聞く人の胸を打つ歌で55年“歌手”として活動を続けてきた和田アキ子(73)。「和製R&Bの女王」としてのステージ上の姿とは対照的に、舞台に上がる直前は緊張しているというエピソードをよく聞く。この日の取材会でも「歌だけはすごく緊張します」と語っていたのだが、一体なぜだろう。その答えを探ってみた。
1968年10月25日「星空の孤独」でデビューし、70年「笑って許して」でNHK紅白歌合戦に初出場。72年「あの鐘を鳴らすのはあなた」で日本レコード大賞最優秀歌唱賞を受賞するなど、着実にキャリアを積み重ねてきた。本人としても、ここまで歌を続けてこれるとは、デビュー当時は思ってなかった。「55年歌うなんて…。それは“周年”の度に思います。こうやって、取材をしてもらっている今現在も『よくやっているな』って感じています」。
力強い歌を届けるには、体のメンテナンスも必要不可欠。左の股関節を痛め、右ひざにも水が溜まり「立っているのもつらい」という状況ながら、「あなたに逢えてよかった」という想いを届けるため、10月18日の東京・渋谷のNHKホールを皮切りに、11月28日に広島・広島文化学園HBGホール、12月2日には愛知・日本特殊陶業市民会館フォレストホールにて、デビュー55周年スペシャルライブ「AKIKO WADA LAST HALL TOUR」を敢行する。
「『今あなたにうたいたい』という、ホールでしか歌わない歌があるんです。そこでしか響かないっていうか。体力的な事を考えたときに、今年ホールツアーをやっておかないと、と思いました。60周を迎えた時の事を考えて、自問自答しました。『アコ歌えるかお前?』『無理やな』となって。そうしたら、全部、たとえもっと(体の状態が)悪くなったとしても全部出し切って、かっこいい和田アキ子で締(し)めたいと決めました。だから、ラストホールツアーって言っていますけど、うまくいけば60周年もやるかもしれない(笑)」
「YONA YONA DANCE」はSNSでも話題を呼ぶなど、若い世代からも注目が集まっているが、当の本人は「嫌いか好きかは別として、私けっこう知名度は高いんですよ」と笑顔を見せる。そして、この言葉に続く形で冒頭の“緊張”への答えがあった。「誰かのおかげで生かされている。私は歌手を生業としているから、もっとちゃんと歌わないといけないなということはいつも思っています。だから、歌だけはすごく緊張します。歌手・和田アキ子を認めてくれている人がいるということは、私はそれに応えないといけない。何があっても歌手っていう部分でね。コンサートとかは、みなさんわざわざ日にちを空けて会場まで来てくれるわけですから、これは来てよかったと思ってもらわないと、プロとしてダメだなと考えています」。
「歌は世につれ世は歌につれ」という名文句があるように、和田もその時々にあわせてチャレンジを積極的に行っている。その一方で、これまで歌ってきた名曲も歌い継がれている。「この間、なにげに車からちょっと降りて原宿を歩いていたら、『あの頃は?』って言われるから『ハッ!』って返すしかないじゃない(笑)?それで『本物だ!』って言ってくれたりするんだけど、こうやって昔の歌が時代をこえて、みなさんの記憶に残ってくださっているのかなということはありがたいことです。私の代表作でもある『あの鐘を鳴らすのはあなた』も、どの時代にも合う曲だと思うんです」。
さらに、デビューからずっと自分のことをおいかけてくれているファン、通称「あの子たち」の存在も、和田にとって大きな原動力だ。「55年やっていると一緒に成長していて、あの子たちは、もうすべてを知ってくれているわけですよね。ニューヨークのアポロシアターも来てくれたし、国内でやる時も北海道から九州まで来てくれて…。だから、私はあの子たちが元気なうちは、ちゃんと歌って聞かせてあげたい。私と一緒に生きてきて、私が元気の源だと言ってくれていますから。今、構成をいろいろと考えているのですが、いろいろと思いをめぐらせていると、あっという間に時間が過ぎますね。音楽って音で楽しいと書きますが、まさに楽しい最中です」。“歌手”和田アキ子は、今青春真っ只中だ。
【和田アキ子】
1968年10月25日「星空の孤独」でデビュー、和製R&Bの女王と称される。70年「笑って許して」で、NHK紅白歌合戦に初出場。72年「あの鐘を鳴らすのはあなた」で日本レコード大賞最優秀歌唱賞を受賞する。
2008年、デビュー40周年では、ブラック・ミュージックの殿堂ニューヨーク「アポロシアター」にて海外公演を成功させる。15年、ソウル・アルバム『WADASOUL』をユニバーサルミュージックよりリリース。デビュー50周年を記念して、18年1月に『WADASOUL COVERS 〜Award Songs Collection』をリリースした。
