4人組ロックバンド、a flood of circleが11月9日、東京・KABUKICHO TOWER STAGEでフリーライブ『“a flood of circle I'M FREE 2025 LIVE AT 新宿歌舞伎町野外音楽堂”』を開催。ライブのなかで、結成20周年を迎える来年2026年5月6日に初の日本武道館公演を行うことを発表した。
11月9日午後5時の新宿の気温は12℃。12月上旬並みの気温しかなく、歌舞伎町には冷たい雨が降っていた。クラウドファンディングで約2700万円を集めるほどの注目を集めたフリーライブだが、天候的にはやや悪条件。しかし今のa flood of circleにはアゲインストな状況を吹き飛ばすパワーと勢いがある。
5時過ぎ、メンバーの佐々木亮介(Vo, Gt)、渡邊一丘(Dr)、HISAYO(Ba)、アオキテツ(Gt)がステージへ。レインコートを着込んだ約3000人のオーディエンスが一斉に歓声と拳を挙げ、歌舞伎町が白い吐息で包まれる。白い革ジャンを着た佐々木が「おはようございます! a flood of circleです」とあいさつ、ギターを鳴らしながら歌いはじめ、1曲目の「伝説の夜を君と」へ。さらに「Dancing Zombiez」「The Beautiful Monkeys」とライブアンセムを続け、「新宿ベイベー!」というシャウトとともに観客のテンションを引き上げる。歪んだベースのリフから始まった「DEKOTORA」では佐々木が観客のエリアに降り、新近距離でオーディエンスを煽る。雨は降ったりやんだりだが、ライブの高揚感は曲を重ねるごとに上がっていく。たまたま居合わせた外国人のツーリストがスマホで撮影をはじめ、警備員がそれを止める。すべての光景が映画のようだ。
「新宿から始まったa flood of circle、来年で20年です。まだ見てる、まだ目を開けて夢を見てる。あとちょっと困らせたい。よかったら一緒に歌って」という言葉に導かれた「Honey Moon Song」では美しく、力強いシンガロングが発生。20年という時間のなかで培われた、バンドとオーディエンスの確かなつながりを実感することができた。新曲「KILLER KILLER」もこの日のハイライトの一つ。音源はメンバーが録音した音を佐々木がエディットしまくるという手法で制作されたのだが、ライブでは鋭くて創造的なロックナンバーとしての機能をしっかりと提示。今後のライブでも高い頻度で登場しそうだ。
「黒歴史しかない。恥をだきしめろ。ダメなら逃げろ。俺達とあなたたちに捧げます」というMCから「New Tribe」「シーガル」とアッパーチューンが連なり、ライブのテンションは一気にピークへと達した。
11月12日にニューアルバム『夜空に架かる虹』を改めて告知した佐々木は、ブルージーなフレーズを響かせ、「ゴールド・ディガーズ」へとつなげる。ホリエアツシ(ストレイテナー)のプロデュースによるこの曲には“武道館 取んだ3年後”という歌詞があるのだが、この日は「武道館、もう取っちゃった」と歌い、会場から大きな歓声が巻き起こった。そして「今日はこれを歌いに来た」という決意を示し、ニューアルバムのタイトル曲「夜空に架かる虹」へ。エンディングで人差し指を口に当てる佐々木。少し静かになった歌舞伎町に向けて放たれたのは“5月6日 武道館/目を開けて夢を見ている”というフレーズ。「待ってたよ!」「おめでとう!」と祝福が響き渡るなか、ビジョンに「a flood of circle 20周年記念公演 LIVE AT 日本武道館」という文字が映し出された。
“俺の夢を叶えるやつは俺しかない、おまえの夢を叶えるやつはおまえしかない、俺らの夢を叶えるのは俺らしかない”という歌い出しから始まったのは、最後の曲となる「月夜の道を俺が行く」。拳を突き上げ、全身で歌うオーディエンスの熱気を受け取りながら、すべての音、すべての言葉にさらなる思いを込めて返すa flood of circle。ロックバンドの理想と称すべき状況を歌舞伎町に生み出し、記念すべきフリーライブはエンディングを迎えた。
