シンガー・ソングライターの中田裕二が24日、東京・EX THEATER ROPPONGIで全国ツアー『TOUR23 “MOONAGE SYNDROME”』の最終公演を行い、最新アルバム『MOONAGE SYNDROME』(4月26日発売)の収録曲を中心とした全19曲で、全国7公演のツアーを締めくくった。
暗転後にステージがブルーの照明で彩られると、客席からは自然と拍手が起こり、バンドメンバーを迎え入れる。SEが鳴り止むと同時に登場した中田は、愛機・Gibson SGを手に取りながら「ようこそ!」と叫び、「ハグレモノ」でライブの開幕を知らせた。
2曲目「真空」からはハンドマイクスタイルへとコンバート。物理的にもより自由になったことで、ステージの最前面でファンとの距離を縮めていく。MCでも「ついにこの日がやってきたよ。声をくれ、浴びせてくれ、ぶっかけてくれ」と交流しながら、「4年ぶりのフルバンドツアーでございまして、各地7ヶ所を廻り、東京・六本木にやってまいりました」と笑顔を見せた。
続けて「この邦楽史上に残る名盤『MOONAGE』。“月の世代”の代弁者として、きょうは大いに歌おうと思います。よろしくお願いします」と呼びかけ、アコギとロックオルガンの音色が印象的な「ふしあな」を披露。中田はゆったりとステージ上を練り歩きながら、やや重心を落とした声色や絶妙なフェイクで“歌の色気”を際立たせた後、キメで会場のグルーヴを高めた「テンション」、タクトを振るうような仕草でバンドを牽引した「SEESAW」をじっくりと届けていった。
この日2度目のMCでは、「裕二ー!」という呼びかけに応えたり、観客からの拍手が徐々に大きくなる様子に無邪気な笑顔を見せたりと、直接的なコミュニケーションも楽しみつつ、「あと20本くらいやりたい…けど、できません。人生辛いです。泣きそうです(笑)」と惜しんだ。
「ゆったりと大人の会話を楽しんでいるような感じがして非常にいいですね」と充実した表情を見せ、「ここからは『MOONAGE』のゆったりとしたナンバーが続きます」と着席を促し、翳りを持った歌声で魅せる「罪人たち」や、クラシカルなアプローチも感じさせる「蒼ざめた光」といったバラードセクションへ。伸びやかな歌声とスポットライトで賛美歌のような雰囲気も漂わせた「ビルディング」を経て、「尽きせぬ炎」から再びファンも自然と起立し、「解けない謎」や「DOUBLE STANDARD」で作り出された心地好いグルーヴに身体を身を委ねていった。
■ファンの心情に寄り添ったツアー最終公演 アンコール後に歓喜のサプライズ
ライブが終盤に差しかかる頃、中田は「味わっていますか?」と語りかけ、「僕ももう42歳で、立派な中年になります。でも、それを活かした何かをやりたい」と現在の心境を吐露。「20代、30代といろいろやってきましたけど、最近何かといろいろなことが楽しく感じられるようになったので、やっぱり40歳を超えてからだなと。生きているなと思います」「幸せの判断は自分次第なので、自分が納得できれば別にどんなぜいたくをしなくても…」と語り、ファンの胸を打つ。そんな感動的なシーンを、「関係ないね(笑)」と柴田恭兵のモノマネで締めてしまうところも“40代の中田裕二”らしい。
そして「自分次第です。自分自身を許して、自分自身に返りましょう」と呼びかけ、会場の空気を爽やかにテンポアップさせる「BACK TO MYSELF」から後半戦へと突入。シタールサウンドが異国感を漂わせる「ベール」、ワウカッティングで踊らせる「STONEFLOWER」「UNDO」、ややオフマイク気味でかつ絶妙な“かすれ”も採り入れた歌唱で魅了した「誘惑」と怒とうの展開を見せた。
本編最後には「いいライブができたと思っております。みなさまのおかげです。ありがとう」と改めて感謝を伝えた中田。「本当にいい曲ぞろいのアルバムを発表できて、みなさんのもとに届いて、それがうれしくて。マスク越しに発せられる笑顔や喜びを浴びながら、いいツアーができたなと思っております」と振り返った。
