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つんく♂も絶賛 OnlyOneOf「ズルい女」の大胆な解釈「J-POPとK-POPの融合目指す」

 今年5月に日本デビューした韓国6人組ボーイズグループOnlyOneOf(オンリーワンオブ)が、日本2ndシングル「ズルい女」を配信リリースした。このタイトルに聞き覚えがある人も多いのではないだろうか。本作は、つんく♂の作詞・作曲で1995年に発売されミリオンヒットとなった、シャ乱Q「ズルい女」を現代にリメイクしたナンバーなのだ。「つんく♂のファンであり、プロデューサーとして影響を受けた」と語る、プロデューサーのチョン・ビョンギ氏に、同曲の魅力や、リメイクする際のこだわり、さらにはOnlyOneOfの活動において、今後目指すという“J-POPメロディーとK-POPサウンドの融合”について聞いた。

「ズルい女」をカバー 韓国ボーイズグループOnlyOneOf

「ズルい女」をカバー 韓国ボーイズグループOnlyOneOf

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■日本のファンやシーンにもっと親密に近づきたい 「ズルい女」をリメイクした理由

――「ズルい女」をリメイクするきっかけを教えてください。27年前の楽曲をどのようにして知ったのでしょうか。

「今年5月にOnlyOneOfは日本での1stシングル「suit dance(Japanese ver.)」をリリースしたのですが、それに続く作品として、日本の楽曲のリメイクをしたいと考えました。日本には、韓国の人にもよく知られている「雪の華」(03年)のような、有名曲が数多くあります。その中で、日本の方たちが聴いてすぐに分かり、アレンジを変えることで新鮮に聴いてもらえる曲がいいなと考えて、「ズルい女」を選曲しました。もともと私はつんく♂さんのファンで、プロデューサーとしてとても影響を受けていたということも、選んだ理由の1つです」

――「ズルい女」の魅力はどういった点にあるとお考えですか。

「まずこの曲のメロディーには“力”があります。今聴いても古いどころか、モダンな感じがします。アレンジはその時代のトレンドがあるので、楽曲によって懐かしさを感じる人もいると思いますが、OnlyOneOfの曲はトレンドを取り入れていくというよりは、その先を追及したいと考えているんです。それもあって、つんく♂さんの曲が好きな私としては、新しいアレンジによるOnlyOneOfの「ズルい女」を、日本をはじめ韓国やアメリカ、南米など、世界中の人々に伝えたいなと考えたんです」

――OnlyOneOfのイメージにもマッチするとお考えになったのでしょうか。

「OnlyOneOfが目指している音楽であるとか、グループのイメージに合うからといった理由で選曲したわけではないんです。これから日本での活動も行っていくうえで、日本のファンやシーンにもっと親密に近づきやすい部分を作りつつ、その中にOnlyOneOfのカラーを入れ込んでいけば、それが他との差別化になり、独特の世界観を作ることができるのではないかなと思ったわけです。それって彼らにしかできない新しい試みでありますし、自分たちの音楽に自信があるからこそできることだとも思います。そういう意味で1つの挑戦ですし、これからも新しいことをやっていきたいと思っています」

――つんく♂さんは原曲のインパクトのあるイントロフレーズを使わず、後半でオリジナルをインスパイアしている点を「センスがある」と絶賛されていました。

「アレンジはいろいろと悩みましたね。おそらく、つんく♂さんや楽曲に対する理解がなければ、もっと簡単に楽にできたと思います(笑)。今の形にたどり着くまでに、いろんなバージョンを試しました。原曲と聴き比べる人もいるかもしれませんが、OnlyOneOfの曲として聴く人もいるのではないかと思います。そう考えると、メロディーは崩さずに、今の時代に合ったアレンジをしたかったというのが大きかったので、大胆な挑戦も必要でした」

――リスナーからはどんな反応がありましたか。

「楽曲に対して様々なコメントが書き込まれているんですが、日本の方で原曲をご存知の方からは、よく消化できている、という反応をいただいていますし、原曲をご存じない海外の方からもアレンジがいいとか、OnlyOneOfぽい曲だね、という声が寄せられています。苦労しましたが、曲を聴いて単純にかっこいいなと思ってもらえているようで嬉しいです」

