音楽まず在りき”ってところ。
【谷村】 本当、そうなんです。私、クラブが大好きで、あの大音量で音楽が聴ける空間が大好き。エントランスに入っただけでもシアワセなんですよ(笑)。歌詞にもあるように、いつでも落ち込んでないで踊りに行こうよ!って感じなんで、音楽好きな友達を引っ張っていきます。
――奈南ちゃん自身が自分のスタイルとして影響された曲は?
【谷村】 数え切れないほどあるんですけど・・・、その中でもクリスティーナ・アギレラの「ビューティフル」という曲と出会ってからは変わりました。私は、アメリカにいたときに日本人だからという理由でいじめられたりしたことがあったし、日本に帰ってきてからもそのことを引きずっていた時期もあったんです。そういうときにこの曲を聴いて、根底から勇気づけられたんです。
――今年はどんな1年にしていきたいですか?
【谷村】 「Crazy For You」のようにパワフルにいきたいですね。それと、ライブをたくさんやりたいな。できれば全国のみなさんに会いに行きたいです。
(文: 三沢千晶)

谷村奈南(たにむらなな)
1987年9月10日、生まれ。
大阪府出身。
3才から8才の間、父の仕事の関係で大阪と米国・ハワイ間を往復する生活を送る。L.A滞在経験もあり、音楽好きの両親の影響で幼い頃から常に洋楽がある環境で過ごす。幼少期、ハワイで初めて行ったマイケル・ジャクソンのコンサートに感銘を受ける。そして、12才の時に聴いたというクリスティーナ・アギレラのアルバムに影響を受け、彼女のような“ソウル”を持ったシンガーになりたいとシンガーの夢を志すようになる。
高校3年生のときに地元のイベントでクリスティーナ・アギレラの曲をアカペラで歌い、それが現在のスタッフの目に留まり、大学進学で上京するとともに本格的にデビューの話が持ち上がる。
2007年5月30日、シングル「Again」でデビュー。
2007年11月14日、シングル「Say Good-bye」をリリース。
2008年5月7日、シングル「JUNGLE DANCE」をリリース。
2008年8月13日、シングル「If I'm not the one/SEXY SENORITA」をリリース。
2009年2月18日、シングル「Crazy For You」をリリース。