Creepy Nuts“ラジオの尊さ”再認識した1年「内に秘めているものを全出しできる」
 HIPHOPユニット・Creepy Nutsが新聞広告の日とタッグを組み、読者から「みんなに聞いてほしいこと」を募集、それを基にR-指定が即興ラップを制作したスペシャル動画が、きょう16日より配信される。

Creepy Nuts 撮影/池本史彦 (C)ORICON NewS inc.

Creepy Nuts 撮影/池本史彦 (C)ORICON NewS inc.

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 ORICON NEWSでは、スペシャル動画の撮影現場に独占密着し、収録を終えた2人に、今回の取り組み、先月にツアーファイナルを迎えた「Creepy Nuts ONE MAN TOUR『Case』」、2人のホームグラウンドのひとつにもなっているラジオへの思いに迫った。

――新聞広告とのコラボで、ファンと楽曲を作ることについて

【R-指定】自分の中からやったら、絶対に出てこないワードが出てくるのが醍醐味だなと。自分の体験じゃないこともしてみたので、貴重な経験でしたね。

DJ松永】しかも、フリースタイルですからね。すごくシリアスなワードが出てきたあとに「猫かわいい」みたいなワードが見えた時にヤバいって感じるだろうなと。

【R-指定】すごくシリアスな体験談をラップにして、ぱっと見たら「魚を食べよう」っていうのが目に入ったので、どうやってつなげようかなとか。

【DJ松永】ラップって、性質上、自分の考えとかを主張と自分の生活のことを歌詞にするけど、多種多様な人の言葉を歌詞にして、言葉に落とし込むって、普段やっていることと真逆に近いよね?

【R-指定】しかも、それを即興でっていうので、いい意味でヒリヒリする経験でしたね。

【DJ松永】うれしいですよ。ヒップホップの中でのアンダーグラウンドのカルチャーのひとつだったフリースタイルが、こうやって新聞広告さんとのコラボで取り上げてもらって、感慨深いですね。

Creepy Nuts・R-指定 撮影/池本史彦 (C)ORICON NewS inc.

Creepy Nuts・R-指定 撮影/池本史彦 (C)ORICON NewS inc.

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――2021年を振り返って、今年中に伝えておきたいこと?

【DJ松永】あらゆる充電がUSBケーブルにまとまりはじめているということを伝えたいです。

【R-指定】どういうこと(笑)?

【DJ松永】乾電池リバイバルきてほしいです。マウス、キーボードをUSBケーブルのものを使っているんですけど、それって急に充電が切れるの。充電する時間がかかるのよ。充電ポートまで距離があって、ここでマウスをこうやって(身振りを交えながら熱弁)。便利がいきすぎると、こうなっちゃう。乾電池って、意外と便利なんだよ。USBケーブルも種類ありすぎだよ。A、B、Cがあって、そこからまだまだいろいろあって(細かい種類をスラスラと言っていく)

【R-指定】頭いたなる(笑)。ぜひ、乾電池を。コイツ、ツイスターみたいになって作業しちゃっていますので。

Creepy Nuts・DJ松永 撮影/池本史彦 (C)ORICON NewS inc.

Creepy Nuts・DJ松永 撮影/池本史彦 (C)ORICON NewS inc.

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――11月14日には全国ツアー「Creepy Nuts ONE MAN TOUR『Case』」の最終公演を迎え、初の横浜アリーナでのワンマン開催かつ、有観客でのファイナルとなりました。ツアーを終えての感想を聞かせてください。

【R-指定】ファイナルを終えて、やりきったという感じよりは地続きではあったので、走り終えた感覚というのはそこまで大きくはないんですけど。今回作った『Case』というアルバムの全体像っていうのをはっきりとみなさんに届けていくツアーだったんですけど、それを横アリで一番大きな形ができたのかなと。MCでしゃべっていても、曲での乗り方も、正解ではないけど、自分の答えが見つかった状態で歌いきれたかなと思いました。

Creepy Nuts 撮影/池本史彦 (C)ORICON NewS inc.