OnlyOneOfプロデューサー チョン・ビョンギ氏

OnlyOneOfプロデューサー チョン・ビョンギ氏

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■楽曲ごとのつながり、ストーリー性や統一感を大事に これからの時代より重要になっていく

――アレンジによって楽曲の雰囲気は大きく変わります。今の時代だから、こういうアレンジにしたという、工夫した部分を教えていただけますか。

「今の時代はストリーミングサービスを利用して、移動しながら音楽を聴く人が多いと思うんです。そのため、ずっと流していても聴けるようなイージーリスニングがトレンドだと思っています。今回の曲も皆が気軽に聴けて、だんだんハマっていくようなアレンジにしたいと考えました」

――ボーカルの乗せ方にも特徴があるように感じました。

「OnlyOneOfが韓国語でどういうふうに歌っているのか、日本のファンの中にはわからない方も多いと思うので、その韓国語で歌っている感じを日本語でも伝えたいというのがありました。これはイージーリスニングにもつながるんですが、ボーカルが強すぎたり、詰めすぎたりするとインパクトはありますが飽きやすくもありますので、ボーカルとボーカルの間に空気を入れて歌うのがOnlyOneOfのスタイルではあるんです。今回の歌詞を解釈していくなかで、僕のイメージとしては大人が大人に向かって話をしているわけではなくて、子どもがおねだりするような感じで歌った方が、彼ららしいのかなと。もちろん日本語の発音はそんなに上手くないですが、そこはあまり気にせずにちょっと挑戦してみたんです」

――これまで数多くのアーティストを手がけ、プロデュースしてきた、チョン・ビョンギさんですが、アーティストの育成を行う上で大事にしている点を教えてください。

「K-POPはリリースの度にコンセプトが変わりがちですが、私は楽曲ごとのつながり、ストーリー性や統一感を大事にして制作しています。これからの時代はそういう点がいっそう重要になっていくと思っています。10月のCDシングル「ズルい女」には「ヒドい男」という曲も収録しています。せっかく「ズルい女」をリリースしたわけですから、まったく関係ない曲をカップリングに入れるよりは、関連性を持たせた楽曲を入れたかったんです。1stシングルが「suit dance」だったでしょう。スーツを着て出かけた男が出会ったのが、今回の「ズルい女」だった。そういう物語の枠組みがあって、その中でこれから何が起こっていくのか。ファンの皆さんと世界観を共有し、それに対する反応を確かめながら、OnlyOneOfのストーリーを展開していきたいと考えています」

――日本の音楽にも造詣の深いチョン・ビョンギさんは、日本のメロディーの特徴をどう捉えていらっしゃるのですか。

「メジャーシーンだと若干偏っているかもしれませんが、インディーシーンまで入れると日本の音楽には多様性があります。そしてメロディーは色で例えるとカラフルというか、原色に近い強いイメージです。それに対して韓国のメロディーはもう少し薄い色なんですね。時代によって、人に受け入れられたり支持されたりする音楽は変化しますが、日本で活動する上ではもっと日本の音楽も学び、そういったカラーの異なる双方の音楽の特徴を融合させて、いい音楽を作っていきたいですね」


【つんく♂ OnlyOneOf「ズルい女」コメント】

「ズルい女」を作詞・作曲した つんく♂

「ズルい女」を作詞・作曲した つんく♂

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■サウンドそのものに引っ張られずメロディーの美味しいところを吸い上げ
リアレンジした点が勝因

 シャ乱Q「ズルい女」をリアレンジしたOnlyOneOfプロデューサーのチョン・ビョンギ氏は、同曲の作詞・作曲を行ったつんく♂氏に以前から影響を受けており、「楽曲に対する理解がなければ、もっと簡単に楽にできた」と、今作でアレンジを行った際の苦労を語っている。そこで、つんく♂に、新たにリメイクされた楽曲を聴いた感想や、そこから感じる今の時代の音楽トレンド、日本の音楽との違いについて聞いた。

