ORICON STYLE

2005年07月25日
プラネタリウム
BUMP OF CHICKEN
2005/07/21[シングル]
\1,050(税込)
トイズファクトリー
TFCC-89142
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――まず、今年に入ってからはどんな活動をされていたんですか。
【直井】 昨年末に幕張メッセでのワンマンが終わった後はメンバー各自、藤くんが曲を作ったり、他の3人は練習したりという感じでしたね。
【升】   うん。特に時間が空いたからといって何か特別なことをしたわけではなく、ツアーがあろうとなかろうと変わらずに練習はしていますしね。
【増川】 だから新しい曲に取り組んだのは幕張が終わってすぐって感じではなかったんですけど、あれは……4月くらい?
【藤原】 うん、そのくらいだね。

――曲はどんどん生まれていたんですか?
【藤原】 どんどんっていうか2〜3曲。まぁ、俺の中ではどんどんですよ(笑)。ツアーを年末ギリギリまでやっていたので、体力的にも精神的にもけっこう……出し尽くした状態だったんで。ツアーが終わるといつもそうなるんですけど、1ヶ月くらいはほんとに何もしなかったと思います。曲を書かなきゃとも思ってなかったし。だから「プラネタリウム」も(カップリングの)「銀河鉄道」も、書かなきゃと思って書いた曲じゃなくて、書けるタイミングで書けた曲だと思ってるんですけど。例えばくしゃみが出る時の、出ちゃいました、って感じのね(笑)。

――なるほど。凄く自然な流れだったんですね。
【藤原】 はい。完成して3人に聴いてもらったのは4月ぐらいだったと思います。

――「プラネタリウム」を初めて聴いた時の感想は?
【直井】 初めて聴かせてもらった時は、スタジオで俺らがリハーサルをしているところに藤くんがギターを持って現れて。
【藤原】 ああ〜、そんなことがあったなあ(笑)。
【直井】 そこでほんとにちょっとだけ弾き語ってくれたんですよ。それはもうワン・コーラスぐらいですけど、バンプ・オブ・チキンであることとか関係なく、藤原基央という一人の男が歌ってて。もう心から震えますよね。むちゃくちゃ高揚しました。最初に聴く時はいつもそうなんです、もうただ感動します。

――それは昔からずっと変わらずに?
【直井】 そうですね。「ガラスのブルース」の時から変わってないことだと思います。藤くんが今まで“バンドでやろうぜ”って作ってきた曲でボツになった曲って1曲もないですから。

――それって凄いことですよね。今作は凄く温かみがあるサウンドで、声も優しく響いてきますが。こういう曲調が自然と出てくるモードだったんですかね。
【藤原】 まず「プラネタリウム」を聴いた方が感じてくださる、サウンド面での新しさに関する種明かしをすると、ベーシック・ラインがアコギで作られていて、でもエレキ・ギターは入っていて。だけど歪みのギターが1本も入ってないっていうところなんですよね。「車輪の歌」とかにも近くて、そんなに新しいことはしてないと思うし、そういうモードだったとも思ってないんです。

――そうなんですね。
【藤原】 まあでも、自分らもびっくりしました(笑)。アコギやリズムからレコーディングしてて“あれ、もう隙間がねえや、これでいいな”ってなった時に、歪みのギターが入ってないことに後から気付いて。その程度ですね、俺らが自覚しているのは。

――メロディも繊細で、そして歌詞も味わい深いですね。「プラネタリウム」では《僕しか知らない》星が出てくるわけですが。その星はプラネタリウムの中に自分で穴を開けて作ったものですよね。
【藤原】 そうですね、ええ。

――その星を、どんな気持ちで見つめているんでしょうか。
【藤原】 色んな人がいると思うんです、空を見上げて浸ってしまう人とか、それを指差して誰かに語ってしまう人とか、中には名前なんて付けちゃって恥ずかしい気持ちになってる人もいると思う。まあ、いずれにせよ、それが(プラネタリウムで作った)偽物の星だということですね。

――でも偽物であれ、その星に対して希望のような何かを感じているわけですよね。
【藤原】 好きな人の名前を付けたのかもしれないし、聴く人によっては夢だの希望だの何だの、ご自由にどうぞっていう感じなんですけど。自分は将来、何々になりたいです、って短冊に書くような、それに近い作業なのかもしれないしね。

――そこで思い浮かべたものが、聴き手個人の一番欲しいものなのかもしれないですね。
【藤原】 はい。だから俺が喋ったことではなく、聴き手が感じたことが真実だと思います。

――うん、ほんとに聴き手と対話をする曲だと思います。



――ちなみに、今回のレコーディングは順調でしたか。
【直井】 煮詰まってるのか煮詰まってないのかすら、わからないバカヤローなんで!
【藤原】 だからそれは煮詰まってたんだろ(笑)!
【直井】 そうそう(笑)。周りに言われないと気づかない。

――(笑)。でも今作を聴くとデビュー当時のギター・ロック感からはかけ離れた、バンドとしての大きな成長を感じましたね。
【藤原】 それはもう、親戚のおばちゃんに“あんた背が伸びたわねえ”って言われて“そうかなあ”って言うのと同じですよ。

――あははは、同じですか(笑)!
【藤原】 俺たちギター・バンドですって言ったことも無いし、そういうつもりも無かったですし。でも、あると思います、おっしゃっていただいたような成長なり何なりっていうのは。何が必要で何が必要じゃないかっていうのもレコーディングの早い段階でわかるようになってきましたからね。

――頼もしいですね。夏フェスもこれから控えてますが、今回の新曲は聴けそうですか?
【藤原】 どうでしょう(笑)? レコーディングのアレンジとライヴのアレンジは別ですから、これからの作業になりますが、やりたい気持ちは凄くあります!

――みなさんの体力的には万全ですか?
【藤原】 毎年夏になると蕎麦しか食わない増川が米を食ってるので、大丈夫だと思います(笑)。
【増川】 そうだね、たまにですけど米を食べてますよ(笑)。フェスでは、それぞれの場所でその時にしか出来ない演奏がやれたらいいなと思います!

(文:上野三樹)

前回の特集:BUMP OF CHICKEN 『ヒット作を多数収録したニューアルバムのPVを大公開!!』(2004/08/25)