a flood of circleは決して順風満帆に進んできたバンドではない。2009年のメジャーデビュー直後にオリジナルメンバーのギタリストが脱退。その後もメンバーチェンジを経験し、現在のラインナップになったのは2016年。さらに地道なライブ活動を継続し、昨年には日比谷野外音楽堂公演をソールドアウトさせるなど、徐々にバンドとしての力を付けてきた。
ロックバンドとしての矜持を貫き、結成20周年のタイミングで初の武道館公演を掴んだ4人。2026年5月6日(水・祝)に行われる『a flood of circle 20周年記念公演 LIVE AT 日本武道館』はバンドとファンにとってはもちろん、すべてのロックファンにとっての夢の実現。そこで4人がどんな音を響かせ、どんな光景を見せてくれるのか、今から楽しみでしょうがない。
文:森朋之
写真:新保勇樹
11月9日午後5時の新宿の気温は12℃。12月上旬並みの気温しかなく、歌舞伎町には冷たい雨が降っていた。クラウドファンディングで約2700万円を集めるほどの注目を集めたフリーライブだが、天候的にはやや悪条件。しかし今のa flood of circleにはアゲインストな状況を吹き飛ばすパワーと勢いがある。
「新宿から始まったa flood of circle、来年で20年です。まだ見てる、まだ目を開けて夢を見てる。あとちょっと困らせたい。よかったら一緒に歌って」という言葉に導かれた「Honey Moon Song」では美しく、力強いシンガロングが発生。20年という時間のなかで培われた、バンドとオーディエンスの確かなつながりを実感することができた。新曲「KILLER KILLER」もこの日のハイライトの一つ。音源はメンバーが録音した音を佐々木がエディットしまくるという手法で制作されたのだが、ライブでは鋭くて創造的なロックナンバーとしての機能をしっかりと提示。今後のライブでも高い頻度で登場しそうだ。
「黒歴史しかない。恥をだきしめろ。ダメなら逃げろ。俺達とあなたたちに捧げます」というMCから「New Tribe」「シーガル」とアッパーチューンが連なり、ライブのテンションは一気にピークへと達した。
11月12日にニューアルバム『夜空に架かる虹』を改めて告知した佐々木は、ブルージーなフレーズを響かせ、「ゴールド・ディガーズ」へとつなげる。ホリエアツシ(ストレイテナー)のプロデュースによるこの曲には“武道館 取んだ3年後”という歌詞があるのだが、この日は「武道館、もう取っちゃった」と歌い、会場から大きな歓声が巻き起こった。そして「今日はこれを歌いに来た」という決意を示し、ニューアルバムのタイトル曲「夜空に架かる虹」へ。エンディングで人差し指を口に当てる佐々木。少し静かになった歌舞伎町に向けて放たれたのは“5月6日 武道館/目を開けて夢を見ている”というフレーズ。「待ってたよ!」「おめでとう!」と祝福が響き渡るなか、ビジョンに「a flood of circle 20周年記念公演 LIVE AT 日本武道館」という文字が映し出された。
“俺の夢を叶えるやつは俺しかない、おまえの夢を叶えるやつはおまえしかない、俺らの夢を叶えるのは俺らしかない”という歌い出しから始まったのは、最後の曲となる「月夜の道を俺が行く」。拳を突き上げ、全身で歌うオーディエンスの熱気を受け取りながら、すべての音、すべての言葉にさらなる思いを込めて返すa flood of circle。ロックバンドの理想と称すべき状況を歌舞伎町に生み出し、記念すべきフリーライブはエンディングを迎えた。
a flood of circleは決して順風満帆に進んできたバンドではない。2009年のメジャーデビュー直後にオリジナルメンバーのギタリストが脱退。その後もメンバーチェンジを経験し、現在のラインナップになったのは2016年。さらに地道なライブ活動を継続し、昨年には日比谷野外音楽堂公演をソールドアウトさせるなど、徐々にバンドとしての力を付けてきた。
ロックバンドとしての矜持を貫き、結成20周年のタイミングで初の武道館公演を掴んだ4人。2026年5月6日(水・祝)に行われる『a flood of circle 20周年記念公演 LIVE AT 日本武道館』はバンドとファンにとってはもちろん、すべてのロックファンにとっての夢の実現。そこで4人がどんな音を響かせ、どんな光景を見せてくれるのか、今から楽しみでしょうがない。
文:森朋之
写真:新保勇樹
2025/11/12


