米音楽界最高峰の祭典『第65回グラミー賞』授賞式(ロサンゼルス、クリプトドットコム・アリーナ)が5日(日本時間6日)に行われ、最多9部門にノミネートされていたビヨンセが4部門で受賞し、通算32冠を獲得。指揮者ゲオルク・ショルティの通算31冠を上回り、歴代最多記録を樹立した。
主要4部門のうち、「年間最優秀レコード」は、リゾが「About Damn Time」で受賞。スピーチではビヨンセに向け、「ビヨンセにも感謝します。学校をさぼってあなたのライブを見に行きました。涙で前が見えません。あなたは人生を変えてくれました。私がどう感じればいいかということを、音楽を通して教えてくれました。あなたこそがアーティストです」と涙まじり感謝を口にし、ビヨンセも笑顔で拍手を贈った。
6部門にノミネートされていたハリー・スタイルズは、ソロ3rdアルバム『Harry’s House』が「年間最優秀アルバム」と「最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム」の2冠に輝いた。タイトルは、細野晴臣の名盤『HOSONO HOUSE』(1973年)が由来としている。
英人気グループ、ワン・ダイレクション(活動休止中)のメンバーでもあり、アメリカでもイギリスでも大成功を収めたハリーは「今は圧倒されてる感じかな。グラミー賞にノミネートされて、この賞を受賞して、本当にナイスだよ。僕のアルバムがアメリカでも評価されて、本当に感謝してる。僕たち(ハリーの共作者/共同プロデューサー2人)がスタジオに入るときは、僕たちが作りたいものを作ろうとしてる。だから、そのやり方が正しかったんだって感じられるのは、うれしいね。僕と一緒にこのアルバムを作ってくれた人たちを心から誇りに思う」とコメントした。
「年間最優秀楽曲」に輝いたのは、73歳のギタリスト/歌手ボニー・レイットの「Just Like That」。このほかにも、「最優秀アメリカーナ・パフォーマンス」「最優秀アメリカン・ルーツ・ソング」「最優秀アメリカーナ・アルバム」と、ノミネートされていた4部門すべて受賞した。
「年間最優秀楽曲」にノミネートされたアーティストの中で一番好きなアーティストを聞かれたレイットは「一番好きな人は選べないわ。もう本当にびっくりしましたよ。皆さん、本当に才能があって、セールスもビッグで、チャートの1位になるようなヒット曲の人たちだもの。それに比べたら私のアルバムは小さなもので、本当にノミネートされただけでうれしかったから、本当に驚いてるし、誇りに思う」とコメント。中でも「アデルのボーカルは私の心を砕く力があるし、全員の曲が好き。リゾも好きよ!」と話した。
「最優秀新人賞」は23歳のジャズ歌手サマラ・ジョイが受賞。「最優秀ジャズ・ヴォーカル・アルバム」にも輝き、ノミネートされていた2部門をともに手にした。「ビヨンセやリゾは私に大きな影響を与えた人たちで、そんな人たちに囲まれて受賞ができて、本当にうれしいです」と喜び、黒人女性として、この賞を受賞した私を見て、私のいとこや親戚の子どもたちが、自分たちも夢を叶えられるんだって思ってもらえたらと思います」とコメントした。
日本人では、作編曲家でインストゥルメンタルアーティストとして活躍する宅見将典が、昨年9月に「Masa Takumi」名義でリリースした『Sakura』が「最優秀グローバル・ミュージック・アルバム」を受賞した。日本の伝統楽器とアメリカのサウンドを融合させ、新たな音楽の世界を切り開いた。2018年に亡くなった西城秀樹さんのおいにあたり、日本ではEXILEやDA PUMPなど数多くの作編曲を手がけている。
宅見は「日本の音楽業界に育てていただきました。そしてその後、アメリカの音楽業界が僕を歓迎してくれたんです。ですから、日本の音楽業界とアメリカの音楽業界の両方にお礼を述べたいです。本当にありがとうございます」と感謝した。
また、長崎県出身のドラマー/パーカッショニストの小川慶太は、インストゥルメンタルバンド、スナーキー・パピーのパーカッションを担当した『Empire Central』で、「最優秀コンテンポラリー・インストゥルメンタル・アルバム」を受賞した。2017年、2021年に次ぐ、3度目の受賞となった。
■主要4部門ノミネート&受賞者一覧(★=受賞者)
▼「年間最優秀レコード」
Don't Shut Me Down/アバ
Easy On Me/アデル
BREAK MY SOUL/ビヨンセ
Good Morning Gorgeous/メアリー・J. ブライジ
