ORICON NEWS

あいみょん、初武道館1万4000人の真ん中で涙「一番の特等席をありがとう」

 シンガー・ソングライターのあいみょん(23)が18日、自身初となる東京・日本武道館公演『AIMYON BUDOKAN -1995-』を開催した。武道館の屋根と同じく八角形のセンターステージに立ち、全編ギター弾き語りで約2時間にわたって18曲を熱唱したあいみょんは、「皆さん、本当に私に一番の特等席をありがとうございました!」と1万4000人の観客に感謝の言葉を重ね、最後には感極まって涙をぬぐった。

全18曲をギター1本で弾き語りしたあいみょん Photo by 鈴木友莉、永峰拓也

全18曲をギター1本で弾き語りしたあいみょん Photo by 鈴木友莉、永峰拓也

写真ページを見る

【写真】その他の写真を見る


 ライブ冒頭、会場が暗転し、センターステージがスポットライトに照らされると、黄色のパンツスーツ姿のあいみょんがアリーナ北側から歩いて登場した。両手を振って大声援に応えると、“すぅー”と大きく息を吸い込んで歌い始め、「キャー」と悲鳴に似た黄色い歓声があがった。

 オープニングナンバーは、昨年末に初出場した『NHK紅白歌合戦』で披露し、オリコン週間ストリーミングランキングで1/14付から6週連続1位をキープしている代表曲「マリーゴールド」。名刺代わりの1曲を歌い上げると、武道館は大歓声の渦に包まれた。

 観客でびっしり埋め尽くされた会場を見渡し、「うわぁ〜すげ〜! みんなドタキャンするんじゃないかと思って。リハーサルのときに、ほんまに来るんですか?って話してて。無事に開催できてよかったです」とにっこり。「360度こんな景色はなかなか観られないですよね」としみじみした。

 「あんまりこういうのやらないんですけど、手拍子とかもらっていいですか? 初めての武道館なので初めてのことをやってみようかと思って」と照れ笑いすると、観客の手拍子にあわせて「満月の夜なら」を披露。ステージ上には黄色の照明で満月が浮かび上がり、客席は青白く照らされ、幻想的な空間の中で歌い上げた。

 6人きょうだいの大家族のこと、あいみょんのアーティスト名の名付け親で、中学3年のときからの友達「○○ちゃん」のことなど、関西人らしく軽妙にトークしたあとには、『映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン 〜失われたひろし〜』(4月19日公開)の主題歌として書き下ろした新曲「ハルノヒ」を初披露することに。「うわぁ〜!」と叫ぶと「なんでもかんでも初めてって緊張するね。お手柔らかに」と笑いつつ、伸びやかな歌声を響かせた。

 デビュー前のことも振り返り、「18〜19歳くらいから大阪の梅田駅で路上ライブを始めました。最初は誰も集まらなかったからめちゃめちゃ嫌で。4年か5年前は10人くらいだったかな。上京してからも渋谷のTSUTAYAの前で路上ライブやってたんですよ。ほんまにね、2年前です。すごいよね」と感慨深げに語った。

 「この曲は路上で歌いまくってました。この曲を歌うと人が集まってくれたから」と紹介し、当時、過激な歌詞で多くの放送局が放送自粛したことでも話題を呼んだインディーズデビュー曲「貴方解剖純愛歌〜死ね〜」(15年3月発売)を歌い始めたが、いきなり歌詞を間違えて顔を覆い、歌詞とのギャップに「かわい〜!」と歓声があがった。

■タイトル『1995』に込めた想いとは…

 終盤に入り、コンサートタイトル『1995』に込めた想いを吐露した。「1995年は私が生まれた年です。阪神淡路大震災の2ヶ月後、兵庫県の西宮で私は生まれました。大変だったなか、お母さんが産み落としてくれた年をタイトルにしようと思いました。私が人として生まれてきた原点はお母ちゃんのおなかの中。そして、弾き語りは私のシンガー・ソングライターとしての原点やなと思って、私の原点を結び付けられたらと、そういうタイトルにしました」と説明。「特別なことが何かしたいと思って、今日のために新曲を作ってきました。タイトルは『1995』」と新曲を歌い始めると、「ここで初の試みをもう1回やっていいですか?」と呼びかけ、会場全体で「ラララ…」の大合唱となった。

 約2時間にわたり、自身が紡いだ言葉やメロディーを耳に心地いい歌声でじっくりと聴かせたあいみょんは、昨年12月17日のZepp Tokyo公演で初の日本武道館公演の開催を発表したときを振り返ると「あんなに大きな歓声をもらえることは普通に生きていたらまずないことで、あの瞬間は骨になって焼かれるまで忘れられないと思う」と独特な表現で感謝。ラストは「君はロックを聴かない」を歌い、再び1万4000人との大合唱となった。

 武道館のど真ん中で拍手喝采を浴びると「武道館が決まったときに、360度の景色を独り占めしてと言ってくれた人がいます。ここに立つまで一緒に頑張ってきてくれた私のマネージャーさんを呼んでいいですか?」と言って呼び込むと、ステージ上で抱き合った。「路上ライブからここまでありがとうございました」と感極まったあいみょんは涙をぬぐいながら全方位に一礼し、万雷の拍手が鳴り止むことなく響き渡った。

■『AIMYON BUDOKAN -1995-』セットリスト
01. マリーゴールド
02. 愛を伝えたいだとか
03. わかってない
04. 満月の夜なら
05. 風のささやき
06. 恋をしたから
07. ○○ちゃん
08. ハルノヒ
09. 貴方解剖純愛歌〜死ね〜
【休憩/ゲストの○○ちゃんとラジオ放送】
10. 憧れてきたんだ
11. 今夜このまま
12. ふたりの世界
13. どうせ死ぬなら
14. GOOD NIGHT BABY
15. いつまでも
16. 生きていたんだよな
17. 1995(新曲)
18. 君はロックを聴かない

関連写真

  • 全18曲をギター1本で弾き語りしたあいみょん Photo by 鈴木友莉、永峰拓也
  • 初の日本武道館公演でギター弾き語り公演に挑戦したあいみょん Photo by 鈴木友莉、永峰拓也
  • 日本武道館のセンターステージで1万4000人を魅了したあいみょん Photo by 鈴木友莉、永峰拓也
  • 日本武道館のセンターステージで1万4000人を魅了したあいみょん Photo by 鈴木友莉、永峰拓也
  • 日本武道館のセンターステージで1万4000人を魅了したあいみょん Photo by 鈴木友莉、永峰拓也
  • 日本武道館のセンターステージで1万4000人を魅了したあいみょん Photo by 鈴木友莉、永峰拓也
  • 日本武道館のセンターステージで1万4000人を魅了したあいみょん Photo by 鈴木友莉、永峰拓也
  • 日本武道館のセンターステージで1万4000人を魅了したあいみょん Photo by 鈴木友莉、永峰拓也
  • 日本武道館のセンターステージで1万4000人を魅了したあいみょん Photo by 鈴木友莉、永峰拓也
  • 日本武道館のセンターステージで1万4000人を魅了したあいみょん Photo by 鈴木友莉、永峰拓也
  • 日本武道館のセンターステージで1万4000人を魅了したあいみょん Photo by 鈴木友莉、永峰拓也

オリコントピックス

あなたにおすすめの記事

メニューを閉じる

 を検索