続けて「このアルバムは、人生を生きていく中での苦しみや悲しみ、もちろん先ほど話したように、大人になったからこそ喜べることもたくさん増えていく…そういう思いに寄り添いたいなと思って作りました。なかなか大変な作業ではありましたけど、苦しんだ分、やっぱり喜びはありますね。それを実感したツアーでした」と誇り、「みなさんに向けた曲」という言葉とともに「存在」を届けた。
鳴り止まない拍手に応えて再びステージに登場した中田は、着席を促してグッズ紹介からスタート。1品紹介し終えるごとに“効果音”を奏でるバンドメンバーが徐々に増えていったことからも、ツアーの充実度やバンドとしての練度を伺い知ることができたが、その後「ただひとつの太陽」を中田が自ら撮影OKにした事実こそ、バンドが最高の状態でツアーファイナルを迎えたことの何よりの証明になっていた。
メンバー紹介を挟んだ後のラストナンバー「THE OPERATION」では、「歌って!」という呼びかけに応えて合唱も起こり、会場全体でアンサンブルとグルーヴを創出。そして中田は、「楽しかったかい? ありがとうございました!」と笑顔で叫び、ライブの幕を下ろした…かに思えたが、中田が去った後のステージに突如として映像が映し出された。
そこには「椿屋四重奏二十周年」の文字。鳴り響いたのは、「群青」「紫陽花」「螺旋階段」「シンデレラ」「いばらのみち」「不時着」「恋わずらい」のフレーズたち。そして伝えられたのは、中田が2000年に結成し、2011年に解散したロックバンド・椿屋四重奏のデビュー作『椿屋四重奏』から今年で20年を迎えることを記念して実施される、今夏限定のライブ活動。このサプライズに、会場は万雷の拍手と悲鳴にも似た歓声で包まれた。
■『TOUR23 “MOONAGE SYNDROME”』EX THEATER ROPPONGIセットリスト
01. ハグレモノ
02. 真空
03. ふしあな
04. テンション
05. SEESAW
06. 罪人たち
07. 蒼ざめた光
08. ビルディング
09. 尽きせぬ炎
10. 解けない謎
11. DOUBLE STANDARD
12. BACK TO MYSELF
13. ベール
14. STONEFLOWER
15. UNDO
16. 誘惑
17. 存在
18. ただひとつの太陽
19. THE OPERATION
暗転後にステージがブルーの照明で彩られると、客席からは自然と拍手が起こり、バンドメンバーを迎え入れる。SEが鳴り止むと同時に登場した中田は、愛機・Gibson SGを手に取りながら「ようこそ!」と叫び、「ハグレモノ」でライブの開幕を知らせた。
2曲目「真空」からはハンドマイクスタイルへとコンバート。物理的にもより自由になったことで、ステージの最前面でファンとの距離を縮めていく。MCでも「ついにこの日がやってきたよ。声をくれ、浴びせてくれ、ぶっかけてくれ」と交流しながら、「4年ぶりのフルバンドツアーでございまして、各地7ヶ所を廻り、東京・六本木にやってまいりました」と笑顔を見せた。
続けて「この邦楽史上に残る名盤『MOONAGE』。“月の世代”の代弁者として、きょうは大いに歌おうと思います。よろしくお願いします」と呼びかけ、アコギとロックオルガンの音色が印象的な「ふしあな」を披露。中田はゆったりとステージ上を練り歩きながら、やや重心を落とした声色や絶妙なフェイクで“歌の色気”を際立たせた後、キメで会場のグルーヴを高めた「テンション」、タクトを振るうような仕草でバンドを牽引した「SEESAW」をじっくりと届けていった。
「ゆったりと大人の会話を楽しんでいるような感じがして非常にいいですね」と充実した表情を見せ、「ここからは『MOONAGE』のゆったりとしたナンバーが続きます」と着席を促し、翳りを持った歌声で魅せる「罪人たち」や、クラシカルなアプローチも感じさせる「蒼ざめた光」といったバラードセクションへ。伸びやかな歌声とスポットライトで賛美歌のような雰囲気も漂わせた「ビルディング」を経て、「尽きせぬ炎」から再びファンも自然と起立し、「解けない謎」や「DOUBLE STANDARD」で作り出された心地好いグルーヴに身体を身を委ねていった。