18年9月にアニバーサリーイヤーを締めくくる『アッコがおまかせ 〜和田アキ子50周年記念トリビュート・アルバム〜』をリリース。21年9月2日にリリースした「YONA YONA DANCE」は、TikTokアプリ内総再生数は5億再生、YouTubeは2000万再生を突破し、若者を中心に大ヒットしている。
1968年10月25日「星空の孤独」でデビューし、70年「笑って許して」でNHK紅白歌合戦に初出場。72年「あの鐘を鳴らすのはあなた」で日本レコード大賞最優秀歌唱賞を受賞するなど、着実にキャリアを積み重ねてきた。本人としても、ここまで歌を続けてこれるとは、デビュー当時は思ってなかった。「55年歌うなんて…。それは“周年”の度に思います。こうやって、取材をしてもらっている今現在も『よくやっているな』って感じています」。
力強い歌を届けるには、体のメンテナンスも必要不可欠。左の股関節を痛め、右ひざにも水が溜まり「立っているのもつらい」という状況ながら、「あなたに逢えてよかった」という想いを届けるため、10月18日の東京・渋谷のNHKホールを皮切りに、11月28日に広島・広島文化学園HBGホール、12月2日には愛知・日本特殊陶業市民会館フォレストホールにて、デビュー55周年スペシャルライブ「AKIKO WADA LAST HALL TOUR」を敢行する。
「『今あなたにうたいたい』という、ホールでしか歌わない歌があるんです。そこでしか響かないっていうか。体力的な事を考えたときに、今年ホールツアーをやっておかないと、と思いました。60周を迎えた時の事を考えて、自問自答しました。『アコ歌えるかお前?』『無理やな』となって。そうしたら、全部、たとえもっと(体の状態が)悪くなったとしても全部出し切って、かっこいい和田アキ子で締(し)めたいと決めました。だから、ラストホールツアーって言っていますけど、うまくいけば60周年もやるかもしれない(笑)」
「歌は世につれ世は歌につれ」という名文句があるように、和田もその時々にあわせてチャレンジを積極的に行っている。その一方で、これまで歌ってきた名曲も歌い継がれている。「この間、なにげに車からちょっと降りて原宿を歩いていたら、『あの頃は?』って言われるから『ハッ!』って返すしかないじゃない(笑)?それで『本物だ!』って言ってくれたりするんだけど、こうやって昔の歌が時代をこえて、みなさんの記憶に残ってくださっているのかなということはありがたいことです。私の代表作でもある『あの鐘を鳴らすのはあなた』も、どの時代にも合う曲だと思うんです」。
さらに、デビューからずっと自分のことをおいかけてくれているファン、通称「あの子たち」の存在も、和田にとって大きな原動力だ。「55年やっていると一緒に成長していて、あの子たちは、もうすべてを知ってくれているわけですよね。ニューヨークのアポロシアターも来てくれたし、国内でやる時も北海道から九州まで来てくれて…。だから、私はあの子たちが元気なうちは、ちゃんと歌って聞かせてあげたい。私と一緒に生きてきて、私が元気の源だと言ってくれていますから。今、構成をいろいろと考えているのですが、いろいろと思いをめぐらせていると、あっという間に時間が過ぎますね。音楽って音で楽しいと書きますが、まさに楽しい最中です」。“歌手”和田アキ子は、今青春真っ只中だ。
【和田アキ子】
1968年10月25日「星空の孤独」でデビュー、和製R&Bの女王と称される。70年「笑って許して」で、NHK紅白歌合戦に初出場。72年「あの鐘を鳴らすのはあなた」で日本レコード大賞最優秀歌唱賞を受賞する。
2008年、デビュー40周年では、ブラック・ミュージックの殿堂ニューヨーク「アポロシアター」にて海外公演を成功させる。15年、ソウル・アルバム『WADASOUL』をユニバーサルミュージックよりリリース。デビュー50周年を記念して、18年1月に『WADASOUL COVERS 〜Award Songs Collection』をリリースした。
18年9月にアニバーサリーイヤーを締めくくる『アッコがおまかせ 〜和田アキ子50周年記念トリビュート・アルバム〜』をリリース。21年9月2日にリリースした「YONA YONA DANCE」は、TikTokアプリ内総再生数は5億再生、YouTubeは2000万再生を突破し、若者を中心に大ヒットしている。
2023/09/06