――90年代にリリースされた「ズルい女」と今作を比較して、音楽のトレンドの違いをどのように受け止めていらっしゃいますか。

「僕らの90年代も打ち込みサウンドはすでに始まってましたが、僕らはバンドだったので、そもそものサウンドに人間味があり、さらにこの時のアレンジにはフォーンセクションも入れたので、60年代のジャズやモータウンサウンズなんかの匂いもあえてさせていたので、当時でもすでに懐かしさを持っていました。
 それに対して今回のOnlyOneOfのサウンドは、「ズルい女」のメロディーの美味しいところを吸い上げ、サウンドそのものには引っ張られずにリアレンジしたところに勝因のようなものを感じます。もし日本のアーティストで、しかも当時のヒットした背景を知っていたら、おそらくアレンジも引っ張られてしまったと思うので、そういった意味では韓国のクリエイター陣で作り上げたのは正解で、メロディーが持っている切ない部分やリズミカルな部分をポップに仕上げた今時の作品になったんだと思います」

――今作は日本の楽曲をリメイクしていますが、各所にK-POPらしさも含まれています。つんく♂さんがお感じになる、日本との違いはどういった点にあるのでしょうか。

「K-POPのグループのほとんどはやはり打ち込みサウンドが主流で、僕らのようにバンド出身というよりは、最初から打ち込みサウンドを作ってきた作家の方々も多いのかもしれません。バンドマンならこうするでしょ! というようなお約束ごとなんかも気にせずに、美味しい要素をバンバン入れてくるし、メインボーカルの声もザクザク切って加工して料理しちゃうので、仕上がりサウンド自体が僕らからするととても斬新です。
 とはいえ、今は世界がほぼ同軸で進んでいるので、今は珍しく聴こえる音ももっと世界が共有しはじめると思うので、国ごとというよりは世界中のクリエイター同士でのアイデアの出し合い対決になってくると思います。
 韓国の歌手は中国の歌手や日本や台湾の歌手に比べて、平均的に声の立ち上がりがとても早いと僕は感じています。こんなに近いアジア人同士で、なぜこんなに差があるのか、これは謎ですが…」

文・葛城博子

■チョン・ビョンギ氏 プロフィール
2000年頃からA&Rとして活動。BROWN EYED SOUL、神話を皮切りに数多くの人気グループに関わる。JYP Entertainment在籍時には、Wonder Girls2PM2AMMiss Aなどを手がける。その後、Woollim Entertainmentの理事として、INFINITE、LOVELYSなどのプロデュースに携わり、15年にはWoollimを離れ、今月の少女(LOONA)をプロデュース。18年からソニーミュージック・コリアの常務を務める。現在、8D Creative/RSVPに理事として参加、OnlyOneOfのトータルプロデュースを行っている

■OnlyOneOf プロフィール
韓国ボーイズグループOnlyOneOf(オンリーワンオブ)。2019年5月28日に1stミニアルバム『dot point jump』で韓国デビュー。キュビン、リエ、ユジョン、ジュンジ、ミル、ナインの6人のメンバーで構成。OnlyOneOfというグループ名には“誰かのただ1つ”という、メンバーの中に必ず推しが見つかるという意味が込められている。ダンススキルに定評があり男性的な色気と柔らかく繊細な魅力を持ち合わせている。22年5月に「suit dance(Japanese ver.)」で日本デビュー。2ndシングルでは90年代の大ヒット曲、シャ乱Q「ズルい女」をカバーして話題を集めている

OnlyOneOf「ズルい女」 初回限定盤A

OnlyOneOf「ズルい女」 初回限定盤A

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■「ズルい女」2022年10月19日(水)リリース
【初回限定盤A(CD+DVD)/¥2500(税込)】
1. ズルい女
2. ヒドい男
DVD:ズルい女(MV Behind the scene)
封入特典:メンバーランダムトレカ1枚封入(全6種/各タイプ) 

OnlyOneOf「ズルい女」 初回限定版B

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【初回限定盤B(CD+DVD)/¥2500(税込)】
1. ズルい女
2. ヒドい男
DVD:ズルい女(Jacket Behind the scene)
封入特典:メンバーランダムトレカ1枚封入(全6種/各タイプ)

OnlyOneOf「ズルい女」 通常盤

OnlyOneOf「ズルい女」 通常盤

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【通常盤(CD)/¥1500(税込)】
1. ズルい女
2. ヒドい男
3. ズルい女 -instrumental-
4. ヒドい男 -instrumental-

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  • 「ズルい女」をカバー 韓国ボーイズグループOnlyOneOf
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