■ファンの心情に寄り添ったツアー最終公演 アンコール後に歓喜のサプライズ
ライブが終盤に差しかかる頃、中田は「味わっていますか?」と語りかけ、「僕ももう42歳で、立派な中年になります。でも、それを活かした何かをやりたい」と現在の心境を吐露。「20代、30代といろいろやってきましたけど、最近何かといろいろなことが楽しく感じられるようになったので、やっぱり40歳を超えてからだなと。生きているなと思います」「幸せの判断は自分次第なので、自分が納得できれば別にどんなぜいたくをしなくても…」と語り、ファンの胸を打つ。そんな感動的なシーンを、「関係ないね(笑)」と柴田恭兵のモノマネで締めてしまうところも“40代の中田裕二”らしい。
そして「自分次第です。自分自身を許して、自分自身に返りましょう」と呼びかけ、会場の空気を爽やかにテンポアップさせる「BACK TO MYSELF」から後半戦へと突入。シタールサウンドが異国感を漂わせる「ベール」、ワウカッティングで踊らせる「STONEFLOWER」「UNDO」、ややオフマイク気味でかつ絶妙な“かすれ”も採り入れた歌唱で魅了した「誘惑」と怒とうの展開を見せた。
本編最後には「いいライブができたと思っております。みなさまのおかげです。ありがとう」と改めて感謝を伝えた中田。「本当にいい曲ぞろいのアルバムを発表できて、みなさんのもとに届いて、それがうれしくて。マスク越しに発せられる笑顔や喜びを浴びながら、いいツアーができたなと思っております」と振り返った。
続けて「このアルバムは、人生を生きていく中での苦しみや悲しみ、もちろん先ほど話したように、大人になったからこそ喜べることもたくさん増えていく…そういう思いに寄り添いたいなと思って作りました。なかなか大変な作業ではありましたけど、苦しんだ分、やっぱり喜びはありますね。それを実感したツアーでした」と誇り、「みなさんに向けた曲」という言葉とともに「存在」を届けた。
鳴り止まない拍手に応えて再びステージに登場した中田は、着席を促してグッズ紹介からスタート。1品紹介し終えるごとに“効果音”を奏でるバンドメンバーが徐々に増えていったことからも、ツアーの充実度やバンドとしての練度を伺い知ることができたが、その後「ただひとつの太陽」を中田が自ら撮影OKにした事実こそ、バンドが最高の状態でツアーファイナルを迎えたことの何よりの証明になっていた。
メンバー紹介を挟んだ後のラストナンバー「THE OPERATION」では、「歌って!」という呼びかけに応えて合唱も起こり、会場全体でアンサンブルとグルーヴを創出。そして中田は、「楽しかったかい? ありがとうございました!」と笑顔で叫び、ライブの幕を下ろした…かに思えたが、中田が去った後のステージに突如として映像が映し出された。
そこには「椿屋四重奏二十周年」の文字。鳴り響いたのは、「群青」「紫陽花」「螺旋階段」「シンデレラ」「いばらのみち」「不時着」「恋わずらい」のフレーズたち。そして伝えられたのは、中田が2000年に結成し、2011年に解散したロックバンド・椿屋四重奏のデビュー作『椿屋四重奏』から今年で20年を迎えることを記念して実施される、今夏限定のライブ活動。このサプライズに、会場は万雷の拍手と悲鳴にも似た歓声で包まれた。
■『TOUR23 “MOONAGE SYNDROME”』EX THEATER ROPPONGIセットリスト
01. ハグレモノ
02. 真空
03. ふしあな
04. テンション
05. SEESAW
06. 罪人たち
07. 蒼ざめた光
08. ビルディング
09. 尽きせぬ炎
10. 解けない謎
11. DOUBLE STANDARD
12. BACK TO MYSELF
13. ベール
14. STONEFLOWER
15. UNDO
16. 誘惑
17. 存在
18. ただひとつの太陽
19. THE OPERATION
2023/07/07