Creepy Nuts 撮影/池本史彦 (C)ORICON NewS inc.

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――大変忙しい中でも、深夜3時からの『オールナイトニッポン0(ZERO)』が、お2人の真意などをしっかりと伝えられる場所になっていると思いますが、ラジオに対してどういった思いを持たれていますか?

【DJ松永】なかなか一言では語れないので、難しいですね。テレビとも雑誌の取材とも違うのは、全部自分の持ち出しの話題で、完パケでしゃべり切ることができるということだと思います。その場の空気感、間とかテンションとか、本当にそのままをお届けすることができる唯一のメディアだなと思っていますね。だからといって、ほかのメディアが良し悪しという話ではなくて、ラジオのそういう性質があったから助けられた場面があったなと。

ラジオをやっていてよかったなという瞬間は、今この湧き出ている感情を生で伝えたいという時とか、それはラジオじゃないと伝えられないということがあります。オープニングトーク、フリートーク、その日の流れに応じて、リアルタイムで送ってくれるハガキ職人の人とのやり取り、コーナーでのメールとか、それも全部ラジオじゃないとできないことなので、そこで築ける関係や自分たちでできる表現はラジオじゃないとできないことが多いから、めちゃくちゃ助かっているし、楽しいです。コロナ禍で、最初の緊急事態宣言ってけっこう強めだったじゃないですか? あの時に、ミュージシャンの人たちは、どうやってファンの人とコミュニケーションを取ろうかとか考えていたと思うんです。本当にオレたちはありがたいことに、その時の気持ちを完パケで週1回のラジオで伝えられる。いろんなことを笑い飛ばせる性質の深夜ラジオに出させてもらったので、すげーありがたいなと。コロナになって、急激にいろんなことがストップしないで済んだのは、ラジオがあったおかげかなと。

【R-指定】まったく同じくで、コミュニケーションの場でもあるし、断片だけだと伝わらないことの全貌や輪郭や温度を伝えることができたり。だから、そういう意味でも、聞いていた頃も助けられたんですけど、出る側になっても助けられているし、自分の中に持っている世界観をラップやビートメイキングを表現していく中で、それだけでは伝わりきれない、内に秘めている好きなものや感覚みたいなものを全出しにできるなと。

【DJ松永】いろんなアーティストがいて、いろんなメディアがありますが、オレらの場合、一番相性のいいメディアがラジオだなと思いますね。人格とセットで楽しんでもらえるジャンルの音楽をやっていて、特にオレらは人間味を出すので、そこで好きになった人たちが多いと思います。そうなった場合、完パケっていうのがよくて、特にRは言葉をすごく大切に扱って、歌詞で伝える人だから、駄話にしても、自分の言葉を吐いている。ちょっと整えられたり、加工されたものになると、その本意からちょっと伝わりにくくなってしまった時に、本来の自分たちを伝えることができる場所だと思います。オレらの場合は、ラジオはなきゃならないなと。

Creepy Nuts 撮影/池本史彦 (C)ORICON NewS inc.

Creepy Nuts 撮影/池本史彦 (C)ORICON NewS inc.

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――今回の取り組みについて

【R-指定】基本的には「オレの話」をするのが、ラップやヒップホップの性質やと思うんですけど、今回は逆方向に向かって走るというか、誰かの体験や気持ちをひとつのラップにつなげていく作業でした。それをやってみて思ったのは、頭からケツまで起承転結のあるひとりの意見っていうのも人の心には届くけど、それと同様にまとまりのない、いろんな人たちのいろんな方向からの言葉っていうのも、それがひとつになったときも何かを感じさせたりすることができるのかなと思いますね。すべてが同じ方向性じゃない言葉が集まったからこそ、難しさも楽しさもありましたね。

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  • Creepy Nuts 撮影/池本史彦 (C)ORICON NewS inc.
  • Creepy Nuts・R-指定 撮影/池本史彦 (C)ORICON NewS inc.
  • Creepy Nuts・DJ松永 撮影/池本史彦 (C)ORICON NewS inc.
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