You And Me On The Rock/ブランディ・カーライル Featuring ルーシャス
Woman/ドージャ・キャット
Bad Habit/スティーヴ・レイシー
The Heart Part 5/ケンドリック・ラマー
About Damn Time/リゾ ★
As It Was/ハリー・スタイルズ
▼「年間最優秀アルバム」
Voyage/アバ
30/アデル
Un Verano Sin Ti /バッド・バニー
RENAISSANCE/ビヨンセ
Good Morning Gorgeous(Deluxe)/メアリー・J. ブライジ
In These Silent Days/ブランディ・カーライル
Music Of The Spheres/コールドプレイ
Mr. Morale & The Big Steppers/ケンドリック・ラマー
Special/リゾ
Harry’s House/ハリー・スタイルズ ★
▼「年間最優秀楽曲」
abcdefu/ゲイル
About Damn Time/リゾ
All Too Well(10 Minute Version)/テイラー・スウィフト
As It Was/ハリー・スタイルズ
Bad Habit/スティーヴ・レイシー
BREAK MY SOUL/ビヨンセ
Easy On Me/アデル
GOD DID/DJ キャレド
The Heart Part 5/ケンドリック・ラマー
Just Like That/ボニー・レイット ★
▼「最優秀新人賞」
アニッタ
オマー・アポロ
ドミ&JD・ベック
ムニ・ロング
サマラ・ジョイ ★
ラトー
マネスキン
トベ・ンウィーグウェ
モリー・タトル
ウェット・レッグ
主要4部門のうち、「年間最優秀レコード」は、リゾが「About Damn Time」で受賞。スピーチではビヨンセに向け、「ビヨンセにも感謝します。学校をさぼってあなたのライブを見に行きました。涙で前が見えません。あなたは人生を変えてくれました。私がどう感じればいいかということを、音楽を通して教えてくれました。あなたこそがアーティストです」と涙まじり感謝を口にし、ビヨンセも笑顔で拍手を贈った。
6部門にノミネートされていたハリー・スタイルズは、ソロ3rdアルバム『Harry’s House』が「年間最優秀アルバム」と「最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム」の2冠に輝いた。タイトルは、細野晴臣の名盤『HOSONO HOUSE』(1973年)が由来としている。
英人気グループ、ワン・ダイレクション(活動休止中)のメンバーでもあり、アメリカでもイギリスでも大成功を収めたハリーは「今は圧倒されてる感じかな。グラミー賞にノミネートされて、この賞を受賞して、本当にナイスだよ。僕のアルバムがアメリカでも評価されて、本当に感謝してる。僕たち(ハリーの共作者/共同プロデューサー2人)がスタジオに入るときは、僕たちが作りたいものを作ろうとしてる。だから、そのやり方が正しかったんだって感じられるのは、うれしいね。僕と一緒にこのアルバムを作ってくれた人たちを心から誇りに思う」とコメントした。
「年間最優秀楽曲」に輝いたのは、73歳のギタリスト/歌手ボニー・レイットの「Just Like That」。このほかにも、「最優秀アメリカーナ・パフォーマンス」「最優秀アメリカン・ルーツ・ソング」「最優秀アメリカーナ・アルバム」と、ノミネートされていた4部門すべて受賞した。
「年間最優秀楽曲」にノミネートされたアーティストの中で一番好きなアーティストを聞かれたレイットは「一番好きな人は選べないわ。もう本当にびっくりしましたよ。皆さん、本当に才能があって、セールスもビッグで、チャートの1位になるようなヒット曲の人たちだもの。それに比べたら私のアルバムは小さなもので、本当にノミネートされただけでうれしかったから、本当に驚いてるし、誇りに思う」とコメント。中でも「アデルのボーカルは私の心を砕く力があるし、全員の曲が好き。リゾも好きよ!」と話した。
「最優秀新人賞」は23歳のジャズ歌手サマラ・ジョイが受賞。「最優秀ジャズ・ヴォーカル・アルバム」にも輝き、ノミネートされていた2部門をともに手にした。「ビヨンセやリゾは私に大きな影響を与えた人たちで、そんな人たちに囲まれて受賞ができて、本当にうれしいです」と喜び、黒人女性として、この賞を受賞した私を見て、私のいとこや親戚の子どもたちが、自分たちも夢を叶えられるんだって思ってもらえたらと思います」とコメントした。
