オリコンニュース

レディー・ガガ主演映画CD、劇場で異例の仕入れ数 映画館で高まるサントラ需要

 近年、『ラ・ラ・ランド』(2016年)や『グレイテスト・ショーマン』(17年)、そして現在大旋風を巻き起こしている『ボヘミアン・ラプソディ』など、音楽映画とサウンドトラックが映画/音楽業界双方を席巻している。この状況下、レディー・ガガが初主演し、ゴールデン・グローブ賞で5部門にノミネートされた『アリー/スター誕生』が、いよいよあす21日の日本公開を前に、既に『ラ・ラ・ランド』サントラの2倍以上の出荷数が決定するほどの期待値の高さを示しているという。

レディー・ガガ主演映画『アリー/スター誕生』サウンドトラック

レディー・ガガ主演映画『アリー/スター誕生』サウンドトラック

写真ページを見る

この記事の写真はこちら(全3枚)


 発売元のユニバーサルミュージックは、中でも映画館からの仕入れ数が異例の数にのぼっていると明かす。イオンシネマ(全国91館、775スクリーン)を展開するイオンエンターテイメント商品部の神内氏(以下同)も近年のサントラブームを肌で感じているといい、「私は劇場で実際に販売していた経験もあるのですが、そのときに『サントラすごい!』と思ったのは『レ・ミゼラブル』(12年)。そのあたりからミュージカルが若い層も取り込んで、一般的に受け入れられるようになっていったと思っています」と振り返る。

 『レ・ミゼラブル』は累積売上11.4万枚(オリコン調べ)のヒットを記録。同作から「サウンドトラックの認知も広まった印象」といい、「昨年あたりから特に、サウンドトラックが売れるという現象が顕著になりました。『ラ・ラ・ランド』や『美女と野獣』といったサウンドトラックが売れた作品が数ヶ月ごとに続きました。この1〜2年でサントラブームの大きな流れができたように感じます」と売り場の熱の高まりを実感する。

 イオンシネマの劇場では、映画のパンフレットが一番売れ、サントラは長らく、パンフレット、映画グッズに次ぐ3番手以降の位置づけ。必然的に売り場で一番目立つところに置かれるのはパンフレットで、劇場によっては、観客から「サウンドトラックください」と言われてから品出しすることもあったほどだったという。

 それが、映画・サントラともに大ヒット中の『ボヘミアン・ラプソディ』では、サントラを購入したいという観客が多すぎて、品出し作業が追いつかなくなった。「自然と売り場のいい場所に並ぶようになって、劇場にとってもサウンドトラックの重要度がどんどん上がっていきました。映画をそのまま持ち帰りたいという人がパンフレットとCDをセットで買っていく、ということがすごく多くなっています」と実感を語る。

■「品切れが心配」…ガガ主演『アリー/スター誕生』サントラ

 こうした好状況下で、21日に『アリー/スター誕生』が全国で公開される。歌手を夢見るものの、自分に自信がなく夢を諦めかけているアリー(レディー・ガガ)が、有名ミュージシャンのジャクソン(ブラッドリー・クーパー)との偶然の出会いによって人生が大きく変わっていく。

 メイン曲を含めた、劇中で披露される数々の楽曲の作詞・作曲にガガ自身が参加しており、アカデミー賞の前哨戦とも言われる『第76回ゴールデン・グローブ賞』ではメイン曲「シャロウ〜『アリー/スター誕生』愛のうた」が主題歌賞の候補に選出。主演女優賞にもノミネートされたガガはインスタグラムで「本当に信じられません!(泣)」と感激した。10月5日にリリースされたサウンドトラックは既に全米アルバムチャートで3週連続1位の快挙を達成している。

 イオンシネマでも異例の仕入れ数で公開に備える。「公開前の仕入れ数で比較すると、『ボヘミアン・ラプソディ』のサウンドトラックのおよそ1.3倍、『ラ・ラ・ランド』の5倍の数を用意していて、これは今年公開された映画のサウンドトラックの中では一番多い数なんです。『ラ・ラ・ランド』の累計の売上と比較しても、それに近い枚数がすでに『アリー/スター誕生』の初回仕入れ数で入っている計算になります」と説明する。この仕入れ数は「映画自体がアカデミー賞の最有力候補であることや、公開時期が年末年始であること、昨今のサントラブームの流れといったさまざまな状況を受けて」決めたそうだ。

 前出のとおり、通常、CDの売上はパンフレットよりも少ないが「この作品に関してはCDもパンフレットと同じくらいの売上を目指したい、売れるのではないか」と展望する。現場からは、とにかく「品切れを起こさないでくれ」と要望されているといい、「年末年始の途中で売り切れてしまったらとてももったいないので。サウンドトラックで売り切れを心配するようなことは通常ではまずないのですが、本当にいい曲なので、売り切れを心配すると同時に、それだけ売れるのではないか」と大きな期待を抱く。

 この1〜2年のサントラブームまでは「CD類の手配は二の次、三の次になってしまっていた部分がありました」と正直に明かす。「でも去年、今年の状況を受けて、優先順位を上げていかないといけないということをひしひしと感じています。映画を宣伝する側としても、音楽の位置づけが変わってきていると思うんですね。“ヒットする映画は必ず音楽がいい”という構図が出来上がってきているので、サウンドトラックに関しても今後はパンフレットと同じくらいの重要位置に置いてもいいのかなと。音楽を中心にしている映画に関しては、イオンシネマとしても最重要商品という位置付けとして扱っていきたいなと思っています」と言葉に力を込めた。映画館から生まれるサントラヒットという現象が出来上がりつつありそうだ。

関連写真

  • レディー・ガガ主演映画『アリー/スター誕生』サウンドトラック
  • イオンシネマを展開するイオンエンターテイメント商品部の神内氏
  • ゴールデン・グローブ賞で5部門にノミネートされた『アリー/スター誕生』

求人特集

求人検索

メニューを閉じる

 を検索