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フェスの新たなかたち〜レベール主催イベントがもたらす業界の活性化
フェスの新たなかたち〜レベール主催イベントがもたらす業界の活性化
『a-nation』を筆頭にレーベル主催フェスが急増
こうした流れをひと足早く作ったのは、エイベックスが開催する『a-nation』だ。2002年からツアー形式で開催、2007年からは他のレコード会社に所属するアーティストも多数出演するようになった。そして2012年からは、『a-nation music week』と題して、東京・渋谷一帯の会場で1週間にわたって開催し、音楽だけでなくファッションやアニメなど様々なカルチャーと融合した、エンタテインメントイベントとして認知されている。
アイドルがお手本……特定ユーザーへの新たなアピールも
こうした流れには、CDの売れ行き不調と、音楽番組や雑誌などプロモーションメディアの減少が背景にある。フェスやイベントを開催することで、CDやグッズを直接的に販売する機会を得ると同時に、新人をお披露目する好機にもなる。また、自社の特性をブランディングすることで、そのジャンルが好きなファンに向けて、ピンポイントでアピールすることが可能となる。こうした活動は、アイドルが握手会や予約会などのような草の根的な活動によって、知名度を徐々に上げていった手法とも重なり、その成功例を見習ってのこととも言えるだろう。もはやレコード会社は、CDを作って売るだけの時代ではない。今後はこういったフェス&イベントの開催に止まらず、ソニーがライブハウスのZeppを運営するようにレーベル各社がライブハウスを持ったり、各社が経営するCDショップが各地にオープンしたりということにも発展していきそうだ。
(文:榑林史章)
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