日本人では、作編曲家でインストゥルメンタルアーティストとして活躍する宅見将典が、昨年9月に「Masa Takumi」名義でリリースした『Sakura』が「最優秀グローバル・ミュージック・アルバム」を受賞した。日本の伝統楽器とアメリカのサウンドを融合させ、新たな音楽の世界を切り開いた。2018年に亡くなった西城秀樹さんのおいにあたり、日本ではEXILEやDA PUMPなど数多くの作編曲を手がけている。
宅見は「日本の音楽業界に育てていただきました。そしてその後、アメリカの音楽業界が僕を歓迎してくれたんです。ですから、日本の音楽業界とアメリカの音楽業界の両方にお礼を述べたいです。本当にありがとうございます」と感謝した。
また、長崎県出身のドラマー/パーカッショニストの小川慶太は、インストゥルメンタルバンド、スナーキー・パピーのパーカッションを担当した『Empire Central』で、「最優秀コンテンポラリー・インストゥルメンタル・アルバム」を受賞した。2017年、2021年に次ぐ、3度目の受賞となった。
■主要4部門ノミネート&受賞者一覧(★=受賞者)
▼「年間最優秀レコード」
Don't Shut Me Down/アバ
Easy On Me/アデル
BREAK MY SOUL/ビヨンセ
Good Morning Gorgeous/メアリー・J. ブライジ
You And Me On The Rock/ブランディ・カーライル Featuring ルーシャス
Woman/ドージャ・キャット
Bad Habit/スティーヴ・レイシー
The Heart Part 5/ケンドリック・ラマー
About Damn Time/リゾ ★
As It Was/ハリー・スタイルズ
▼「年間最優秀アルバム」
Voyage/アバ
30/アデル
Un Verano Sin Ti /バッド・バニー
RENAISSANCE/ビヨンセ
Good Morning Gorgeous(Deluxe)/メアリー・J. ブライジ
In These Silent Days/ブランディ・カーライル
Music Of The Spheres/コールドプレイ
Mr. Morale & The Big Steppers/ケンドリック・ラマー
Special/リゾ
Harry’s House/ハリー・スタイルズ ★
▼「年間最優秀楽曲」
abcdefu/ゲイル
About Damn Time/リゾ
All Too Well(10 Minute Version)/テイラー・スウィフト
As It Was/ハリー・スタイルズ
Bad Habit/スティーヴ・レイシー
BREAK MY SOUL/ビヨンセ
Easy On Me/アデル
GOD DID/DJ キャレド
The Heart Part 5/ケンドリック・ラマー
Just Like That/ボニー・レイット ★
▼「最優秀新人賞」
アニッタ
オマー・アポロ
ドミ&JD・ベック
ムニ・ロング
サマラ・ジョイ ★
ラトー
マネスキン
トベ・ンウィーグウェ
モリー・タトル
ウェット・レッグ
このニュースの流れをチェック
- 1. 宅見将典、グラミー賞初受賞「何が起きたんだ!?」 西城秀樹のおい「最優秀グローバル・ミュージック・アルバム」受賞
- 2. 小川慶太、グラミー賞3度目受賞の快挙 スナーキー・パピーとして参加のアルバムで
- 3. 【グラミー賞】ハリー・スタイルズ、最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム受賞
- 4. 【グラミー賞】サム・スミス & キム・ペトラスが「最優秀ポップ・パフォーマンス(グループ)」 BTSは受賞ならず
- 5. 【グラミー賞】ビヨンセ、歴代最多32度目受賞の快挙
- 6. 【グラミー賞】73歳ボニー・レイット、年間最優秀楽曲受賞「びっくりして言葉が見つかりません」
- 7. 【グラミー賞】年間最優秀レコード受賞のリゾ、ビヨンセに感謝「あなたは人生を変えてくれました」
- 8. 【グラミー賞】最優秀新人賞はサマラ・ジョイ「素晴らしい夜になりました」
- 9. 【グラミー賞】ハリー・スタイルズが年間最優秀アルバム受賞 細野晴臣名盤由来の『Harry’s House』
- 10. 【グラミー賞】ビヨンセが通算32冠で歴代最多受賞者に 日本人は2人受賞 主要4部門まとめ
コメントする・見る
2023/02/06